環境衛生工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 環境衛生工学
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「水環境工学」松尾友矩編 オーム社、その他:自製プリント
担当教員 金 主鉉

到達目標

1. 上水道計画の策定手順を理解し、計画水量の求め方を説明できる。
2. 浄水法の種類と特徴を説明でき、沈殿池の除去率の求め方を説明できる。
3. 浄水処理の主要工程である凝集、ろ過、消毒の原理を説明できる。
4. 下水道の目的、種類を説明でき、計画雨水量、汚水量の求め方を説明できる。
5. 生物処理法による下水処理の原理を説明でき、下水処理過程で発生する汚泥の処理、処分方法が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1上水道計画の策定手順を理解し、計画水量の求め方を説明できる。上水道計画上の計画水量の求め方を説明できる。上水道計画の策定手順を理解できない。計画水量の求め方を説明できない。
評価項目2浄水法の種類と特徴を説明でき、沈殿池の除去率の求め方を説明できる。浄水法の種類と特徴を説明できる。浄水法の種類と特徴を説明できない。沈殿池の除去率の求め方を説明できない。
評価項目3浄水処理の主要工程である凝集、ろ過、消毒の原理を説明できる。浄水処理の主要工程である凝集、ろ過の原理を説明できる。浄水処理の主要工程である凝集、ろ過、消毒の原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
都市施設としての上、下水道を対象とし、上水の量的質的確保や下水処理と放流が水系を通して
密接に関係することを理解し、汚水を浄化し、各施設を計画、設計、施工、管理運営する上で必要な知識を修得する。
授業の進め方・方法:
PPTを用いた講義形式で行う。授業中の演習課題、レポート提出を実施する。試験結果が合格点に達しない場合、
再試験を行うことがある。
注意点:
演習課題を授業中に実施するため、教科書、配布資料、電卓を忘れずに準備して出席すること。
上・下水処理の原理、水量計算法については復習を通じて理解を深めておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1 水環境の基礎科学 衛生工学に係わる水質指標の意義と測定原理等について理解できる。
2週 2 上水道基本計画 法律の定義と各種水質項目を理解できる。また、計画策定手順を理解し、計画水量の求め方等を説明できる。
3週 3 上水道施設 上水道施設の構成および水理特性曲線を理解でき、導水量を計算できる。また、管網計算等を理解でき、給水管径を計算できる。
4週 4 浄水プロセス
(1)浄水施設、沈殿と凝集
浄水法の種類と特徴を説明できる。沈殿池の除去率の求め方、凝集の原理等を説明できる。


5週 (2)ろ過と消毒、高度処理 ろ過や消毒の原理を説明し、高度処理を理解できる。
6週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
7週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答
8週 5 下水道基本計画
(1)下水道の種類
下水道の種類等を説明できる。
4thQ
9週 (2)計画雨水量 計画雨水量の求め方等を説明できる。
10週 (3)汚水量の算定 汚水量の求め方等を説明できる。
11週 6 管路施設 管渠の種類、施工法、ポンプ施設を説明できる。
12週 7 下水処理
下水処理の基本原理を理解でき、中心となる活性汚泥法の原理を説明できる。
13週 8 高度処理 下水の三次処理、窒素やリンの除去法を理解できる。
14週 9 下水汚泥の処理処分と利用 下水汚泥の嫌気性消化、脱水、焼却、再利用、処分法等を説明できる。
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
16週 試験の解説と解答,授業アンケート 到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境地球規模の環境問題を説明できる。3
環境と人の健康との関わりを説明できる。1後1
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。3
水の物性、水の循環を説明できる。3
水質指標を説明できる。3
水質汚濁の現状を説明できる。3
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。3
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。3
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。3
物質循環と微生物の関係を説明できる。2
水道の役割、種類を説明できる。3
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。3
浄水の単位操作(凝集、沈澱凝集、濾過、殺菌等)を説明できる。3
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。3
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。3
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。3
汚泥処理・処分について、説明できる。3
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。1
大気汚染の現状と発生源について、説明できる。2
騒音の発生源と現状について、説明できる。1
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。1
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。1
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。1
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。1

評価割合

試験演習課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力601070
専門的能力10515
分野横断的能力10515