流体工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 流体工学Ⅱ
科目番号 0050 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造システム工学科(知能機械コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「新編 流体の力学」 中山泰喜著 養賢堂
担当教員 野澤 正和

到達目標

1.流体工学Ⅰに関連する演習問題を通じて、物理現象としてより深く理解できる.
2.流体の運動方程式を理解できる.
3.内部流れにおける各種損失を理解できる.
4.流れの中に置かれた物体に作用する抗力,揚力について理解できる.
5.流体の相似則について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流体工学Ⅰに関連する演習問題を通じて、物理現象としてより深く理解できる.流体工学Ⅰに関連する演習問題を通じて、物理現象として理解できる.流体工学Ⅰに関連する内容を、物理現象として理解できない.
評価項目2流体の運動方程式を深く理解できる.流体の運動方程式を理解できる.流体の運動方程式を理解できない.
評価項目3内部流れにおける各種損失を深く理解できる.内部流れにおける各種損失を理解できる.内部流れにおける各種損失を理解できない.
評価項目4流れの中に置かれた物体に作用する抗力,揚力について,深く理解できる.流れの中に置かれた物体に作用する抗力,揚力について,理解できる.流れの中に置かれた物体に作用する抗力,揚力について理解できない.
評価項目5流体の相似則について,深く理解できる.流体の相似則について,理解できる.流体の相似則について,理解できない.

学科の到達目標項目との関係

(C)専門知識の充実 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前年の流体工学Ⅰで扱った内容,およびさらに範囲を広げた流体工学に関する演習を通じて,流体に作用する力の釣り合い、仕事、エネルギー等を解析するための根本的な事項をより深く理解し,流体工学の諸問題に応用できる能力を修得する.さらに,工業製品と深く関連する種々の流体現象および相似則を理解し,エンジニアの業務に役立つ知識を修得する.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.定期試験の他,授業時間中に演習課題を課す.試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
この科目は学修単位のため,事前・事後学習として自学自習60時間が必要である.
注意点:
合格点は60点である.前期中間・期末の成績80%,レポート課題の評価20%で評価する.
前期総合評価=0.8×(試験成績)+0.2×(レポート課題)
(講義を受ける前)流体工学Ⅰで修得した内容を確実に理解しておくこと.
(講義を受けた後)流体現象は数学ではなく全て物理現象であるため,授業で扱う数式も,実際の流れ現象と対応させながら物理的な意味をよく考えること.ノート整理等を行い,内容を確実に理解すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス、
流体の基礎の復習①
授業の進め方と評価の仕方について説明する.
流体工学Ⅰで修得した内容の確認を行う.
2週 流体の基礎の復習② 流体工学Ⅰで修得した内容の確認を行う.
3週 流体の運動方程式① 流体の運動方程式である、オイラーの運動方程式とナビエーストークス方程式が理解できる.
4週 流体の運動方程式② 流体の運動方程式である、オイラーの運動方程式とナビエーストークス方程式が理解できる.
5週 管内流れ① 内部流れの性質と、管摩擦損失が理解できる.
6週 管内流れ② 内部流れにおける各種損失が理解できる.
7週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
8週 試験の解説と解答 
物体にはたらく力
到達度試験の解説と解答
流れ場中に置かれた物体にはたらく力を理解できる.
2ndQ
9週 物体の抗力
流れ場中に置かれた物体に作用する抵抗力を通じて,物体に作用する抗力のメカニズムを理解できる。
10週 物体の揚力 流れ場中に置かれた物体に作用する揚力について理解できる.
11週 流量の測定 流量の測定原理とその計算法が理解できる.
12週 次元解析と相似則① 次元解析手法である、バッキンガムのπ定理が理解できる.
13週 次元解析と相似則② 次元解析手法である、バッキンガムのπ定理が理解できる.
相似則と無次元数の関係を理解できる.
14週 次元解析と相似則③ 相似則と無次元数の関係を理解できる.
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
16週 試験の解説と解答、授業アンケート 到達度試験の解説と解答、本授業のまとめ、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力基盤的資質・能力自己理解自己理解周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

中間試験・期末試験・抜き打ち試験課題・発表等合計
総合評価割合8020100
基礎的能力501060
専門的能力301040