鋼構造学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 鋼構造学
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造システム工学科(空間デザインコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「鋼構造(第2版)」嶋津孝之 編集 福原安洋他 共著 森北出版、その他: 自製プリントの配布
担当教員 丁 威

到達目標

1.鋼構造物の許容応力度設計について,設計法の流れが説明できる。
2.引張力・圧縮力・せん断力および曲げを受ける部材の設計法が理解できる.
3.接合の方法や形式を説明でき、高力ボルト接合および溶接接合の接合部の強さを計算できる.
4.鋼構造物の設計法を理解し、各種荷重計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鋼構造物の許容応力度設計について,設計法の流れを十分理解した上で説明できる.鋼構造物の許容応力度設計について,設計法の流れを説明できる.鋼構造物の許容応力度設計について,設計法の流れを説明できない.
評価項目2引張力・圧縮力・せん断力および曲げを受ける部材の設計法が十分に理解できる.引張力・圧縮力・せん断力および曲げを受ける部材の設計法が理解できる.引張力・圧縮力・せん断力および曲げを受ける部材の設計法が理解できない.
評価項目3接合の方法や形式を詳細に説明でき、高力ボルト接合および溶接接合の接合部の強さを、力学的な意味を理解した上で計算できる.接合の方法や形式を説明でき、高力ボルト接合および溶接接合の接合部の強さを計算できる.接合の方法や形式を説明でき、高力ボルト接合および溶接接合の接合部の強さを計算できない.
評価項目4鋼構造物の設計法を十分に理解し、各種荷重の算出過程の意味を理解した上で計算できる.鋼構造物の設計法を理解し、各種荷重計算ができる.鋼構造物の設計法を理解できず、各種荷重計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

(C)専門知識の充実 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造物の主要材料である鋼材の力学特性について学ぶとともに、鋼の性質とそれを活かした鋼構造物の特徴を理解、各種部材の設計手法を修得させる.
授業の進め方・方法:
 基本的に講義形式で行う.必要に応じてレポート、演習課題の提出を求める.試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
合格点は60点である.
(講義を受ける前)構造力学の基礎知識を整理しておくこと。また、理解度をより深めるために、教科書と関連する科目を授業の前に必ず予習すること.
(講義を受けた後)各自で講義内容の理解度をチェックするとともに、授業の内容の理解に努めること.また多くの鋼構造物を見る機会を作り、その構造形式や力学的特徴などを考察すること
自学自習時間:30時間

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス
1 鋼構造について
(1) 鋼構造物概説
授業の進め方と評価の仕方について説明する

鋼構造物の種類、特徴、歴史を知り、説明できる
2週 (2) 鋼材の基礎知識、部材の断面性能 鋼材の強度特性を理解し、性質を説明できる
3週 (3) 材料の強度と許容応力度設計法の流れ 材料の強度と許容応力度設計法の流れが説明できる
4週 2 部材設計の基本
(1) 引張力を受ける部材
引張力を受ける部材の設計法が理解でき、引張を受ける部材の許容応力度の計算ができる
5週 (2.1) 圧縮力を受ける部材1 圧縮力を受ける部材に生じる座屈現象が理解でき、設計法が理解できる
6週 (2.2) 圧縮力を受ける部材2 圧縮を受ける部材の許容圧縮応力度が計算できる
7週 (3) 曲げ応力を受ける部材 曲げを受ける部材の設計法を理解できる
8週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する
4thQ
9週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答
10週 3 接合の基本
(1) 接合の種類
(2) 高力ボルト接合
接合の方法や形式を理解でき、接合に要求される性能について説明ができる
高力ボルト摩擦接合について説明ができる
11週 (3) 溶接接合 溶接接合について説明ができる
12週 4 構造設計
(1) 荷重と外力1
  (荷重の種類と組み合わせ)
骨組構造物に作用する荷重の種類、組み合わせについてに説明できる
13週 (2) 荷重と外力2
  (自重、積載荷重、積雪荷重)
自重、積載荷重、積雪荷重を計算できる.
14週 (3) 荷重と外力3
  (地震力,風圧力)
風圧力、地震力を計算できる.
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、本授業のまとめ、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。3
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。3
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。3
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。3
建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。2
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。2
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。3
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。3
構造建築構造の成り立ちを説明できる。3
力の定義、単位、成分について説明できる。3
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。3
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。3
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。3
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。3
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。3
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。3
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。1
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。3
S造の特徴・構造形式について説明できる。3
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。3
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。3
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。3
曲げ材の設計の計算ができる。3
継手の設計・計算ができる。3
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。3
溶接接合の種類と設計法について説明できる。3
仕口の設計方法について説明ができる。3
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。2

評価割合

試験発表レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80020000100
知識の基本的な理解5001500065
思考・推論・創造への適用力150000015
汎用的技能150500020