概要:
工学一般の基礎となる物理学の電磁気学分野について学習し,電流のつくる磁界のイメージをつかむとともに,それに関する法則を理解する。また,電磁誘導のメカニズムを理解するとともに、電気回路における電荷,電流,電圧などの計算法 (キルヒホッフの法則) を習得する。さらに,実際の問題の発見と解決に物理学を応用できる力を養う。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。必要に応じて適宜,演習課題や宿題を課す。
注意点:
中間の成績は試験結果をもってその成績とする。
学年総合成績は,到達度試験 (中間) 結果 40 %,到達度試験 (期末) 結果 40 %,および平素の成績 (演習課題・宿題等の結果) を 20 % で評価する。合格点は 60 点である。
特に,演習課題・宿題等が未提出の場合,単位取得が困難となるので注意すること。
学年総合成績 = 0.4×(中間試験結果)+0.4 ×(前期末試験結果)+0.2×(演習課題・宿題等の結果)
講義中で使用することはないが,力学や波動は電磁気学分野と密接に関連しているので,物理Ⅰ・応用物理Ⅰで使用した以下の教科書は本講義の予習・復習などの自学自習の参考となる。
補助教科書: 高専テキストシリーズ「物理 (上) 力学・波動」 潮 秀樹 監修,大野秀樹 他 編集, 森北出版
(講義を受ける前)
まずは物理量の定義をしっかり把握すること。授業の前に,その日に習う範囲に目を通し,大事なところ及びわかりにくいところがどこかをチェックしておくこと。
(講義を受けた後)
物理学の概念や法則はいろいろな物理現象に適用していくうちに内容が豊かになり,理解が深まっていく。
この意味において,物理学に「慣れる」ことが重要であり,例えば,章末問題や市販の大学教養程度の問題集などを利用した解法と計算の継続的な訓練が習得のポイントとなる。
市販の問題集として以下のものを例として挙げるが,まずは図書館等で自分に合う問題集・参考書を探してほしい。
・「基礎物理学演習Ⅱ」永田一清 編 サイエンス社
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業ガイダンス 1. 定常電流とオームの法則(1) |
授業の進め方と評価の仕方について説明する。 定常電流の特性 (オームの法則) を微視的に理解できる。
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2週 |
2. 定常電流とオームの法則(2) |
電力を微視的に理解できる。また、電力の計算ができる。
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3週 |
3. 直流回路 |
キルヒホッフの法則を用いて直流回路での電流及び電圧を求めることができる。
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4週 |
4. 磁石による磁界 |
磁石の作る磁界をイメージすることができる。 磁束密度の単位が分かる。
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5週 |
5. 電流と磁界(1) |
ビオ・サバールの法則を理解できる。 アンペールの法則を用いて電流の作る磁界を求めることができる。
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6週 |
6. 電流と磁界(2) |
磁界が電流に及ぼす力を定性的定量的に求めることができる。
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7週 |
7. 平行電流間に働く力・ローレンツ力 |
平行電流間に働く磁気力の向きと大きさを求めることができる。 ローレンツ力の向きと大きさを求めることができる。
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8週 |
到達度試験 (前期中間) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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2ndQ |
9週 |
試験の解説と解答
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到達度試験の解説と解答
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10週 |
8. 電磁誘導 (1) |
電磁誘導のメカニズム (ファラデーの法則・レンツの法則) を理解できる。
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11週 |
9. 電磁誘導 (2) |
電磁誘導の応用例を求める
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12週 |
10. 自己誘導・相互誘導 |
自己誘導・相互誘導の現象を理解できる。 自己インダクタンスの物理量を理解し、その計算ができる。
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13週 |
11. 交流 |
交流が発生するメカニズムを理解できる。
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14週 |
12. 交流回路 |
キルヒホッフの法則を用いて交流回路における負荷 (抵抗、コンデンサー、コイル) の電流・電圧を計算できる。
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15週 |
到達度試験 (前期末) |
上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
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16週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験(前期末)の解説と解答、および授業アンケート
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。 | 2 | |
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。 | 2 | |
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 2 | |
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。 | 2 | |
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。 | 2 | |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 2 | |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 2 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 2 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 2 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 2 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 2 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 2 | |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 2 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 2 | |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 2 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 2 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 2 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 2 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 2 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 2 | |