電気情報基礎実験

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気情報基礎実験
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 創造システム工学科(電気・電子・情報系) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 各テーマ毎に担当教員が用意するプリントを利用して行う。
担当教員 山崎 博之,坂本 文人,中沢 吉博,カラベス ・アンドラデ・エドアルド

到達目標

1.実験を通して直流発電機・電動機・変圧器の代表的な特性を実践的に理解できる。
2.交流回路理論とその特性について,プログラミングによりが解析することができる。
3.論理回路ICを用いて回路を設計し,実際に動作させることができる。
4.イーサネットネットワークを用いた通信方法を理解し,通信プログラムができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1直流発電機・電動機・変圧器の代表的な特性測定結果と理論値との差異について考察できる。直流発電機・電動機・変圧器の代表的な特性測定結果を理解できる。直流発電機・電動機・変圧器の代表的な特性測定結果を理解できない。
評価項目2交流回路理論の基本とその特性に関するシミュレーションによる解析手法を理解し,積極的に解析できる。交流回路理論の基本とその特性に関するシミュレーションによる解析手法を理解し,テキストを見ながら解析することができる。交流回路理論の基本とその特性に関するシミュレーションによる解析手法を理解できない.
評価項目3論理回路ICを用いて独自の回路を設計し,実際に動作させることができる。論理回路ICを用いて基本的な回路を設計し,実際に動作させることができる。論理回路ICを用いて回路を設計し,実際に動作させることができない。
評価項目4イーサネットネットワークを用いた通信方法を理解し,応用通信プログラムができる。イーサネットネットワークを用いた通信方法を理解し,基本通信プログラムができる。イーサネットネットワークを用いた通信方法を理解し,通信プログラムができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
各種実験装置を実際に構成し、操作実技を修得するとともに、ものづくりを通して知識を活用する能力を養う。また、レポート作成を通じて工学的な文章の書き方を修得し、内容・結果に対する考察力を高める。
授業の進め方・方法:
ガイダンスは講義形式で行い,実験は各テーマについて班ごとに行います。テーマごとにレポート提出をし,テーマによってプレゼンテーション技術向上のために発表会を行います。
注意点:
合格点は50点である。前期成績と後期成績の平均を学年総合評価とする。前期成績および後期成績は各テーマのレポート及び実験に対する姿勢で評価する(レポートの体裁(図・表・式の出来映えを含む)50%,考察40%,実験に対する姿勢10%)。レポート未提出者は単位取得が困難となるので注意すること。
 学年総合評価=(前期成績+後期成績)/2 
2年生の実験実習と比べて難易度が上がっているので,意欲的に取り組むこと。実験中のデータ整理,グラフ作成を班で協力して効率よく行うこと。
 電気機器系実験は取り扱う電力が大きいため,結線時にミスがあると大変危険である。また,回転機も使用するために不注意があれば大きな事故につながりかねない。工場実習と同様に作業着を正しく着用し,安全管理に十分気をつけること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験ガイダンスおよび安全教育を行う。
2週 ガイダンス 実験ガイダンスおよび安全教育を行う。
3週 電気機器系実験
(直流発電機実験)
直流発電機の無負荷および負荷特性がわかる。
4週 電気機器系実験
(直流発電機実験)
直流発電機の無負荷および負荷特性がわかる。
5週 電気機器系実験
(直流電動機実験)
直流電動機の速度制御および負荷特性がわかる。
6週 電気機器系実験
(直流電動機実験)
直流電動機の速度制御および負荷特性がわかる。
7週 交流回路の特性解析
( C言語による回路シミュレーションの基礎)
数値解析により,交流回路特性のシミュレーションができる.
8週 交流回路の特性解析
( C言語による回路シミュレーションの基礎)
数値解析により,交流回路特性のシミュレーションができる.
2ndQ
9週 交流回路の特性解析
( C言語による回路シミュレーションの基礎)
数値解析により,交流回路特性のシミュレーションができる.
10週 交流回路の特性解析
( C言語による回路シミュレーションの基礎)
数値解析により,交流回路特性のシミュレーションができる.
11週 電気機器系実験
(変圧器及び電力測定実験)
変圧器の等価回路および交流回路の電力がわかる。
12週 電気機器系実験
(変圧器及び電力測定実験)
変圧器の等価回路および交流回路の電力がわかる。
13週 電気機器系実験
(シーケンス制御実験)
PLCによるシーケンス制御法を理解できる。
14週 電気機器系実験
(シーケンス制御実験)
PLCによるシーケンス制御法を理解できる。
15週 まとめ 前期の実験実習のまとめと授業アンケートを行う。
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 実験ガイダンスおよび安全教育を行う
2週 ガイダンス 実験ガイダンスおよび安全教育を行う
3週 情報通信系実験
(論理回路製作実習)
論理回路ICによる回路製作ができる。
4週 情報通信系実験
(論理回路製作実習)
論理回路ICによる回路製作ができる。
5週 情報通信系実験
(論理回路製作実習)
論理回路ICによる回路製作ができる。
6週 情報通信系実験
(論理回路製作実習)
論理回路ICによる回路製作ができる。
7週 交流回路の特性解析
( C言語による回路シミュレーションの応用)
数値解析により,交流回路特性のシミュレーションができる.
8週 交流回路の特性解析
( C言語による回路シミュレーションの応用)
数値解析により,交流回路特性のシミュレーションができる.
4thQ
9週 交流回路の特性解析
( C言語による回路シミュレーションの応用)
数値解析により,交流回路特性のシミュレーションができる.
10週 交流回路の特性解析
( C言語による回路シミュレーションの応用)
数値解析により,交流回路特性のシミュレーションができる.
11週 情報通信系実験
(ネットワーク実験)
ネットワークを用いたデータ通信が理解できる。
12週 情報通信系実験
(ネットワーク実験)
ネットワークを用いたデータ通信が理解できる。
13週 情報通信系実験
(ネットワーク実験)
ネットワークを用いたデータ通信が理解できる。
14週 情報通信系実験
(ネットワーク実験)
ネットワークを用いたデータ通信が理解できる。
15週 まとめ 最後に実験実習のまとめと授業アンケートを行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1,前2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前1,前2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1,前2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6,後14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後14
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6,後10,後11,後12,後13
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6,後11,後12,後13
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6,後11,後12,後13
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6,後14
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。2前1,前2
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。2前1,前2
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。2前1,前2
社会における技術者の役割と責任を説明できる。2前1,前2
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。2前1,前2
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。2前1,前2
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前11,前12,前13,前14
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前11,前12,前13,前14
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前11,前12,前13,前14
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3後11,後12,後13,後14
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後5,後6,後11,後12,後13
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後5,後6,後11,後12,後13
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後5,後6,後11,後12,後13
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。2
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。2
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している2
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。2
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後6
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後6
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3前5,前6
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3前11,前12,前13,前14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6
合意形成のために会話を成立させることができる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6,後11,後12,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6,後14
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後5,後6,後11,後12,後13
事実をもとに論理や考察を展開できる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後11,後12,後13,後14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4,後11,後12,後13,後14
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2前3,前4,前5,前6,後3,後4
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2前3,前4,前5,前6,後3,後4
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2前3,前4,前5,前6,後3,後4

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
体裁500000050
考察400000040
実験に対する姿勢100000010