創造設計製作

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 創造設計製作
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造システム工学科(機械系) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材  基礎シリーズ「機械実習 上・中・下」 嵯峨常生,中西佑二監修 実教出版      「機械製図」,林 洋次 他,実教出版
担当教員 小林 義和,今田 良徳

到達目標

1.構想を実現化するため,思い描いている品物の図面を作製したり,その図面にしたがって製作する品物を効率よく正確に製作できる.
2.製作した機械に想定外の事象が発生した場合,物理的な視点から問題解決でき,また臨機の対応ができる.
3.共同活動を効率よくできるようになる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1思い描いている品物の図面をわかりやすく表現でき,その図面を基に,加工法,加工の段取り,加工精度等を独力で決定して精度を考えた加工ができる.品物の図面を表現でき,その図面の情報を基に,場合に応じて教員,技術職員の助言をを受けながら加工を行うことができる.思い描いていることを図面として表現できない他,加工の方法の見当ができない.
評価項目2物理的な考察を基に,独力で問題解決の方法をいくつか考えることができ,効率的にな対応ができる.物理的な考察を基に,周囲の助言を受けながら,問題解決の方法を考え,実行できる.事象に対して,何が起きているかがわからず,周囲の助言があっても実行できない.
評価項目3自分の考え・行動だけでなく,周囲の意見・行動との調和できるよう積極的に取り組み,最善の策で対応できる.周囲の言動・行動に気を配り,調和を意識して作業等ができる.自己中心的な言動や行動をし,周囲の状況を考えた対応ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
与えられた課題を満足する機械を設計・製作する.これにより専門的な知識と技術の深化,統合化を図るとともに,問題解決の能力や自発的,創造的な態度の育成を図る.また,グループでの製作活動を通して,工程管理並びに生産技術に関する基礎的概念を修得する.
授業の進め方・方法:
実習形式で行う.グループ毎に計画を立てながら行う.課題レポートの提出を求める.
注意点:
合格点は50点である.課題レポート50%,製作日誌の内容10%,平素の活動の状況20%,製作した機械の完成度10%,コンテストでの順位10%の割合で評価しこれを評価点とする.特に、レポートの未提出者は単位取得が困難となるので注意すること.
総合評価=(課題レポート)×0.5+(製作日誌の内容)×0.1+(平素の活動状況)×0.2+機械の完成度×0.1+コンテスト順位×0.1
日常で見かける機械装置をよく観察し,その機械の仕組みを考えたり,調べたりすることで機械を作るヒントになることが多いので,周囲の機械装置に関心を持つこと.

(実習を受ける前)実習前には,活動の効率化を図るため,予めその時間の活動内容を定めておくこと.
(実習を受けた後)作業内容,その時々の考えを整理して日誌に記入すること.また,問題点が発生した場合できるだけ早期にそのことについて取り組むように努力すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス
1.安全教育
授業の進め方と評価の仕方について説明する.
工場作業における基本的約束を理解し,常に安全に気を配りながら製作活動を行うことができる.
2週 2.設計仕様策定・製作計画
与えられた課題をどう解決するかを,図面や他の方法で討議することができる.
図面を基にして製作の工程を考えることができる.
3週 2.設計仕様策定・製作計画
与えられた課題をどう解決するかを,図面や他の方法で討議することができる.
図面を基にして製作の工程を考えることができる.
4週 3.設計案発表会
4.図面作成・使用材料選定
設計案を他のグループに分かり易く説明できる.品物を第三角法によって図面に表現できる.
目的に合った材料,部品を選定できる.
組み立てを意識しながら,部品の形状を決定できる.
5週 4.図面作成・使用材料選定 品物を第三角法によって図面に表現できる.
目的に合った材料,部品を選定できる.
組み立てを意識しながら,部品の形状を決定できる.
6週 4.図面作成・使用材料選定
5.製作
品物を第三角法によって図面に表現できる.
目的に合った材料,部品を選定できる.
組み立てを意識しながら,部品の形状を決定できる.
図面にしたがって部品を製作することができる.
部品を適切な加工法を選定し,精度よく加工できる.
設計段階で考えることができなかった不具合を,臨機応変に設計変更し,製作することができる.

7週 5.製作
図面にしたがって部品を製作することができる.
部品を適切な加工法を選定し,精度よく加工できる.
設計段階で考えることができなかった不具合を,臨機応変に設計変更し,製作することができる.
8週 5.製作
図面にしたがって部品を製作することができる.
部品を適切な加工法を選定し,精度よく加工できる.
設計段階で考えることができなかった不具合を,臨機応変に設計変更し,製作することができる.
4thQ
9週 5.製作 図面にしたがって部品を製作することができる.
部品を適切な加工法を選定し,精度よく加工できる.
設計段階で考えることができなかった不具合を,臨機応変に設計変更し,製作することができる.
10週 5.製作 図面にしたがって部品を製作することができる.
部品を適切な加工法を選定し,精度よく加工できる.
設計段階で考えることができなかった不具合を,臨機応変に設計変更し,製作することができる.
11週 5.製作 図面にしたがって部品を製作することができる.
部品を適切な加工法を選定し,精度よく加工できる.
設計段階で考えることができなかった不具合を,臨機応変に設計変更し,製作することができる.
12週 5.製作 図面にしたがって部品を製作することができる.
部品を適切な加工法を選定し,精度よく加工できる.
設計段階で考えることができなかった不具合を,臨機応変に設計変更し,製作することができる.
13週 5.製作 図面にしたがって部品を製作することができる.
部品を適切な加工法を選定し,精度よく加工できる.
設計段階で考えることができなかった不具合を,臨機応変に設計変更し,製作することができる.
14週 6.競技会

設計・製作した機械の能力を説明できる.
製作した機械の能力を生かし,競技することができる.
15週 7.課題レポート作成
  本授業のまとめ
自己で行った,またはグループで行った製作活動(設計,製図,加工)について客観的に評価・反省し,集団での製作活動の在るべき姿勢を身につける.
本授業のまとめを行う.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。3
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3
滑り軸受の構造と種類を説明できる。3
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3
歯車列の速度伝達比を計算できる。3
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。3
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。3
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。3
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

レポート製作日誌活動状況機械の完成度コンテスト順位その他合計
総合評価割合50102010100100
知識の基本的理解205050030
思考・推論・創造への適応力300055040
汎用的技能052005030