概要:
汎用性の高い容量分析法を通して,化学実験に必要な基本的操作や実験の進め方を学ぶ.さらに,中和反応,キレート反応,酸化還元反応のメカニズムを理解し,定量的な計算方法に習熟する.物質の化学的性質を理解し,分離精製プロセスをベースとして無機化合物の簡単な特性評価方法を修得する.
授業の進め方・方法:
始めに講義形式で実験内容の説明を教室で行う.内容説明終了後,実験室にて実験を実施する.各実験テーマ終了後にレポート提出を課す.
注意点:
[学習上の注意]
・実験を実施する前日までに,実験理論,実験操作等を実験ノートにまとめておく事.また予め参考になる文献等を調査し,読んでおくこと.
・実験中は指導教員の指示に従うこと.
・実験ノートを用いて,自身の実験結果(途中経過やデータ)を総括しておくこと.
・実験内容に不備がある場合,再実験などを課すことがある.
[評価方法]
・合格点は50点である.なお,未提出レポートがあった場合,不合格になることがある(再提出分を含む).
・①実験に取り組む態度を30%,②実験終了後の質疑応答を20%,③実験報告書を50%として評価をする.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 分析化学実験 | 中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。 | 3 | |
酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。 | 3 | |
キレート滴定を理解し、錯体の濃度の計算ができる。 | 3 | |
陽イオンおよび陰イオンのいずれかについて、分離のための定性分析ができる。 | 3 | |