基礎金属材料学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 基礎金属材料学
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造システム工学科(機械系) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 教科書:久保井 徳洋、樫原 恵蔵、「材料学」(コロナ社)、および自製プリントの配布
担当教員 櫻田 陽

到達目標

1. 金属材料の結晶構造が判る。また、ミラー指数およびミラー・ブラべー指数が理解出来る。
2. 結晶中の欠陥の種類が判る。
3. 主な材料試験項目とその内容が理解出来る。
4. 状態図が判る。温度降下による相の変化が記述出来る。
5. 鉄―炭素系状態図が読める。温度降下による相の変化が記述できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1結晶構造の違いによる性質の変化が記述できる充填率、比重の計算等が出来る面および方向の指数が書ける結晶構造の名前、指数の意味が判らない
評価項目2格子欠陥の働きと材料特性の変化が対応付け出来る主な欠陥が図示できる 欠陥の主な作用が記述できる欠陥が図示できない
評価項目3材料試験結果の解釈が出来る材料試験名と装置の関係が判る 主要な材料試験結果が評価できる 材料試験名と試験装置の関連づけが出来ない
評価項目4温度降下による相変化が正確に記述できる状態図の主な種類が判別できる 温度降下による相変化が書ける基礎的な状態図が判らない 温度降下による相変化が書けない
評価項目5鉄鋼材料の相変化と材料特性の関係が記述できる状態図中の反応が記述できる 温度降下による相変化が書ける 状態図中の反応名が判らない 温度降下による相変化が書けない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料の物理化学的特性を元に機械的性質を理解し、機械技術者として必要な材料に関する基礎知識を習得する。
授業の進め方・方法:
基本的には講義形式であるが、グループワークを行う場合もある。また、小テストの実施やレポート課題もある。
なお、試験結果が合格点に達しない時、再試験を行なう場合もある。
注意点:
(講義を受ける前) これまで学んだ物理や化学の知識を復習しておくこと。
(講義を受けた後) 実社会での材料事故や新材料開発等の話題に関するニュースを良く見て、本講義内容と関連付けることで生きた学問を身につける

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス,材料学を学ぶ意義,金属材料の分類と特徴 材料試験と金属材料の分類の特徴について理解できる.
2週 結晶構造と結晶面および方位 結晶構造と結晶面および方位について理解できる.
3週 固溶体と金属間化合物,結晶構造の欠陥(点欠陥,転位,面欠陥) 固溶体と金属間化合物,点欠陥、転位、面欠について理解できる.
4週 金属の加工と変形,回復及び再結晶 金属の加工と変形,回復及び再化粧について理解できる.
5週 材料試験:硬さ試験、引張試験、衝撃試験,疲労試験、クリープ試験、加工性試験、非破壊検査 硬さ試験,引張試験,衝撃試験,疲労試験,クリープ試験,加工性試験,非破壊検査について理解できる.
6週 状態図:基本,全率固溶型,共晶型,共析型,包晶型,偏晶型,再融反応型,金属間化合物,鉄鋼材料 状態図の基本を理解し,全率固溶型,共晶型,共析型状態図から相を読み取れ,Fe-C系状態図から組織変化を読み取れ,包晶型,偏晶型,再融反応型,金属間化合物について理解出来る.
7週 到達度試験(後期) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
8週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、および授業アンケート
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。3後14
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。2後14
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。3後10
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。3後10
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。3後10
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。3後11
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。3後11
金属と合金の結晶構造を説明できる。3後5
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。3後12,後13
合金の状態図の見方を説明できる。3後12,後13
塑性変形の起り方を説明できる。3後8
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。3後8,後9
鉄鋼の製法を説明できる。3後14
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。2後14
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。3後14

評価割合

試験小テストレポート・発表成果品・実技ポートフォリオその他合計
総合評価割合80020000100
知識の基本的な理解5001000060
思考・推論・創造への適応力100500015
汎用的技能200500025
態度・嗜好性(人間力)0000000
総合的な学習経験と創造的思考力0000000