物質工学概論

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物質工学概論
科目番号 0028 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造システム工学科(知能機械コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 教科書未定(後日購入していただく)。自製資料配布の可能性あり。
担当教員 丸山 耕一

到達目標

1.原子の電子状態から固体のバンド理論への展開がわかる。
2.固体のバンド理論と電気伝導の関係,熱伝導,熱電変換がわかる。
3.固体と光の相互作用に起因する現象がわかる。
4.固体材料の磁気的性質,誘電特性の現象論がわかる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1固体の電子状態の現象論の数式からイラストが描ける。固体の電子状態の現象論がわかる。固体の電子状態の現象論がわからない。
評価項目2固体の電気伝導と,熱伝導,熱電変換の現象論の数式からイラストが描ける。固体の電気伝導と,熱伝導,熱電変換の現象論がわかる。固体の電気伝導と,熱伝導,熱電変換の現象論がわからない。
評価項目3固体と光の相互作用の現象論の数式からイラストが描ける。固体と光の相互作用の現象論がわかる。固体と光の相互作用の現象論がわからない。
評価項目4固体材料の磁気的性質,誘電特性の現象論数式からイラストが描ける。固体材料の磁気的性質,誘電特性の現象論がわかる。固体材料の磁気的性質,誘電特性の現象論がわからない。

学科の到達目標項目との関係

(C)専門知識の充実 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
金属,酸化物等の無機固体材料は,半導体や磁性体,誘電体などの機能性材料として,電子・磁気・光デバイス等に用いられる。これらの機能性は本来,力学,電磁気学などの基礎物理学に加え,量子論や統計熱力学に基づく固体物性論を基盤として理解される。一方で,量子論や統計熱力学の必要最小限の知識と古典物理学とから固体物性論のイメージを構築する学修は,初学者にとっては有効である。本講義は,後者の観点で,固体材料の電気伝導,熱伝導,熱電変換機能,光との相互作用,磁気特性,誘電特性に焦点を絞った内容を扱う。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。講義内容の理解を促進する課題の提出を要する。
注意点:
成績は,到達度試験結果80%,課題点20%で評価する。合格点は60点である。 
(授業を受ける前)古典物理学(力学,電磁気学)の基本的な概念を活用できるようにする。
(授業を受けた後)固体材料に関係する現象論のイメージをもてるような,式とイラストと物理的な説明をセットで表現できるようにする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス
固体材料のデバイス応用
授業の進め方と評価の仕方が分かる.
固体材料のデバイス応用の概要がわかる。
2週 固体の電子状態とバンド理論 原子の電子のエネルギー準位と固体のバンド構造の関係がわかる。
3週 固体の電気伝導 金属と半導体のバンド構造と電気伝導性の関係がわかる。
4週 固体の熱伝導性と熱電変換機能 金属と半導体の熱伝導性と,熱電変換の重要性がわかる。
5週 固体と光の相互作用 固体の光応答(光吸収,発光,光電効果等)について説明できる。
6週 固体の磁気的性質 磁気双極子,元素の磁気的相互作用に基づき,固体の磁気的性質(常磁性,反磁性,強磁性,反強磁性,フェリ磁性,磁気ヒステリシス)がわかる。
7週 固体の誘電特性 電気双極子と電気分極に基づき,固体の誘電特性(常誘電体,圧電体,焦電体,強誘電体,ヒステリシス)がわかる。
8週 到達度試験 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
4thQ
9週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答,本授業のまとめ
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力40545
専門的能力301040
分野横断的能力10515