応用水理学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用水理学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造システム工学科(空間デザインコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「環境・都市システム系教科書シリーズ7 水理学」日下部重幸 他共著 コロナ社
担当教員 増田 周平

到達目標

1.管網の流れを決定する原理と要素を理解し,並列管とポンプと発電に関する計算ができる。
2.開水路の特徴を理解し,摩擦損失水頭と平均流速公式を応用した計算ができる。
3.限界水深と等流水深,限界勾配の物理的背景と、各種不等流の物理的特性を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1開水路の特徴を十分に理解し,摩擦損失水頭と平均流速公式を応用した応用計算ができる。開水路の特徴を理解し,摩擦損失水頭と平均流速公式を利用した計算できる。開水路の特徴を理解できず,摩擦損失水頭と平均流速公式を応用した計算できない。
評価項目2限界水深と等流水深,限界勾配の物理的背景と、各種不等流の物理的特性を十分に理解できる。限界水深と等流水深,限界勾配の物理的背景と、各種不等流の物理的特性を理解できる動水勾配線とエネルギー線の意味を理解でき限界水深と等流水深を理解できず,各種不等流計算とせきの流量計算ができない。
評価項目3管網の流れを決定する原理と要素を十分に理解し,並列管とポンプと発電に関する計算ができる。管網の流れを決定する原理と要素を理解し,並列管とポンプと発電に関する計算ができる。管網の流れを決定する原理と要素を理解し,並列管とポンプと発電に関する計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

(C)専門知識の充実 C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
主に開水路の水理を対象として,基礎および応用的理論を扱い,水工学に関する諸問題を解決できる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
基本的に演習をともなう講義形式で行う。ただし13週目は水理実験室で実施する。適宜レポートの提出を課す。
試験結果が合格点に達しない場合再試験を行うことがある。
ただし,以下の要件に該当する場合,再試験の対象から除外される可能性がある。
〇定期試験の点数が著しく低く,学習努力が見られない場合
〇出席停止などの特別な事情を除き,演習・レポートが期限内に1つでも未提出の場合
〇欠課措置が行われていない場合
〇授業の取り組みが不真面目な場合(教科書を持参しない,居眠りが多い,学習意欲がない,など)
注意点:
(講義を受ける前)3年次に修得した基礎水理学,ならびに4年次の水理学の知識を復習しておくこと。現象の数学的な表現に慣れること。
(講義を受けた後)実際の河川やダムを見た際に講義の内容を思い出すと,楽しく理解が深まる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 並列管 並列管に関する試算法を理解し、基本計算ができる。
2週 ポンプと発電 ポンプと発電に関する計算法を理解し、基本計算ができる。
3週 開水路定常流の基礎式 開水路定常流の基礎式が理解できる。
4週 常流と射流① 限界流とフルード数について理解できる。
5週 常流と射流② 流積が変化する水路の流れについて理解できる。
6週 跳水 跳水現象における水理学的特徴を理解できる。
7週 到達度試験 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
8週 到達度試験の解答と解説,開水路の等流 開水路定常流の基礎式を理解し、計算ができる。
4thQ
9週 等流の計算① 等流水路の計算ができる。
10週 等流の計算② 様々な断面の等流水路の計算ができる。
11週 開水路の不等流① 一様断面水路の不等流について理解できる。
12週 開水路の不等流② 不等流の水面形状の分類が理解できる。
13週 開水路の水理:演習①(水理実験) 開水路の水面形状およびエネルギー変化を解析できる。
14週 開水路の水理:演習②(解析) 開水路の水面形状およびエネルギー変化を解析できる。
15週 到達度試験 上記項目について学習した内容の到達度を確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。3
比エネルギー、フルード数、常流と射流、限界水深(ベスの定理、ベランジェの定理)、跳水現象について、説明できる。3
層流と乱流について、説明できる。3
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる。3

評価割合

試験課題平常点合計
総合評価割合801010000100
基礎的能力300500035
専門的能力4010500055
分野横断的能力100000010