基礎工学実験

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 基礎工学実験
科目番号 0005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 創造システム工学科(電気・電子・情報系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 「基礎工学実験」秋田高専
担当教員 菅原 英子,竹下 大樹

到達目標

1.実験を通して電気磁気学,電気回路などの基礎理論をより実践的に理解できる。
2.基本的な指示計器の動作原理が分かり,取扱いができる。
3.ロボットプログラムを通して,センサ,マイコンについて理解し,ロボット制御ができる。
4.データ処理法,結果に対して考察し,レポート作成ができる。 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験を通して電気磁気学,電気回路などの基礎理論をより実践的に理解でき,考察へ応用できる。実験を通して電気磁気学,電気回路などの基礎理論をより実践的に理解できる。実験を通して電気磁気学,電気回路などの基礎理論の理解が不十分である。
評価項目2基本的な指示計器の動作原理が分かり,安全や手順を考慮して取扱いができる。基本的な指示計器の動作原理が分かり,取扱いができる。基本的な指示計器の動作原理の理解が不十分で,取扱いができない。
評価項目3ロボットプログラムを通して,センサ,マイコンについて理解し,自分なりにアルゴリズムを考えてロボット制御ができる。ロボットプログラムを通して,センサ,マイコンについて理解し,ロボット制御ができる。ロボットプログラムを通して,センサ,マイコンの理解が不十分で,ロボット制御ができない。
評価項目4結果に対して論理的に考察し,レポート作成ができる。結果に対して考察し,レポート作成ができる。結果に対して考察が不十分であり,レポート作成ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
基本的指示,観測計器を用い,実際に実験することで,電気基礎理論の内容をより深く理解すると共に,使用した基本的な電気計器の動作原理および取り扱いを修得し,レポート作成能力を育成する。
授業の進め方・方法:
実験形式で行い,最後に実験発表を行う。テーマ毎にレポートの提出を求める。
注意点:
合格点は50点である。前期成績と後期成績の平均を学年総合評価とする。各成績は,各テーマのレポートの体裁[図・表・式の出来映えを含む]50%,考察40%,実験および発表に対する取り組み姿勢10%で評価する。
       学年総合評価=(前期成績+後期成績)/2
レポート未提出者は単位取得が困難となるので注意すること。
(講義を受ける前)実験に対して受け身にならないためにもテキストを予習して実験に臨むこと。
(講義を受けた後)レポートの書き方を修得すること。結果に対する考察は時間をかけて取り組むこと。レポートの提出期限は厳守すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 実験実習ガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する。基本的な装置の取り扱い方が理解できる。
2週 1. 実験実習ガイダンス 基本的な装置の取り扱い方が理解できる。
3週 1. 実験実習ガイダンス レポートの書き方について理解できる。
4週 2. 実験実習
(1) 抵抗の直並列回路の実験
キルヒホッフの法則がわかる。
5週 (1) 抵抗の直並列回路の実験 キルヒホッフの法則がわかる。
6週 (2) 中位抵抗の測定 電圧降下法,ホイートストンブリッジによる測定法がわかる。
7週 (2) 中位抵抗の測定 電圧降下法,ホイートストンブリッジによる測定法がわかる。
8週 (3) 高抵抗,低抵抗の測定 典型的な高・低抵抗の測定法が理解できる。
2ndQ
9週 (3) 高抵抗,低抵抗の測定 典型的な高・低抵抗の測定法が理解できる。
10週 (4) 直流電圧の精密測定 直流電位差計による直流電圧の測定法がわかる。
11週 (4) 直流電圧の精密測定 直流電位差計による直流電圧の測定法がわかる。
12週 (5) レゴロボット実習Ⅰ レゴマインドストームを使ってセンサやロボット制御がわかる。
13週 (5) レゴロボット実習Ⅰ レゴマインドストームを使ってセンサやロボット制御がわかる。
14週 (5) レゴロボット実習Ⅰ レゴマインドストームを使ってセンサやロボット制御がわかる。
15週 (5) レゴロボット実習Ⅰ レゴマインドストームを使ってセンサやロボット制御がわかる。授業アンケート。
16週
後期
3rdQ
1週 3. 実験実習ガイダンス 交流回路の基礎が理解できる。
2週 4. 実験実習
(1) 交流回路の電圧,位相の測定
交流回路の電圧,電流,位相の関係がわかる。
3週 (1) 交流回路の電圧,位相の測定 交流回路の電圧,電流,位相の関係がわかる。
4週 (2) オシロスコープの取り扱い オシロスコープの基本操作,測定法がわかる。
5週 (2) オシロスコープの取り扱い オシロスコープの基本操作,測定法がわかる。
6週 (3) 万能ブリッジによるL,C,Rの測定 万能ブリッジの測定法が理解できる。
7週 (3) 万能ブリッジによるL,C,Rの測定 万能ブリッジの測定法が理解できる。
8週 (4) 鉱石ラジオの製作 AMラジオの仕組みが理解できる。
4thQ
9週 (4) 鉱石ラジオの製作 AMラジオの仕組みが理解できる。
10週 (5) レゴロボット実習Ⅱ C言語環境でレゴマインドストームのプログラムを作成できる。
11週 (5) レゴロボット実習Ⅱ C言語環境でレゴマインドストームのプログラムを作成できる。
12週 (5) レゴロボット実習Ⅱ C言語環境でレゴマインドストームのプログラムを作成できる。
13週 (5) レゴロボット実習Ⅱ C言語環境でレゴマインドストームのプログラムを作成できる。
14週 5.発表会準備 発表会の準備を行う。
15週 6.発表会 実験実習の内容について班ごとに発表を行う。授業アンケート。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3前10,前11,後2,後3
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3前8,前9
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3後4,後5
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3前1,前2,前3,後1
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。3前4,前5
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3前4,前5
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。3前6,前7,後6,後7
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。3前4,前5
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。3後6,後7
共振について、実験結果を考察できる。3後8,後9
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。3
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。3
ディジタルICの使用方法を習得する。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000006060
専門的能力000002020
分野横断的能力000002020