応用数学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用数学
科目番号 0018 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「はじめて学ぶベクトル空間」高遠 節夫 他 大日本図書、その他:自製プリントの配布
担当教員 加世堂 公希

到達目標

1.線形代数(ベクトル・行列・行列式・線形変換・固有値と固有ベクトル)の基礎的な計算ができる
2.グラム・シュミットの直交化法を理解し、与えられた基底から正規直交基底を作ることができる
3.与えられた線形写像の表現行列および、核や像の基底と次元を求めることができる
4.行列の固有値・固有空間と対角化可能性との関係について理解し、行列の対角化を求めることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 線形代数線形代数の応用的な問題を解くことができる線形代数の基礎的な問題を解くことができる左記のことができない
評価項目2 正規直交基底グラム・シュミットの直交化法により、基底の正規直交化を説明することができる与えられた基底から正規直交基底を作ることができる左記のことができない
評価項目3 線形写像与えられた線形変換の表現行列および、核や像の基底と次元の求め方を説明することができる与えられた線形変換の表現行列および、核や像の基底と次元を求めることができる左記のことができない
評価項目4 行列の対角化行列の対角化可能性の判定および、行列の対角化を説明することができる。さらに行列の対角化の理論の応用ができる。行列の対角化可能性について判定し、行列の対角化を求めることができる。またその応用を理解している。左記のことができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学の基礎となるベクトル空間の初歩を学ぶ。
この授業を通して、数学の内容のみならず、学ぶ方法も含めて習得できるようにすること。
授業の進め方・方法:
講義形式で行い、適宜演習の時間を設ける。章末問題のレポートを課す。適宜、小テスト等を行うことがある。
注意点:
合格点は60点である。
学年総合評価 =(試験 70%)+(レポート課題等 30%)
学年全体の平均点が悪い場合は再試験を行うことがある。特に、レポート等の課題の未提出者は単位取得が困難となるので注意すること。
(講義を受ける前)本科で学んだ数学の知識を全般的に必要とするので、復習をしておくこと。
(講義を受けた後)復習を怠らず、章末問題等が解けるように講義内容を理解しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンス
基礎的な用語の復習
授業の進め方と評価の仕方について説明する
行列・ベクトルに関する基礎的な用語を理解し、行列の計算ができる。
2週 数ベクトル空間
線形独立
基底
数ベクトル空間の性質を利用して、ベクトルの計算ができる
与えられたベクトルが独立か従属かを判別することができる
与えられたベクトルが基底になるかどうかを判別することができる
3週 基底の変換
内積
与えられた2つの基底に対して、基底から基底への変換行列を求めることができる
数ベクトル空間の内積を求めることができ、ベクトルのなす角を求めることができる
4週 正規直交基底・直交行列 与えられた基底から、正規直交基底を求めることができる
5週 線形変換と線形写像 数ベクトル空間内で与えられた線形変換の表現行列を求めることができる
6週 固有値と固有ベクトル
対角化可能な行列の正則行列による対角化
行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる
与えられた行列が対角化可能かどうかを判別し、可能な場合は対角化行列を求めることができる
7週 対称行列の直交行列による対角化
与えられた対称行列を直交行列で対角化することができる
8週 連立微分方程式への応用・線形写像 行列の対角化を応用して、連立微分方程式を解くことができる
4thQ
9週 部分空間の定義
部分空間の基底と次元
部分空間の定義を理解し、与えられた空間が部分空間になることを証明することができる
与えられた部分空間の基底と次元を求めることができる
10週 線形写像と部分空間・直交補空間 与えられた線形写像の核と像を求めることができ、それぞれの次元を求めることができる
与えられた部分空間の直交補空間の基底と次元を求めることができる
11週 一般のベクトル空間 多項式や関数をベクトルと見なした場合の、線形変換や固有値の計算を行うことができる
12週 複素数ベクトル空間・エルミート行列 複素数を成分とするベクトルのエルミート内積・行列の固有値・固有ベクトルを求めることができる。エルミート行列の定義を理解できる
13週 エルミート行列の対角化 エルミート行列をユニタリー行列で対角化することができる
14週 ケイリー・ハミルトンの定理・ジョルダン標準形 行列の一般化固有空間を求めることができる
行列の次数が低い行列のジョルダン標準形について理解できる
15週 到達度試験(後期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

章末テスト課題レポート・小テストその他合計
総合評価割合70300100
基礎的能力70300100
専門的能力0000
分野横断的能力0000