電子デバイス工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電子デバイス工学
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造システム工学科(電気・電子・情報系) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「基礎から学ぶ半導体電子デバイス」大谷直毅 著 森北出版/その他:自製プリントの配布
担当教員 田中 将樹

到達目標

1.物質の電気伝導による分類から半導体について説明できる.
2.原子内の電子について理解し,ボーアの理論による電子の軌道半径とエネルギー準位を導くことができる.
3.半導体のキャリア密度について、状態密度とフェルミ分布関数から説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質の電気伝導による分類から半導体について説明できる.物質の電気伝導による分類について説明できる.物質の電気伝導による分類について説明できない.
評価項目2ボーアの理論による電子模型を理解し,電子の軌道とエネルギー準位を導くことができる.ボーアの理論による電子模型がわかる.ボーアの理論による電子模型がわからない.
評価項目3半導体のキャリア密度について、状態密度とフェルミ分布関数から説明できる.半導体のキャリア密度について説明できる.半導体のキャリア密度について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では,半導体工学で必要な電子の物理現象を理解し,半導体材料を中心とした電子デバイスを理解するために必要な基礎的な知識を習得することを目標として授業を進めていく.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.必要に応じて適宜小テストの実施,レポートの提出を求める.試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
合格点は50点である.前期末と後期末の成績は,それぞれの中間と期末の試験結果を70%,小テスト・レポート等を30%で評価する.
 学年総合評価 = ( 前期末成績 + 後期末成績 ) / 2
(講義を受ける前)関連科目の知識が不可欠であるので既に履修済みの科目について知識を確認・整理しておくこと.
(講義を受けた後)講義ノート,小テストにより各自で内容の理解度をチェックするとともに,確実に理解することを心がけてほしい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス
1 半導体の基礎
 (1) 半導体の定義
授業の進め方と評価の仕方について説明する.

物質の電気伝導について理解できる.
2週  (2) ボーアの原子模型 ボーアの原子模型について理解できる.
3週  (3) エネルギー構造 エネルギー準位が理解できる.
4週  (4) エネルギーバンド エネルギーバンド理論について理解できる.
5週  (5) 真性半導体 真性半導体について理解できる。
6週  (6)不純物半導体 不純物半導体について理解できる。
7週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
8週 試験の解説と解答
2 半導体中のキャリア密度
 (1) 状態密度と分布関数
到達度試験の解説と解答

分布関数がわかる.
4thQ
9週  (2) 真性半導体のキャリア密度 真性半導体のキャリア密度がわかる.
10週 (3) 不純物半導体のキャリア密度 真性半導体のキャリア密度がわかる.
11週 (3) 不純物半導体のキャリア密度 不純物半導体のキャリア密度がわかる.
12週 (4) 真性キャリア密度 真性キャリア密度がわかる.
13週 (4) 真性キャリア密度 真性キャリア密度がわかる.
14週 (5) キャリア密度の温度依存性 キャリア密度の温度依存性がわかる.
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する.
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3後1
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3後1
原子の構造を説明できる。3後2
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。3後2
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。3後3,後4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。3後5,後6
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3後4,後5,後6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力5000003080
専門的能力100000010
分野横断的能力100000010