電気機器学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気機器学
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造システム工学科(電気・電子・情報系) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「電気機器工学」,前田勉,新谷邦弘 共著 コロナ社,その他:自製プリントの配布
担当教員 中沢 吉博

到達目標

1.電気磁気学と電気機器とのつながりを説明できる。
2.変圧器の基礎理論,構造,特性,運用を修得するとともに,主要な式を用いて特性の計算ができる。
3.直流機の基礎理論,構造,特性,運用を修得するとともに,主要な式を用いて特性の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電磁気学と電気機器とのつながりを各種法則や方程式を用いて説明できる。電磁気学と電気機器とのつながりを説明できる。電磁気学と電気機器とのつながりを説明できない。
評価項目2変圧器の基礎理論,構造,特性,運用を説明できるとともに,主要な式を用いて特性の計算ができる。変圧器の基礎理論,構造,特性,運用を説明できる。変圧器の基礎理論,構造,特性,運用を説明できない。
評価項目3直流機の基礎理論,構造,特性,運用を説明できるとともに,主要な式を用いて特性の計算ができる。直流機の基礎理論,構造,特性,運用を説明できる。直流機の基礎理論,構造,特性,運用を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電磁現象の具体的応用である電気機器の本質を理解する。まず電磁力と電磁誘導,磁気回路と電気回路が融合した電気機器の構成を学ぶ。次に変圧器と直流機について基礎理論,特性,構造及び実際の運用を学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。必要に応じて適宜小テストの実施し,また演習問題,レポート,宿題を課す。
試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある。
注意点:
合格点は50点である。各中間・期末の成績を,試験結果70%,小テスト,レポート,宿題の結果を30%で評価する。
学年総合評価=(前期中間成績+前期末成績+後期中間成績+後期末成績)/ 4
授業を受ける前:電気情報基礎実験との結びつきを意識しながら予習を行うこと。
授業を受けた後:機器の動作原理を確実に修得するとともに,等価回路を用いて特性算定ができるようテキストの小末問題は必ず解いてみること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス
1.電気機器の基礎事項
(1)エネルギー変換と電気機器
授業の進め方と評価の仕方について説明する。
エネルギー変換と電気機器の分類および応用を理解できる。
2週 (2)電流の磁気作用と電磁力 電流による磁気作用と電磁力が理解できる。
3週 (3)電磁誘導と磁気回路 電磁誘導現象と磁気回路が理解できる。
4週 (4)発電機作用と電動機作用 発電機作用と電動機作用が理解できる。
5週 (5)導電材料と磁性材料(その1) 導電材料と磁性材料が理解できる。
6週 (5)磁性材料(その2),絶縁材料 磁性材料,絶縁材料が理解できる。
7週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
8週 試験の解説と解答
2.変圧器
(1)電圧変換の原理(その1)
到達度試験の解説と解答
変圧器の基礎理論がわかる。
2ndQ
9週 (1)電圧変換の原理(その2)と負荷時の動作 変圧器の基礎理論がわかる。負荷時の動作がわかる。
10週 (3)巻線抵抗および漏れ磁束の影響と励磁回路 巻線抵抗と漏れ磁束の影響,励磁回路が理解できる。
11週 (4)変圧器等価回路(その1) T形等価回路について理解できる。
12週 (5)変圧器等価回路(その2)と等価回路定数の測定 簡易等価回路について理解できる。各種試験法により等価回路定数の算定,及び特性算定ができる。
13週 (6)定格と電圧変動率 定格や電圧変動率が理解できる。
14週 (7)損失および効率 損失と効率が理解できる。
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,および授業アンケート
後期
3rdQ
1週 3.直流機
(1)直流機の原理と構造
直流機の基本的動作原理及び構造が理解できる。
2週 (2)直流機の電機子巻線(その1) 直流機の各種電機子巻線が理解できる。
3週 (2)直流機の電機子巻線(その2) 直流機の各種電機子巻線が理解できる。
4週 (3)直流機の誘導起電力とトルク,回路表現と基本式 直流機の誘導起電力やトルクの関係式がわかる。
5週 (4)直流機の電機子反作用 直流機の電機子反作用とその対処法について理解できる。
6週 (5)直流機の整流 直流機の整流について理解できる。
7週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
8週 試験の解説と解答
(6)直流発電機の種類と特性(その1)
到達度試験の解説と解答
直流発電機の励磁方式による特性の違いが理解できる。
4thQ
9週 (6)直流発電機の種類と特性(その2) 直流発電機の励磁方式による特性の違いが理解できる。
10週 (7)直流電動機の種類と特性(その1) 各種直流電動機のトルク及び出力の関係式がわかる。
11週 (7)直流電動機の種類と特性(その2) 各種直流電動機のトルク及び出力の関係式がわかる。
12週 (8)直流電動機の始動と速度制御(その1) 直流電動機の始動と速度制御法が理解できる。
13週 (9)速度制御(その2)と直流電動機の制動と逆転 直流電動機の速度制御,制動と逆転方法を理解できる。
14週 (10)直流機の効率と損失 直流機の効率と損失を理解できる。
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力直流機の原理と構造を説明できる。3後1,後2,後3
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。3前8,前9,前10,前11,前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力4000001555
専門的能力2000001030
分野横断的能力100000515