ロボット工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ロボット工学
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造システム工学科(知能機械コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 「ロボット工学の基礎」,川崎 晴久,  森北出版株式会社 補助教材:自作プリント
担当教員 木澤 悟

到達目標

1.空間の記述と変換ができる.
2.マニピュレータの順運動学が理解できる.
3.マニピュレータの逆運動学が理解できる.
学習教育目標:C-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1位置の姿勢の記述および同時変換行列を理解できる.位置の姿勢の記述が理解できる位置の姿勢の記述が理解できない
評価項目2Denvit-Hartenberg法を用い座標変換を理解し,簡単なリンク系の順運動学が解けるDenvit-Hartenberg法を用い座標変換ができるDenvit-Hartenberg法を用い座標変換ができない
評価項目3先端位置から関節角度が求められ,さらに簡単なリンク系の逆運動学が解ける先端位置から関節角度が求められる先端位置から関節角度が求められない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ロボット工学は横断的な学問であり,制御工学をはじめ,機械力学,電気工学,電子工学,情報工学,計測,人工知能など多岐にわたる.講義では特にロボット系の運動学を理解することを目標とする
授業の進め方・方法:
合格点は60点である。到達度試験結果を90%,レポート10%で評価し,これを評価点とする。
総合評価=(到達度試験) + (レポート)
     
授業は講義形式で行うが,適宜演習を組み入れて行う.また,講義の理解度を深めるためにレポートの提出を求めることもある.レポート課題は試験問題に組み込む場合があるのでレポート課題を疎かにしないこと.試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
(講義を受ける前)線形代数よく勉強すること
(講義を受けた後)各自で講義内容の理解度をチェックし,確実に理解することを心掛けてほしい
注意点:
○線形代数,力学について復習すること
○Scilab,Python等のプログラミング言語を活用すれば理解が早まる

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
1.空間の記述と変換
(1)位置と姿勢の記述
授業の進め方と評価の仕方について説明する
フレーム間の並進・回転移動ができる
2週 (2)フレーム間の記述の変換 フレームからフレームへの記述の変換ができる
3週 (3)同時変換行列 同時変換行列を使った計算ができる
(〇ロボットの位置と姿勢の演習問題)
4週 2.マニピュレータの順運動学
(1)ロボットのリンク座標の記述
Denvit-Hartenberg法を用い座標変換ができる
5週 (2)演習 先端位置から関節角度が求められる
(〇ロボットアームの順運動学の演習問題)
6週 3.マニピュレータの逆運動学
(1)アームロボットの姿勢と逆運動学
先端位置から関節角度が求められる
7週 (2)演習 簡単なリンク系の逆運動学が解ける
(〇ロボットアームの逆運動学の演習問題)
8週 8.到達度試験 上記項目について学習した内容の理解度を確認する
2ndQ
9週 9.試験の解説と解答,授業アンケート 到達度試験の解説と解答、授業アンケート,本授業のまとめ
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力605000065
専門的能力305000035
分野横断的能力0000000