データマイニング

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 データマイニング
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造システム工学科(情報・通信ネットワークコース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「Python 2年生データ分析のしくみ」 森 巧尚 著、翔泳社
担当教員 井上 誠,カラベス ・アンドラデ・エドアルド

到達目標

1..データ分析、PPDACサイクルの基本概念が説明できる。
2.データの前処理、代表値の計算、グラフ化、箱ひげ図といったデータ分析の基礎手法を理解し、プログラミングにより実データに適用できる。
3.分散、標準偏差、正規分布といった統計の基礎概念を理解し、プログラミングにより実データに適用できる。
4.回帰分析を理解し、プログラミングにより実データに適用できる。
5.深層学習の概念を、与えられたプログラムの例題への適用を通じて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1データ分析、PPDACサイクルの基本概念が具体的に説明できる。データ分析、PPDACサイクルの基本概念がおおよそ説明できる。データ分析、PPDACサイクルの基本概念が説明できない。
評価項目2データ分析の基礎手法を理解し、自らプログラミングして実データに適用できる。データ分析の基礎手法を理解し、ヒントの下でプログラミングして実データに適用できる。データ分析の基礎手法を理解せず、プログラミングして実データに適用できない。
評価項目3統計の基礎概念を理解し、自らプログラミングして実データに適用できる。統計の基礎概念を理解し、ヒントの下でプログラミングして実データに適用できる。統計の基礎概念を理解せず、プログラミングして実データに適用できない。
評価項目4回帰分析を理解し、自らプログラミングして実データに適用できる。回帰分析を理解し、ヒントの下でプログラミングして実データに適用できる。回帰分析を理解せず、プログラミングして実データに適用できない。
評価項目5深層学習の概念を、与えられたプログラムを例題へ自ら適用することで、一般化して説明できる。深層学習の概念を、与えられたプログラムを例題へ適用することで説明できる。深層学習の概念を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

(C)専門知識の充実 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
データマイニングとは、あたかも膨大な鉱石から貴金属を取り出すかのように、雑多で膨大なデータの集積に数理的な処理を施すことで、傾向、規則性、法則といった人間に理解できる有用な情報・知恵を取り出す行為である。工学の各分野における測定技術の精細化、計算機の処理能力の向上、インターネットを通じたデータ共有の進展により、データマイニングの重要性は日ごとに増している。データマイニングの体得には、数理的処理手法を理解することと計算機プログラムを実例に適用して観察することの両方が必要である。本授業では、データマイニングの基礎手法をPython 言語でのプログラミングで例題に適用することで習得する。
授業の進め方・方法:
計算機を用いた演習形式で授業を行う。定期的にレポートを課す。レポートは、作成プログラム、データ処理の結果、説明文等からなる。
注意点:
レポートの結果で評価する.第1週から第7週出題のレポートを50%、第8週から第15週出題のレポートを50%と評価する。合格点は60点である.
(授業を受ける前)教科書を予習し、どのような処理を行うのか、妥当な結果はどのようなものかを大まかに掴むこと。
(授業を受けた後)時間をおかずにレポートをまとめ、その過程ででた疑問は次回授業の質問で解決すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,第1章 データ分析とは,Python入門,Jupyter Notebookの使い方 授業の進め方を説明する。データ分析の概念を説明できるようになり、Python と Jupyter Notebook の基本的利用法を理解する。
2週 第2章 データの前処理,読み込み,取り出し データ前処理のうち、読み込み、取り出しを理解し Python で取り扱えるようになる。
3週 第2章 データの前処理,追加削除,チェック データ前処理のうち、追加削除、チェックを理解し Python で取り扱えるようになる。
4週 第3章 平均値 平均値の特質を説明できるようになり、Python で取り扱えるようになる。
5週 第3章 代表値 代表値の特質を説明できるようになり、Python で取り扱えるようになる。
6週 第4章 グラフ作成,データのばらつき,基本グラフ 度数分布とばらつきの関係、基本グラフを理解し、Python で取り扱えるようになる。
7週 第4章 グラフ作成,箱ひげ図,散布図 箱ひげ図、散布図を理解し、Python で取り扱えるようになる。
8週 第5章 分散と標準偏差 分散と標準偏差の概念を説明できるようになり、Python で取り扱えるようになる。
2ndQ
9週 第5章 正規分布 正規分布がどのように現れ、どのような性質をもつか説明できるようになり、Python で取り扱えるようになる。
10週 深層学習1 深層学習の概念を理解し、与えられた Python プログラム実装を用いて例題を理解する。
11週 深層学習2 深層学習の例題について、プログラムに変更を加えて観察することでより深く理解する。
12週 第6章 相関分析 相関係数の概念を説明できるようになり、Python で取り扱えるようになる。
13週 第6章 回帰分析1 回帰分析のねらいを説明できるようになる。
14週 第6章 回帰分析2 回帰分析の手法を理解し、Python で取り扱えるようになる。
15週 総合演習 これまでに習得した手法を総合的に適用してデータ分析が行えるようになる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
変数の概念を説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
データ型の概念を説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前15
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3前15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000003030
専門的能力000005050
分野横断的能力000002020