無機材料論

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 無機材料論
科目番号 0019 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電子・光材料-基礎から応用まで 澤岡 昭著 森北出版社
担当教員 丸山 耕一,桜田 良治

到達目標

1. 金属材料の構造材,電気・電子材料としての基本特性や評価方法,新材料について理解し,説明できる。
2. 誘電体材料の電気・電子・光学材料としての基本特性や評価方法,新材料について理解し,説明できる。
3. 半導体材料の電子・光学材料としての基本特性や評価方法,新材料について理解し,説明できる。
4. 磁性材料の電気・電子材料としての基本特性や評価方法,新材料について理解し,説明できる。
5. 光学材料の基本特性や評価方法,新材料について理解し,説明できる。
これらを通して,身の回りにある各種無機材料,特に各種電気・電子材料について,その原理,機能を理解し,産業の基盤になる材料であることを説明できるようになる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1金属材料の構造・電気・電子材料としての特性を理解し,その応用も含めて説明できる。金属材料の構造・電気・電子材料としての特性を理解した。金属材料の構造・電気・電子材料としての特性を理解できない。
評価項目2誘電体材料の電気・電子・光学材料としての特性を理解し,その応用も含めて説明できる。誘電体材料の電気・電子・光学材料としての特性を理解した。誘電体材料の電気・電子・光学材料としての特性を理解できない。
評価項目3半導体材料の電子・光学材料としての特性を理解し,その応用も含めて説明できる。半導体材料の電子・光学材料としての特性を理解した。半導体材料の電子・光学材料としての特性を理解できない。
評価項目4磁性材料の電気・電子材料としての特性を理解し,その応用も含めて説明できる。磁性材料の電気・電子材料としての特性を理解した。磁性材料の電気・電子材料としての特性を理解できない。
評価項目5光学材料の特性を理解し,その応用も含めて説明できる。光学材料の特性を理解した。光学材料の特性を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
無機材料は,各種構造材から電気・電子機器,半導体素子,光学機器,磁気記録装置など,あらゆるところで利用されている.本講義では,各種無機材料の特性や応用状況を理解するとともに,様々なトピックスを通じて,現在無機材料が置かれている状況や課題,また世界的な状況への理解を深めることを目標とする.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.また,講義のテーマの中から課題を与え,各自調査しプレゼンテーションを行う.試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
試験結果とテーマ発表,授業中の質問への受け答えで評価する.テーマ発表がない場合には,単位取得が困難になるので,注意すること.
総合評価=試験結果70%,テーマ発表20%,授業中の受け答え,その他で10%.合格点は60点以上とする.
(授業を受ける前)無機材料工学を履修していることが望ましい.
(授業を受けた後)無機材料に関する特性の概略を理解することで、今後の高専での学習や社会に出た後のものづくりの現場での材料に関する知識獲得のきっかけになることが期待される.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス オリエンテーション,授業の進め方と評価の仕方,テーマ発表について説明する.また,無機材料全般について概説する.
2週 金属材料,抵抗材料(1) 金属材料の構造的な特徴と電気・電子的な振る舞いやバンド構造について学ぶ.
3週 金属材料,抵抗材料(2) 金属材料のトピックスとしてレアメタルについて解説し,その特性や課題を理解する.
4週 誘電体材料,セラミック材料 誘電体材料の特徴を把握し,コンデンサ,圧電素子など各種応用について学ぶ.
5週 半導体材料(1) 半導体材料の特徴を把握し,集積回路やLEDなど各種応用について学ぶ.
6週 半導体材料(2) 半導体材料(1)に引き続き,集積回路やLEDなど各種応用について学ぶ.
7週 磁性材料(1) 磁性材料の特徴を把握し,モータや永久磁石などの各種応用について理学ぶ.
8週 磁性材料(2) 磁性材料(1)引き続き,トピックスとして磁気記録関連材料について解説し,その特性や課題を理解する.
2ndQ
9週 テーマ発表 無機材料に関する課題を与え,各自テーマを設定し,調査してプレゼンテーションすることで、自分の考えを説明できる.
10週 光学材料(1) 光学材料の特徴を把握し,光学素子,光ファイバ等の各種応用について学ぶ.
11週 光学材料(2) 光学材料(1)に引き続き,トピックスとして様々なガラスについて解説し,その特性を理解する.
12週 薄膜材料・プロセス 各種薄膜材料の作製法,膜構造,プロセスについて学ぶ.
13週 新素材,センサ材料 無機材料を中心とした比較的新しい材料や各種センサに使われている材料,センサとしての応用について学ぶ.
14週 計測,分析 材料に関する評価方法のうち,表面観察,構造解析,表面分析方法を中心に,主に原理と応用を学ぶ.トピックスとして,大型放射光を利用した分析手法について解説し,その特徴を理解する.
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
16週 試験の解説と解答 前期試験の解説と解答,および授業アンケート.本授業のまとめ.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験テーマ発表授業中の受け答え,その他合計
総合評価割合702010100
基礎的能力4010050
専門的能力300030
分野横断的能力0101020