土質工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 土質工学
科目番号 0024 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 土質力学 三田地利之 森北出版
担当教員 山添 誠隆

到達目標

1. 土の基本的性質と状態,工学的分類を説明できる。
2. 全応力と有効応力,自重による地盤内応力を説明できる。
3. 土中の水の流れ,透水係数の大きさと測定方法,浸透流量の算定ができる。
4. 土の締固めと締固め度の性質,特性が説明できる。締固め施工への利用がわかる。
5. 載荷重を受けた弾性地盤の地中応力を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1土の基本的性質と状態,工学的性質を説明できる。土の基本的性質と状態を説明できる。土の基本的性質と状態を説明できない。
評価項目2全応力と有効応力,自然堆積地盤の地盤内応力を説明できる。全応力と有効応力がわかる。全応力と有効応力がわからない。
評価項目3土中の水の流れの理論的背景がわかり,透水係数の測定と計算,浸透流量の算定ができる。土中の水の流れがわかる。透水係数の測定と計算ができる。土中の水の流れがわからない。透水係数の測定と計算ができない。
評価項目4土の締固めの原理と締固め度の性質・特性が説明できる。締固め施工への利用の仕方がわかる。土の締固めの原理と締固め度の性質がわかる。土の締固めの原理と締固め度の性質がわからない。
評価項目5地盤の力学解析の前提がわかり,載荷重を受けた弾性地盤の地中応力を計算できる。載荷重を受けた弾性地盤の地中応力を計算できる。載荷重を受けた弾性地盤の地中応力を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
土質力学についての基礎知識を習得する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行い,レポートの提出を求めます。試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある。
注意点:
(講義を受ける前)土や地盤に生じる実際の現象をイメージしながら学習すること。毎回の予習を欠かさないこと。教科書,ノート,電卓を忘れずに準備して出席すること。レポートの提出期限を厳守すること。
(講義を受けた後)課題レポートにより各自で講義内容の理解度をチェックするとともに,確実に理解すること。
[評価方法]
 合格点は50点である。成績は,試験結果を80%,レポートを20点で評価する。
 総合評価=(前期中間成績+前期末成績+後期中間成績+後期末成績)/4
 特に、レポートの未提出者は単位取得が困難となるので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する。
2週 土の生成 土の特徴,生成・粒径による分類,構造が理解できる。
3週 土の状態量 含水比,土および土粒子の密度の定義を理解し計算できる。
4週 土の状態量 間隙比と飽和度の定義を理解し計算できる。
5週 土の状態量 各状態量の関係と諸量の計算ができる。
6週 土の粒度 粒度試験を理解し,粒径加積曲線の読み方がわかる。
7週 土の粒度 均等係数,曲率係数が理解でき,土試料の分類および粒度の良し悪しを判断できる。
8週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
2ndQ
9週 試験の解説と解答
コンシステンシー
到達度試験の解説と解答。
粘性土のコンシステンシーを理解できる。
10週 コンシステンシー コンシステンシー限界と試験法を説明できる。
11週 コンシステンシー 塑性図を用いた分類ができる。
12週 地盤調査・土質試験 地盤調査・土質試験の必要性と各種の調査・試験内容が理解できる。
13週 有効応力 全応力と有効応力を理解でき,その分布が計算できる。
14週 有効応力 荷重載荷や地下水位低下時の有効応力の変化を計算できる。
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、および授業アンケート
後期
3rdQ
1週 透水 ダルシーの法則と透水係数が理解でき,流量を計算することができる。
2週 透水 室内において透水係数を測定する方法を理解し,計算することができる。
3週 透水 原位置において透水係数を測定する方法を理解し,計算することができる。
4週 透水 地下水の流れの基礎式となるラプラスの方程式を理解できる。
5週 透水 フローネットの特性と描き方が理解でき,浸透流量を計算できる。
6週 透水 浸透流による破壊現象を説明できる。
7週 土の締固め 土の締固めの目的と原理を説明できる。
8週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
4thQ
9週 試験の解説と解答
土の締固め
到達度試験の解説と解答。
締固め試験を理解し,締固め曲線を描ける。
10週 土の締固め 土の種類と締固め特性を評価できる。
11週 土の締固め 締固め試験の施工への利用が理解できる。締固め土の強度評価(CBR)を説明できる。
12週 地盤内応力 ブーシネスク解が理解でき,集中荷重を受けた地盤内応力の計算と等圧線の分布が描ける。
13週 地盤内応力 帯状荷重を受けた弾性地盤内の増加応力が計算できる。
14週 地盤内応力 盛土荷重,長方形荷重を受けた弾性地盤内の増加応力が計算できる。
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野地盤土の生成、基本的物理量、構造などについて、説明できる。3前2,前3,前4,前5
土の粒径・粒度分布やコンシステンシーを理解し、地盤材料の工学的分類に適用できる。3前6,前7,前9,前10,前11
土の締固め特性を説明できる。3後7,後9,後10,後11
ダルシーの法則を説明できる。3後1,後4,後5
透水係数と透水試験について、説明できる。3後2,後3
透水力による浸透破壊現象を説明できる。3後6
地盤内応力を説明できる。3後12,後13,後14
有効応力の原理を説明できる。3前13,前14
地盤調査の分類と内容について、説明できる。3前12
建築系分野構造力の定義、単位、成分について説明できる。3後12,後13,後14
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。3後12,後13,後14

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
知識の基本的な理解6010000070
思考・推論・創造への適用力105000015
汎用的技能105000015