有機化学実験

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 有機化学実験
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造システム工学科(物質・生物系) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:「基本有機化学」 加納航治著 三共出版
担当教員 横山 保夫,船木 憲治

到達目標

1.実験を行う上での注意事項が理解できる.
2.実験ノートを正確に作成できる.
3.実験器具の扱い方を理解できる.
4.分析機器を理解できる.
5.実験を実験書通りに行うことができる.
6.実験に関する質疑応答を行うことができる.
7.実験の詳細をレポートに記述できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験を行う上での注意事項を理解して行動できる.実験を行う上での注意事項を理解できる.実験を行う上での注意事項を理解できない.
評価項目2実験ノートを正確に作成でき,更に実験をしやすいようにノートに工夫する.実験ノートを正確に作成できる.実験ノートを正確に作成できない.
評価項目3計算機化学について深く理解し、データを活用できる.計算機化学について理解できる.計算機化学について理解できない.
評価項目4酢酸エチルの合成とその性質を深く理解できる.酢酸エチルの合成とその性質を理解できる.酢酸エチルの合成とその性質を理解できない.
評価項目5アセトアニリドの合成とその性質を深く理解できる.アセトアニリドの合成とその性質を理解できる.アセトアニリドの合成とその性質を理解できない.
評価項目6ベンゾピナコールの合成とその性質を深く理解できる.ベンゾピナコールの合成とその性質を理解できる.ベンゾピナコールの合成とその性質を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2,3学年に学習する有機化合物の性質や反応について実験を通じて理解を深める.実験を通じて薬品や器具の取り扱い方,操作の意味,結果の整理,考察および報告書の書き方を修得する.
授業の進め方・方法:
始めに講義形式で実験内容の説明を教室で行う.内容説明終了後の次の週から実験室にてグループ実験を行う.各実験テーマ終了後にレポート提出を課す.
注意点:
[学習上の注意]
実験前に反応式,実験操作,理論収量等を実験ノートにまとめておくこと.また,実験の途中経過や結果をその場で詳細にノートに記入すること.実験中は指導教員の指示に従い,劇物,危険物の取り扱いには十分注意すること.
[評価方法]
合格点は50点である。レポートの内容60%,実験後の質疑応答10%,実験に取り組む姿勢30%で評価する.特に,レポート未提出者は単位取得が困難となるので注意すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
有機化学実験導入教育1:有機実験における注意事項
授業の進め方と評価の仕方について説明する.
有機実験における基本的な注意事項が理解できる.
2週 有機化学実験導入教育2 :実験ノートとレポートの書き方 実験ノートの作り方と実験のまとめ方が理解できる.
3週 計算機化学実験導入教育 本実験で用いる計算機化学について理解できる.
4週 酢酸エチルの合成1 酢酸エチルの合成方法が理解できる1.
5週 酢酸エチルの合成2 酢酸エチルの合成方法が理解できる2.
6週 酢酸エチルの合成3 酢酸エチルの性質が理解できる2.
7週 アセトアニリドの合成1 アセトアニリドの合成方法が理解できる1.
8週 アセトアニリドの合成2 アセトアニリドの合成方法が理解できる2.
2ndQ
9週 アセトアニリドの合成3 アセトアニリドの性質が理解できる.
10週 計算機化学による化合物の構造評価1 化合物のモデリングが理解できる.
11週 計算機化学による化合物の構造評価2 分子軌道計算を行うことができる.
12週 計算機化学による化合物の構造評価3 分子軌道計算の結果を評価できる.
13週 ベンゾピナコールの合成1 ベンゾピナコールの合成方法が理解できる1.
14週 ベンゾピナコールの合成2 ベンゾピナコールの合成方法が理解できる2.
15週 ベンゾピナコールの合成3 ベンゾピナコールの性質が理解できる.
16週 本実験のまとめ 本実験のまとめと授業アンケートを行う.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験加熱還流による反応ができる。4
蒸留による精製ができる。4
吸引ろ過ができる。4
再結晶による精製ができる。4
分液漏斗による抽出ができる。4
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。4
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。4
収率の計算ができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合601000030100
基礎的能力405000045
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000
思考・推論・創造への適用力105000015
汎用的技能100000010
態度・嗜好性 (人間力)000001515
総合的な学習経験と000001515