鋼構造学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 鋼構造学
科目番号 0026 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:「鋼構造(第2版)」嶋津孝之 編集 福原安洋他 共著 森北出版、その他: 自製プリントの配布
担当教員 寺本 尚史

到達目標

1.鋼構造物の種類・特徴・歴史および鋼材の強度特性を説明できる.
2.曲げ座屈、横座屈および局部座屈について理解できる.
3.接合の方法や形式を説明でき、高力ボルト接合および溶接接合の接合部の強さを計算できる.
4.鋼構造物の設計法を理解し、各種荷重計算ができる.
5.梁、柱に作用する応力および断面算定の過程を説明でき、ブレースの役割および継手の設計法の概要が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鋼構造物の種類・特徴・歴史および鋼材の強度特性を十分理解した上で説明できる.鋼構造物の種類・特徴・歴史および鋼材の強度特性を説明できる.鋼構造物の種類・特徴・歴史および鋼材の強度特性を説明できない.
評価項目2曲げ座屈、横座屈および局部座屈について十分に理解できる.曲げ座屈、横座屈および局部座屈について理解できる.曲げ座屈、横座屈および局部座屈について理解できない.
評価項目3接合の方法や形式を詳細に説明でき、高力ボルト接合および溶接接合の接合部の強さを、力学的な意味を理解した上で計算できる.接合の方法や形式を説明でき、高力ボルト接合および溶接接合の接合部の強さを計算できる.接合の方法や形式を説明でき、高力ボルト接合および溶接接合の接合部の強さを計算できない.
評価項目4鋼構造物の設計法を十分に理解し、各種荷重の算出過程の意味を理解した上で計算できる.鋼構造物の設計法を理解し、各種荷重計算ができる.鋼構造物の設計法を理解できず、各種荷重計算ができない.
評価項目5梁、柱に作用する応力および断面算定の過程を十分に説明でき、ブレースの役割および継手の設計法の概要を、その算出過程も含めて理解できる.梁、柱に作用する応力および断面算定の過程を説明でき、ブレースの役割および継手の設計法の概要が理解できる.梁、柱に作用する応力および断面算定の過程を説明できず、ブレースの役割および継手の設計法の概要が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
構造物の主要材料である鋼材の力学特性について学ぶとともに、鋼の性質とそれを活かした鋼構造物の特徴を理解、各種部材の設計手法を修得させる.
授業の進め方・方法:
 基本的に講義形式で行う.必要に応じてレポート、演習課題の提出を求める.試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
合格点は60点である.
(講義を受ける前)構造力学の基礎知識を整理しておくこと。また、理解度をより深めるために、教科書と関連する科目を授業の前に必ず予習すること.
(講義を受けた後)各自で講義内容の理解度をチェックするとともに、授業の内容の理解に努めること.また多くの鋼構造物を見る機会を作り、その構造形式や力学的特徴などを考察すること
自学自習時間:30時間

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する.
2週 1 鋼構造について
(1) 鋼構造物概説
鋼構造物の種類、特徴、歴史を知り、説明できる.
3週 (2) 鋼材の基礎知識 鋼材の強度特性を理解し、性質を説明できる.
4週 2 部材設計の基本
(1.1) 引張力を受ける部材1
引張力を受ける部材の設計法が理解できる.
5週 (1.2) 引張力を受ける部材2 引張力を受ける部材の耐力の計算ができる.
6週 (2.1) 圧縮力を受ける部材1 圧縮力を受ける部材の設計法が理解できる.
7週 (2.2) 圧縮力を受ける部材2 圧縮力を受ける部材に生じる座屈現象が理解でき、許容圧縮応力度が計算できる.
8週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
2ndQ
9週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答
10週 (3.1) 曲げ応力を受ける部材1 曲げ部材の設計法を理解できる.
11週 (3.2) 曲げ応力を受ける部材2 曲げ部材に生じる横座屈現象が理解でき、許容曲げ応力度の概念が理解できる.
12週 3 接合の基本
(1) 接合の種類
接合の方法や形式を説明できる.
13週 (2.1) 高力ボルト接合1 高力ボルト継手の方法を説明することができる.
14週 (2.2) 高力ボルト接合2 高力ボルト継手の強度を計算できる.
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,および授業アンケート
後期
3rdQ
1週 (3.1) 溶接接合1 溶接方法の概要を説明できる.
2週 (3.2) 溶接接合2 溶接接合部の強さを計算できる
3週 4 構造設計
(1) 設計法概説
基礎的な設計手順を知り、その方法を説明できる.
4週 (2.1) 荷重と外力1
  (固定荷重・積載荷重)
固定荷重および積載荷重とは何か、説明できる.
5週 (2.2) 荷重と外力2
  ( 積雪荷重)
積雪荷重を計算できる.
6週 (2.3) 荷重と外力3
  (風圧力)
風圧力を計算できる.
7週 (2.4) 荷重と外力4
  (地震力)
地震力を計算できる.
8週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
4thQ
9週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答
10週 5 部材の設計
(1.1) 梁の設計1
梁に作用する応力および断面算定の過程が理解できる.
11週 (1.2) 梁の設計2 梁に生じるたわみの算定の過程が理解できる.
12週 (2.1) 柱の設計1 柱に作用する応力および断面算定の過程が理解できる.
13週 (2.2) 柱の設計2 柱に作用する応力と許容応力度の関係が理解できる.
14週 (3) ブレースの設計 ブレースの役割を理解し、強度計算の概要が理解できる.
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、本授業のまとめ、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70030000100
知識の基本的な理解5002000070
思考・推論・創造への適用力100500015
汎用的技能100500015