概要:
基礎的な滴定,機器分析法及び,計算機化学的手法を学び,物質の分析をどのように行うのかを理解する.実験を通じて薬品や器具の取り扱い方,操作の意味,結果の整理,考察およびレポートの書き方を修得する.
授業の進め方・方法:
始めに講義形式で実験内容の説明を教室で行う.内容説明終了後,実験室にてグループ実験を行う.各実験テーマ終了後にレポート提出を課す.
注意点:
[学習上の注意]
(講義を受ける前)実験前に実験理論,実験操作等を実験ノートにまとめておく事.また事前に参考になる文献等を読んでおく事.
(講義を受けた後)実験の基礎的概念の理解が重要である.実験ノート用いてその実験を総括しておく事.
実験の途中経過や結果をその場で詳細にノートに記入する事.実験中は指導教員の指示に従うこと.
[評価方法]
合格点は50点である。レポートの内容60%,実験後の質疑応答10%,実験に取り組む姿勢30%で評価する.特に,レポート未提出者は単位取得が困難となるので注意すること.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
授業ガイダンス |
授業の進め方と評価の仕方について説明する.
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2週 |
有機化学実験導入教育1:有機実験における注意事項 |
有機実験における基本的な注意事項が理解できる.
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3週 |
有機化学実験導入教育2 :実験ノートとレポートの書き方 |
実験ノートの作り方と実験のまとめ方が理解できる.
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4週 |
分析機器説明 |
本実験で用いる分析機器について理解できる.
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5週 |
実験の内容説明 |
これから行う実験の内容が理解できる.
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6週 |
酸化還元滴定1 |
酸化還元滴定の実験手法とその理論が理解できる.
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7週 |
酸化還元滴定2 |
実際に酸化還元滴定を行い,得られたデータを元に考察し,レポートを書くことができる.
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8週 |
赤外吸収スペクトル測定1 |
赤外吸収スペクトル測定の実験手法とその理論が理解できる.
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4thQ |
9週 |
赤外吸収スペクトル測定2 |
実際に赤外吸収スペクトル測定を行い,得られたデータを元に考察し,レポートを書くことができる.
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10週 |
質量分析測定1 |
質量分析測定の実験手法とその理論が理解できる.
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11週 |
質量分析測定2 |
実際に質量分析測定を行い,得られたデータを元に考察し,レポートを書くことができる.
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12週 |
核磁気共鳴スペクトル測定1 |
核磁気共鳴スペクトル測定の実験手法とその理論が理解できる.
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13週 |
核磁気共鳴スペクトル測定2 |
実際に核磁気共鳴スペクトル測定を行い,得られたデータを元に考察し,レポートを書くことができる.
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14週 |
計算機化学1 |
SPARTANを用いた計算機化学の実験手法とその理論が理解できる.
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15週 |
計算機化学2 |
実際に存在する化合物の物性をSPARTANを用いて評価し,得られたデータを元にレポートを書くことができる.
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16週 |
本実験のまとめ |
本実験のまとめと授業アンケートを行う.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 分析化学実験 | 酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。 | 3 | |
代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 3 | |
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。 | 3 | |