基礎水理学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 基礎水理学
科目番号 0022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「環境・都市システム系教科書シリーズ7 水理学」 日下部重幸 他共著 コロナ社
担当教員 佐藤 悟

到達目標

1.静水圧が生じる原理がわかる。また静水圧の強さと作用点を計算できる。
2.質量力が作用した流体の圧力分布と,運動力変化に伴う応力計算ができる。
3.流れの持つエネルギーの種類がわかる。また,ベルヌーイの定理を利用したエネルギー計算ができる。
4.流れの種類とその特徴がわかる。また,レイノルズ数とフルード数を計算でき,その意味を説明できる。
5.オリフィスの種類がわかる。また,大形・小形オリフィスの特徴を理解でき,流量と排水時間を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静水圧が生じる原理がわかる。また静水圧の強さと作用点を適切に説明でき,計算できる。静水圧が生じる原理がわかり,静水圧の強さと作用点について説明できる。静水圧が生じる原理を理解できず,静水圧の強さと作用点を計算できない。
評価項目2質量力が作用した流体の圧力分布と,運動力変化に伴う応力を理解し,適切に計算ができる。質量力が作用した流体の圧力分布と,運動力変化に伴う応力計算ができる。質量力が作用した流体の圧力分布と,運動力変化に伴う応力計算ができない。
評価項目3流れの持つエネルギーの種類がわかる。また,ベルヌーイの定理を利用したエネルギー計算とその応用ができる。流れの持つエネルギーの種類がわかる。また,ベルヌーイの定理を利用したエネルギー計算ができる。流れの持つエネルギーの種類がわからず,ベルヌーイの定理を利用したエネルギー計算ができない。
評価項目4流れの種類とその特徴がわかる。また,レイノルズ数とフルード数を計算でき,その意味を説明できる。流れの種類とその特徴がわかる。また,レイノルズ数とフルード数を計算できる。流れの種類とその特徴がわからず,レイノルズ数とフルード数を計算できない。
評価項目5オリフィスの種類がわかる。また,大形・小形オリフィスの特徴を物理的背景から理解でき,流量と排水時間を適切に計算できる。オリフィスの種類がわかる。また,大形・小形オリフィスを理解でき,流量と排水時間を計算できる。オリフィスの種類がわからない。また,大形・小形オリフィスの特徴を理解できず,流量と排水時間が計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
水の力学に関する基礎的な理論を扱い,水に関する諸問題を解決できる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
基本的に講義形式で行うが,適宜グループワークや小テストの実施、レポートの提出を行う。試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある。
注意点:
(講義を受ける前)数学的な表現方法と,基本的な物理法則を予め理解しておくこと。
(講義を受けた後)環境都市工学実験実習Ⅲの内容と関連づけて学習することが理解を早める。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス
人間と水との関わり
授業の進め方と評価の仕方について説明する。
人間と水の関わりと重要性がわかる。
2週 水辺と河川環境 環境保全の必要性と水の役割がわかる。
3週 静水圧 静水圧が生じる理由と計算方法がわかる。
4週 圧力の伝達と測定法 代表的な圧力計の原理と測定方法がわかる。
5週 静水圧の作用点と大きさ 構造物に作用する静水圧と作用点を計算できる。
6週 静止流体のつりあいとその方程式 質量力が作用した流体の圧力分布が理解できる。
7週 浮力と浮体の安定 浮体の安定性について,その判定と計算ができる。
8週 到達度試験 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
4thQ
9週 流れの種類と流線 流れの形態について分類と特徴が説明できる。
10週 ベルヌーイの定理 流体運動のエネルギー収支について理解できる。
11週 運動量の方程式 流体運動の運動量保存則を理解できる。
12週 層流と乱流 レイノルズ数の意味を理解し,現象を説明できる。
13週 常流と射流 フルード数を理解し,現象を説明できる。
14週 小形・大形オリフィス
オリフィスによる排水時間
小形と大形オリフィスの違いと特徴を説明できる。
排水時間の計算ができ,現象を説明できる。
15週 到達度試験 上記項目について学習した内容の到達度を確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理水理学で用いる単位系を説明できる。3
静水圧の表現、強さ、作用する方向について、説明できる。3
平面と曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。3
浮力と浮体の安定を計算できる。3
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。1
連続の式を説明できる。1
ベルヌーイの定理を説明でき、これを応用(ベンチュリーメータなど)した 計算ができる。3
運動量保存則を説明でき、これを応用した計算ができる。3
層流と乱流について、説明できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力400000040
専門的能力400000040
分野横断的能力200000020