到達目標
1.タンパク質を構成するアミノ酸の構造と性質,高次構造を形成する結合と高次構造の形成過程を理解できる。
2.生体内におけるタンパク質の生合成機構と翻訳後調節について理解できる。
3.酵素反応と酵素反応速度論を理解し,酵素機能解析の基本を説明できる。
4.酵素構造や酵素機能の改変について理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | タンパク質を構成するアミノ酸の構造と性質,高次構造を形成する結合と高次構造の形成過程を明確に理解し,説明できる。 | タンパク質を構成するアミノ酸の構造と性質,高次構造を形成する結合と高次構造の形成過程を理解できる。 | タンパク質を構成するアミノ酸の構造と性質,高次構造を形成する結合と高次構造の形成過程を理解できない。 |
評価項目2 | 生体における遺伝情報の発現ならびに発現調節,タンパク質の翻訳機構について十分に理解し,説明できる。 | 生体における遺伝情報の発現ならびに発現調節,タンパク質の翻訳機構についてについて理解できる。 | 生体における遺伝情報の発現ならびに発現調節,タンパク質の翻訳機構について理解できない。 |
評価項目3 | 酵素反応と酵素反応速度論について十分に理解し,酵素機能解析の基本を説明できる。 | 酵素反応と酵素反応速度論について理解できる。 | 酵素反応と酵素反応速度論について理解できない。 |
評価項目4 | 酵素構造や酵素機能の改変について十分に理解し,説明できる。 | 酵素構造や酵素機能の改変について理解できる。 | 酵素構造や酵素機能の改変について理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
タンパク質の構成成分であるアミノ酸の構造と性質を理解し,生命現象に極めて重要な役割を果たすタンパク質の構造と機能を関連づけて学習する。また,細胞内で遺伝子情報をタンパク質に変換するまでの基本的な流れを理解し,組換え DNA 技術の重要性や基礎技術について説明できる能力を修得する。代表的なタンパク質である酵素に関する反応速度論的解析や酵素機能の改変などの基本を理解する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。必要に応じて適宜課題やレポートの提出を求める。
注意点:
合格点は60点である。到達度試験の結果を70%,レポートを20%,課題を10%で評価する。
総合評価 =(後期中間到達度試験+後期末到達度試験)×0.35+レポート評価点×0.2+課題評価点×0.1
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
・授業ガイダンス ・タンパク質の一次構造:アミノ酸の構造と性質 |
・授業の進め方と評価の仕方について説明する。 ・天然のタンパク質を構成するアミノ酸の構造と性質が理解できる
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2週 |
・タンパク質の一次構造:アミノ酸配列 |
・アミノ酸のペプチド結合,配列決定法が理解できる
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3週 |
・タンパク質の立体構造 |
タンパク質の高次構造の概要が理解できる
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4週 |
・タンパク質の生合成:遺伝子発現 |
転写の開始,伸長,終結の概要が理解できる
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5週 |
・タンパク質の生合成:遺伝子発現調節 |
原核生物におけるオペロンとその発現調節,真核生物における発現調節と転写後調節の概要が理解できる
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6週 |
・タンパク質の生合成:翻訳 ・タンパク質の翻訳後修飾 |
・翻訳によるタンパク質の生合成機構の概要が理解できる ・翻訳後のタンパク質の選別輸送と翻訳後修飾が理解できる
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7週 |
・タンパク質の精製 |
・生体からタンパク質を単離する概要が理解できる
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8週 |
・到達度試験 |
学習した内容の理解度を確認する
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4thQ |
9週 |
・試験の解説と解答 ・酵素について |
・試験の解説と解答 ・酵素に関する歴史,活性表現,分類方法などが理解できる
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10週 |
・酵素反応と反応速度論 |
酵素の特異性,反応速度論が理解できる
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11週 |
・酵素反応と反応速度論 |
酵素の特異性,反応速度論が理解できる
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12週 |
・酵素反応の調節 |
酵素の阻害様式,アロステリック酵素の特性が理解できる
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13週 |
・酵素反応の調節 |
酵素の阻害様式,アロステリック酵素の特性が理解できる
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14週 |
・酵素改変 |
酵素構造や機能の改変例の概要が理解できる
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15週 |
・到達度試験 |
学習した内容の理解度を確認する
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16週 |
・試験の解説と解答 |
試験の解説と解答,および授業アンケート
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 4 | |
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。 | 4 | |
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 4 | |
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。 | 4 | |
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。 | 4 | |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 4 | |
ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 4 | |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 4 | |
DNAの半保存的複製を説明できる。 | 4 | |
RNAの種類と働きを列記できる。 | 4 | |
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。 | 4 | |
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。 | 4 | |
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。 | 4 | |
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | レポート | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 20 | 0 | 0 | 10 | 100 |
知識の基本的な理解 | 60 | 0 | 10 | 0 | 0 | 10 | 80 |
思考・推論・創造への適用力 | 10 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 15 |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 |