到達目標
1. 力とポテンシャルエネルギー、仕事について理解できる。
2. 静電場と静磁場について理解できる。
3. 導体や誘電体中の電磁場について理解できる。
4. 電流と静磁場、電流回路について理解できる。
5. 電磁場のエネルギーについて理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 可逆的な現象におけるエネルギー、仕事について説明できる。 | 力とポテンシャルの関係、準静的な仕事について説明できる。 | 力とポテンシャルの関係、準静的な仕事について説明できない。 |
評価項目2 | 力学と電磁気学の共通概念を見出すことができる。 | 電荷、電場、電位について古典論で説明できる。 | 電荷、電場、電位について古典論で説明できない。 |
評価項目3 | 物質の電磁気学的な性質を用いた、機能性制御、エネルギー変換を考察できる。 | 物質中の静電場について説明できる。 | 物質中の静電場について説明できない。 |
評価項目4 | 電磁場の時間変動を解釈することができる。 | 電荷の移動と磁場の関係、電流回路のエネルギーについて説明できる。 | 電荷の移動と磁場の関係、電流回路のエネルギーについて説明できない。 |
評価項目5 | マクスウエル方程式を導き、解釈することができる。 | 電磁場のエネルギーについて説明できる。 | 電磁場のエネルギーについて説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
無機材料を用いたデバイスには、電場や磁場中での物質の性質、電場と磁場とのと相互作用を利用したものがある。これらのデバイスの基礎原理を理解するための、物質にまつわる電磁気学、エネルギー論を概観する。これらの概念は、電力の消費を抑制する技術、物質によるエネルギーの変換・蓄積技術等、エコ社会・持続的社会にも活用されるデバイスの原理にも通じる。これらのことを念頭に、物理的な概念を駆使して、物質・材料の性質、これに起因する現象のイメージを深める。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。ただし、受講者数が少ないときは輪講形式とする。試験結果が合格点に達しない場合、再試験を行うことがある.
注意点:
試験結果と授業への取り組み(課題または輪講形式の際の発表などの内容)で評価する。
総合評価=試験結果60%、取り組み40%。合格点は60点以上とする。
(授業を受ける前)教科書の内容を理解するための力学、電磁気学等の物理概念、ベクトル解析等の知識を復習する。
(授業を受けた後)物質・材料の性質、物質によるエネルギー創生・変換・蓄積等の概略を理解し、今後の技術開発のヒントの潜在を意識する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業ガイダンス 各種のエネルギー |
授業の進め方と評価の仕方について説明する。また、無機系の材料に関わる電磁気学、エネルギー論について概説する。
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2週 |
力とポテンシャル(1) |
保存力、保存力とポテンシャルの関係、質点間の相互作用のポテンシャルを説明できる。
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3週 |
力とポテンシャル(2) |
保存力、保存力とポテンシャルの関係、質点間の相互作用のポテンシャルを説明できる。
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4週 |
電荷・磁荷の連続分布(1) |
点電荷の集合体という立場から電位の満たす式、電気エネルギーのエネルギー密度と電場の関係を説明できる。
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5週 |
電荷・磁荷の連続分布(2) |
点電荷の集合体という立場から電位の満たす式、電気エネルギーのエネルギー密度と電場の関係を説明できる。
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6週 |
導体系の静電気学(1) |
導体の表面が等電位であり、これが作る電場、電位を説明できる。
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7週 |
導体系の静電気学(2) |
導体の表面が等電位であり、これが作る電場、電位を説明できる。
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8週 |
誘電体の性質(1) |
電気双極子のつくる電位、誘電体の電気分極、電束密度と新電荷の電荷密度の関係を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
誘電体の性質(2) |
電気双極子のつくる電位、誘電体の電気分極、電束密度と新電荷の電荷密度の関係を説明できる。
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10週 |
磁石、電流と静磁場(1) |
永久双極子の集合体である磁気分極、磁気エネルギーについて説明できる。
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11週 |
磁石、電流と静磁場(2) |
静磁場中の電流に働く力、ビオ-サバールの法則、ベクトルポテンシャル、誘導係数について説明できる。
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12週 |
電流回路系のエネルギー(1) |
時間変動する電磁場の例として電磁誘導、磁性体と電流が共存する場合の磁気エネルギーを説明できる。
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13週 |
電流回路系のエネルギー(2) |
電流系に働く力、直流モータの原理を説明できる。
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14週 |
電磁場のエネルギー |
マクスウェル方程式を導き説明できる。
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15週 |
到達度試験(前期末) |
上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
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16週 |
試験の解説と解答 |
前期試験の解説と解答、および授業アンケート。本授業のまとめ。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 取り組み | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 30 | 30 |
専門的能力 | 40 | 10 | 50 |
分野横断的能力 | 20 | 0 | 20 |