都市計画

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2021
授業科目 都市計画
科目番号 0032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造システム工学科(空間デザインコース) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 加藤晃、竹内伝史「新・都市計画概論」共立出版
担当教員 葛西 誠

到達目標

1.建築・都市の歴史、建築・都市計画の歴史や思想を説明できる
2.建築物を構成要素とする都市計画制度や策定プロセスの内容と目的を説明できる
3.交通施設や公共空地など都市施設の計画を立案する方法を説明できる
4.建築物を構成要素とする都市整備の手法を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
建築・都市の歴史、建築・都市計画の歴史や思想を説明できる建築・都市の歴史、建築・都市計画の歴史や思想を他の学生に説明できる建築・都市の歴史、建築・都市計画の歴史や思想を教員や他の学生の助けを借りながら説明できる建築・都市の歴史、建築・都市計画の歴史や思想を教員や他の学生の助けを理解していない
建築物を構成要素とする都市計画制度や策定プロセスの内容と目的を説明できる 建築物を構成要素とする都市計画制度や策定プロセスの内容と目的を他の学生に説明できる建築物を構成要素とする都市計画制度や策定プロセスの内容と目的を教員や他の学生の助けを借りながら説明できる建築物を構成要素とする都市計画制度や策定プロセスの内容と目的を教員や他の学生の助けを理解していない
交通施設や公共空地など都市施設の計画を立案する方法を説明できる交通施設や公共空地など都市施設の計画を立案する方法を他の学生に説明できる交通施設や公共空地など都市施設の計画を立案する方法を教員や他の学生の助けを借りながら説明できる交通施設や公共空地など都市施設の計画を立案する方法を理解していない
建築物を構成要素とする都市整備の手法を説明できる建築物を構成要素とする都市整備の手法を他の学生に説明できる建築物を構成要素とする都市整備の手法を教員や他の学生の助けを借りながら説明できる建築物を構成要素とする都市整備の手法を理解していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築・都市の歴史、建築・都市計画の歴史や思想を学習し、土地利用・建築物に係る規制・誘導をはじめとした各種手法によって望ましい住空間を形成するための手法を理解する。国土・地方スケールから街区・住居に至るまでの様々な空間スケールに対して適切な計画手法を選択できるようになるために必要な知識を習得する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。講義中、学生に都市計画に関する意見を求めたり、議論の場を設けることがある。
試験結果が合格点に達しない場合、再試験を行うことがある。
複数回のレポート提出を求める。レポートの内容に不備がある場合、再提出を求めることがある。
自学自習時間は60時間である。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートやオンラインテストを実施する。
注意点:
合格点は60点である。到達度試験(中間)35%、到達度試験(期末)35%、レポート30%の割合で評価する。
【授業を受ける前】日頃から建築・都市に関する出来事に関心を払うこと。
【授業を受けた後】日頃の復習やレポート課題を通じて、基礎知識の定着を図るとともに、講義内容や講義中の他者の発言を振り返り、自らが計画立案者となった場合を想定してどのような計画を立案し意思決定を図るべきか常に意識しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 都市計画の意義・都市計画の変遷(Teamsによる遠隔授業5/8) 人の住まう空間としての建築・都市の歴史、およびそれらの計画の歴史を説明できる。
2週 近代都市計画の思想および理念と実際 近代における、建築物を構成要素とする都市の計画方法を説明できる。
3週 都市計画区域と区域区分 無秩序な土地利用を防ぎ快適な住空間を形成するための都市計画区域の定め方、区域区分の考え方を説明できる。
4週 土地利用計画・都市計画マスタープラン 都市の将来像を示す都市計画マスタープランの目的を説明できる。土地利用の規制・建築物の規制による都市形成の誘導の考え方を説明できる。
5週 地域制 快適な住空間形成のための用途地域の考え方と、各用途地域における土地利用用途規制、建築物の構造規制を説明できる。特色のあるまちを形成するための特別用途地区の考え方を説明できる。
6週 地区計画・市民参加のまちづくり 住民参加型の地区計画、および建築協定・緑化協定など市民参加・協同のまちづくり体制について説明できる。特色ある地区づくりのための住宅配置計画、容積率制限の緩和・強化、街並み形成の考え方などを説明できる。
7週 公園緑地の計画 公園緑地が果たす多様な機能、すなわち建築物のない空地を用意することで得られる防災上の機能、都市内環境調整の機能、憩いの場としての機能などを説明できる。
8週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
2ndQ
9週 都市交通計画 住宅地と業務集積地間の通勤交通に代表される都市内交通を適切に処理するための交通施設計画手法を説明できる。
10週 都市内道路の計画・設計、交通調査 都市間道路、幹線道路、街区形成や個々の建築物に接近するための街路の配置計画を説明できる。道路や公共交通機関整備に欠かせない交通データ、交通流データの観測方法を説明できる。
11週 景観整備の計画/防災計画 建築物を含めた都市景観の形成・風景計画の立案方法を説明できる。都市・地区・地域・建築物の規模に応じた防災計画を説明できる。
12週 土地区画整理事業 良好な宅地形成のための都市整備手法の1つである土地区画整理事業を説明できる。
13週 市街地再開発事業 良好な市街地形成のための都市整備手法の1つである市街地再開発事業を説明できる。事業前後での土地所有権、建物所有権等の権利変換の仕組みを説明できる。
14週 中心市街地活性化 商店街整備や中核商業施設整備等に関する計画(TMO計画)を説明できる。大型小売店舗の立地規制の変遷やライフスタイルの変化が中心市街地の賑わいに及ぼす影響を説明できる。
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
16週 試験の解説と解答 試験の解説と解答、および授業アンケート。
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画国土と地域の定義を説明できる。3前2
日本、世界における古代、中世および現代の都市計画の思想および理念と実際について、説明できる。3前1
都市計画法と都市計画関連法の概要について、説明できる。3前3,前4
土地利用計画と交通計画について、説明できる。3前4,前5,前9
総合計画とマスタープランについて、説明できる。3前4
交通流調査(交通量調査、速度調査)、交通流動調査(パーソントリップ調査、自動車OD調査)について、説明できる。3前9,前10,後2
交通需要予測(4段階推定)について、説明できる。3前10,後3
緑化と環境整備(緑の基本計画)について、説明できる。3前7,後5,後6
風景、景観と景観要素について、説明できる。1前11,後7
都市の防災構造化を説明できる。1後9
土地区画整理事業を説明できる。3前12,後10
市街地開発・再開発事業を説明できる。3前13,後11
交通流、交通量の特性、交通容量について、説明できる。1前10,後4,後13
性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。1前10,後4,後13
計画の意義と計画学の考え方を説明できる。1前1,前2,後1
重回帰分析を説明できる。1前2
費用便益分析について考え方を説明でき、これに関する計算ができる。1前2,後1,後3
建築系分野計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。1前1
近現代都市の特質と課題について説明できる。3前1
近代の都市計画論について説明できる。3前1
現代にいたる都市計画論について説明できる。3前1
市街地形成と都市交通のあり方について説明できる。1前9,前10,後1
街路計画の手法と理念について説明できる。1前9,前10,後4,後13
日本の土地利用計画の仕組みについて説明できる。3前4,前5
方法・制度の変遷について説明できる。1前5
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて説明できる。1前11,後7
市街地を開発する仕組みについて説明できる。3前12,前13,後10,後11,後12
土地区画整理事業について説明できる。3前12,後10
市街地再開発事業について説明できる。3前13,後11
地区計画制度について説明できる。1前6
建築協定・緑化協定などの住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。1前14,後14

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力301040
専門的能力401050
分野横断的能力01010