防災地盤工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2020
授業科目 防災地盤工学
科目番号 0028 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造システム工学科(空間デザインコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 土質力学 三田地利之 森北出版
担当教員 山添 誠隆

到達目標

1. 土のダイレイタンシー特性を理解できる。
2. 土圧の種類と定義を説明でき,ランキンおよびクーロンの土圧理論を用いて壁に作用する土圧が算定できる。
3. 斜面崩壊の形態と直線状および円弧状すべりに対する安定計算ができる。
4. 構造物基礎の種類と浅い基礎および深い基礎の支持力が計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1砂質土および粘性土のダイレイタンシー特性を理解できる。液状化現象を説明できる。土のダイレイタンシー特性を理解できる。土のダイレイタンシー特性を理解できない。
評価項目2土圧の種類と定義を説明でき,各土圧理論を理解した上で壁に作用する土圧を計算できる。土圧理論を用いて壁に作用する土圧を計算できる。土圧理論を用いて壁に作用する土圧を計算できない。
評価項目3斜面崩壊の形態と直線状および円弧状すべりに対する安定計算の理論が理解した上で,安全率を計算できる。直線状および円弧状すべりに対する安全率が計算できる。直線状および円弧状すべりに対する安全率が計算できない。
評価項目4構造物基礎の種類と浅い基礎(直接基礎)および深い基礎(杭基礎)の支持力理論がわかり,支持力が計算できる。浅い基礎と深い基礎の支持力が計算できる。浅い基礎と深い基礎の支持力が計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年次および4年次で修得した土質力学・地盤工学の基礎的知識に加えて,土や地盤を扱う上で具体的な諸問題としてのダイレイタンシー,土圧,斜面安定,支持力について修得する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行い,レポートの提出を求める。試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある。
注意点:
(講義を受ける前)3年次で修得した土や地盤の基礎的な知識をもとに,より実務的な問題に取り組む姿勢が大切である。毎回の予習を欠かさないこと。教科書,ノート,電卓を忘れずに準備して出席すること。レポートの提出期限を厳守すること。
(講義を受けた後)課題レポートにより各自で講義内容の理解度をチェックするとともに,確実に理解すること。
[評価方法]
 合格点は60点である。成績は,試験結果を70%,レポートを30点で評価する。
 総合評価=(後期中間成績+後期末成績)/2
 特に,レポートの未提出者は単位取得が困難となるので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する。
2週 せん断 ダイレイタンシー特性および間隙水圧係数を理解できる。
3週 せん断 粘性土および砂質土のせん断特性,並びに液状化現象を説明できる。
4週 土圧 土圧の種類と定義を理解できる。
5週 土圧 ランキンの土圧理論を理解でき,土圧係数を計算できる。
6週 土圧 土圧の深さ方向の分布と合力,作用位置を計算することができる。
7週 土圧 クーロンによる土圧係数を計算できる。構造物の安定を評価できる。
8週 到達度試験(後期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
4thQ
9週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答。
10週 斜面の安定 斜面崩壊の形態と安全率の考え方が理解でき,直線状すべりの安定計算を行うことができる。
11週 斜面の安定 円弧すべりを用いた安定計算の考え方が理解でき,安全率を計算することができる。
12週 支持力 基礎の種類と支持力の理論的算定が理解できる。
13週 支持力 浅い基礎(直接基礎)の支持力を計算できる。
14週 支持力 深い基礎(杭基礎)の支持力を計算できる。
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野地盤ランキン土圧やクーロン土圧を説明でき、土圧算定に適用できる。3
基礎の種類とそれらの支持力公式を説明でき、土の構造物の支持力算定に適用できる。3
斜面の安定計算手法を説明でき、安全率等の算定に適用できる。3
飽和砂の液状化メカニズムを説明できる。3
地盤改良工法や液状化対策工法について、説明できる。1

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
知識の基本的な理解5020000070
思考・推論・創造への適用力105000015
汎用的技能105000015