到達目標
1.原子の凝集状態がわかる
2.結晶構造の種類と構造決定法がわかる.
3.固体物質の特徴と種類がわかる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
| 種々の結合形態,構造欠陥や熱化学諸量との関係がわかる。 | いくつかの結合形態,構造欠陥や熱化学諸量との関係がわかる。 | 結合形態,構造欠陥や熱化学諸量との関係がわかる。 |
評価項目2 | 結晶状態を記述でき,結晶構造の解析法がわかる。 | いくつかの結晶状態を記述でき,結晶構造の解析法がわかる。 | 結晶状態や結晶構造の解析法がわからない. |
評価項目3 | 種々の固体材料の特徴と化学的特性の関係がわかる. | いくつかの固体材料の特徴と化学的特性の関係がわかる. | 固体材料の特徴と化学的特性の関係がわからない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
100種余り存在する元素と化合物の性質との関連性を学び、自然界に適合する法則を理解することを目標とする。
ここでは、典型元素とその化合物の物性や反応を通して無機化学や固体化学の原理,構造解析法の基礎を修得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。必要に応じて適宜小テストを実施し、また演習課題やレポートを課す。
試験結果が合格点に達しない場合、再試験を行うことがある。
注意点:
[評価方法]
・成績は試験結果80%,提出課題や授業態度を20%で評価し,合格点を50点とする.
・学年総合成績 =(前期中間成績+前期末成績+後期中間成績+学年末成績)/2 × 0.8 + (演習課題など)× 0.2
[注意点]
・無機化学分野の基本的な領域であり,今後学習する固体化学や材料プロセッシングに繋がる重要な内容を含むため,語句確実に理解すること.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
前期授業ガイダンス 1.無機化学の基礎 (1)身近な無機材料と先進的材料 |
前期授業の進め方と評価の仕方を理解する。 無機化学の位置づけと応用としての先端材料の用途の概要がわかる
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2週 |
1.無機化学の基礎 (1)身近な無機材料と先進的材料 (2)前期量子論と電子配置 |
先端材料の用途と原理の概要がわかる 量子数の概要と電子配置の関係がわかる
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3週 |
1.無機化学の基礎 (2)前期量子論と電子配置 |
量子数の概要と電子配置の関係がわかる
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4週 |
1.無機化学の基礎 (3)遮蔽と有効核電荷 |
電子配置に関する規則と有効核電荷がわかる。
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5週 |
1.無機化学の基礎 (3)遮蔽と有効核電荷 (4)周期表と原子の性質 |
電子配置に関する規則と有効核電荷がわかる。 イオン化エネルギー、電子親和力がわかる。
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6週 |
1.無機化学の基礎 (4)周期表と原子の性質 |
イオン化エネルギー、電子親和力がわかる。周期表の読み方が分かる。
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7週 |
到達度試験(前期中間) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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8週 |
試験の解説と解答1 1.無機化学の基礎 (4)周期表と原子の性質 |
到達度試験の解説と解答 周期表の読み方が分かる。
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2ndQ |
9週 |
2.化学結合と分子構造 (1)原子価結合法と分子軌道法 (2)共有結合とイオン結合 |
分子軌道法を用いた電子構造の記述方法がわかる 共有結合性・イオン結合性化合物の構造と性質がわかる
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10週 |
2.化学結合と分子構造 (2)共有結合とイオン結合 (3)分子間に働く力 |
分子軌道法を用いた電子構造の記述方法がわかる 共有結合性・イオン結合性化合物の構造と性質がわかる
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11週 |
2.化学結合と分子構造 (2)共有結合とイオン結合 (3)分子間に働く力 |
分子軌道法を用いた電子構造の記述方法がわかる 共有結合性・イオン結合性化合物の構造と性質がわかる
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12週 |
2.化学結合と分子構造 (2)共有結合とイオン結合 (3)分子間に働く力 |
双極子の相互作用と水素結合がわかる
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13週 |
2.化学結合と分子構造 (2)共有結合とイオン結合 (3)分子間に働く力 |
双極子の相互作用と水素結合がわかる
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14週 |
2.化学結合と分子構造 (2)共有結合とイオン結合 (3)分子間に働く力 |
双極子の相互作用と水素結合がわかる
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15週 |
到達度試験(前期末) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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16週 |
試験の解説と解答2 |
到達度試験の解説と解答 本授業のまとめ、および授業アンケート
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後期 |
3rdQ |
1週 |
後期授業ガイダンス 1.固体化学と機能の関連 |
後期授業の進め方と評価の仕方を理解する。 固体の原子凝集状態と機能の発現の関連を理解する。
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2週 |
2.原子の凝集状態 (1)概論 |
原子の凝集状態の概要がわかる.
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3週 |
(2)化学結合の種類 |
原子,イオン,分子間に働く相互作用がわかる.
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4週 |
(3)構造とスケール |
マクロ,ミクロ,ナノ構造のサイズスケールがわかる.
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5週 |
(4)固溶体,欠陥 |
固溶体や欠陥の特徴がわかる.
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6週 |
同上 |
同上
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7週 |
到達度試験(後期中間) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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8週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験の解説と解答
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4thQ |
9週 |
3.結晶学と結晶構造 (1)概論 |
結晶構造の種類と構造決定法がわかる.
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10週 |
(2)結晶格子と結晶系 |
結晶系とミラー指数がわかる.
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11週 |
(3)構造解析 |
X線などを用いた結晶構造解析の概要がわかる.
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12週 |
同上 |
同上
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13週 |
4.固体物質の特徴と種類 (1)金属,セラミックス |
固体内原子の結合状態の違いと材料特性の関係がわかる.
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14週 |
(2)ガラス,複合材料 |
同上
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15週 |
到達度試験(前期末) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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16週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験の解説と解答 本授業のまとめ、および授業アンケート
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 3 | |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 3 | |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 3 | |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 3 | |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 3 | |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 3 | |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 3 | |
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 | 3 | |
金属結合の形成について理解できる。 | 3 | |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 3 | |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 3 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 3 | |
配位結合の形成について説明できる。 | 3 | |
水素結合について説明できる。 | 3 | |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 3 | |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 3 | |
配位数と構造について説明できる。 | 3 | |
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。 | 3 | |
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | レポートなど | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 60 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
思考・推論・創造への適用 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
態度・嗜好性(人間力) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 10 |