ドイツ語(4年)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ドイツ語(4年)
科目番号 0234 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 _一般科目 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 新版 問いかけるドイツ語 初級表現トレーニング,新キャンパス独和辞典
担当教員 佐藤 伸浩,LUKAS RIESER

到達目標

音声学専門の著者によるテキストを採用することで、口を良く動かすことによりドイツ語の特色に触れることを通じ、文法の仕組みや初歩的な表現を身につける。
冠詞の格変化、人称代名詞の格変化、規則変化動詞の現在人称変化は100%記憶する。
主立った不規則活用動詞の人称変化は、出来るだけ記憶できることが望ましい。
形容詞の格変化語尾屈折は、法則の理解は求めるが、屈折そのものの記憶は求めない(法則などは5年生で詳述する)。
テキスト掲載の文章などを中心にして、日独の文化の比較をおこなうことにより、ドイツを中心とした欧州への理解を深める。
臨場感を持たせるために、講師が以前居住していた地域に起こった事件記事なども随時取り上げていきたい。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1冠詞の格変化を銘記し、使うことが出来る。冠詞の格変化を、ヒントがあれば言える。ヒントを与えられても冠詞の格変化を言えない
評価項目2人称代名詞の格変化を、ヒント無しで完全に覚えている。人称代名詞の格変化を、ヒントをもらって言うことが出来る。人称代名詞を把握していない
評価項目3規則変化動詞の現在人称変化に加え、主な不規則変化動詞の現在人称変化を言うことが出来る。規則変化動詞の、現在人称変化を言える。規則変化動詞の現在人称変化を言えない
評価項目4未知の単語をみても、ドイツ語での発音が出来る。未知の単語を、既知の単語によるヒントで発音できる。発音が英語と混乱するなど、特徴を見出していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
中学校以降あまり求められる傾向の無い「口を動かす」授業に参加してもらうことで、ドイツ語の音感と特色に触れてもらうことを通じ、初歩の文法を身につける。
形容詞の格変化、ZU不定詞、受動態、関係文、接続法については5年生での学習とする。
初級文法(ドイツ語検定4級程度)取得の後、5年生では短めな文(レベルに合わせた報道文、著名な文学作品で簡単なもの)を辞書があれば読めるようになることで、英語以外の語学への関心を強く抱かせるとともに、文化の比較を通じてドイツ的な思考や欧州についての広い見方を体得してもらう。
授業の進め方・方法:
文法項目の順序に従って授業を進めるが、未習の文法事項も教科書の例文に出てきた場合は先取りして解説する。
正確なドイツ語らしい発音を身につけてもらうことを目標に、主に音源を利用しての音声トレーニングを重視し、随時発話練習をおこなう。
音感を訓練するために、授業時間中にネットストリーミングで配信されるラジオ音声なども聞かせるが、少しでも聞き取れる単語があればメモをする等して、リスニング後に発表させる。
毎回の授業で取り上げられたトピック(4年生では、各活用がメインとなり、徐々に短文が対象)につき、次回授業の開始時に20人ずつ前もって予告した内容の口頭暗唱試験を実施する。
出来なければ出来るようになるまで毎回の授業で繰返すが、音声重視の授業のため、よりドイツ語らしいものが優位となることとなる。
注意点:
殆どの者が初めて触れることとなるドイツ語の学習を開始するにあたり、言語習得にはどのような考えであたるべきかを意識してもらいたい。
中学校で始めた触れた英語の授業は完全に先生主導で進んだものと思うが、ドイツ語学習を通じ自習の効率性を振り返ってほしい。
とくに、敢えて口頭暗唱についてはドイツ語らしい発音を重視したいと思うので、模範となる音声を繰返し聞き、将来にわたって応用が利くようになってほしいと望んでいる。
基本的にはローマ字発音であり、僅かの発音規則を習得すれば発音は出来る筈なので、カタカナに頼る発音にならないように指導してゆきたい。
口頭での暗唱試験は、1回2点満点とし、滞り無く言えれば2点、滞ったり、教員のヒント、手助けがあって出来た場合1点、ヒントがあっても出来なかった場合は0点。
口頭試験の結果に納得出来ない場合は何度でもやり直しを認める。
中間試験1回、期末試験1回を授業時間内に実施し、2回合計で50%、口頭暗唱試験や小テスト等で35%、レポートで15%を配分し、合計60%以上を合格とする。
教科書的には、全12課のうち、10課までを4年生で終了させることとなる。
レポートは、現代ドイツやテクノロジーに関する読み物(和書)の候補の中から、読書感想文を寄せてもらうことで実行したい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 i〜iii、1、授業計画ガイダンス、ドイツ語であいさつ
アルファベット、発音その1(母音)
年度の学習計画を理解してもらうが、その際に採点方針を明らかにする。毎回のようにおこなわれる口頭試験の方法を理解してもらう。
英語の26字に加え、4つの特有文字を理解する。母音について、単純母音、複合母音ともにマスターしてもらうが、特殊なものは少ないことに力点を置き、取り付きやすいものにしたい。
2週 iv〜v、1〜3、発音その2(子音)、数字
動詞の現在人称変化
ローマ字的な発音を基本に、後続の母音に影響されるもの、二重子音を良く理解してもらう。数字については、まずは基本数字、追って序数を理解するようにしてもらうが、単純な覚え方よりも使用しながら覚えてもらいたい。
代表的動詞でもある、kommen wohnen heißenの変化を身につけてもらうが、当然一人称代名詞とともに覚えてもらう。
3週 4〜9、動詞seinとhabenの変化、動詞の位置
11以上の数字、名詞の性、名詞の1格、4格
極めて重要な動詞の活用を理解、習得する。定動詞第二位、について用例を見ることで体得してもらう。
数字については、一桁のものとともに口頭試験を行って定着を計りたい。名詞が大文字で記されること、またそれぞれに性があることに興味を持ってもらう。ドイツ語における格、を英語の理解を応用して習得できないか探ってもらう。
4週 10〜15、所有冠詞
不規則動詞の現在人称変化
名詞の性と代名詞の性に混乱しないように気を払って覚えてもらうようにするが、実用頻度が高いと思われないdeinやeuerについてはすべてIhrで言い換えられても問題としないものとしたい。
代表的動詞の変化を覚えてもらう。テキスト上のschlalen lesen sprechenなどは口頭試験で必ず取り上げられることを示し、意識を高めてもらいたい。
5週 復習、動詞の現在人称変化 動詞の人称変化について、一通りの復習をしてもらい、中テストで理解と取得度を確認してもらう。
6週 16〜21、名詞の複数形
名詞の3格、3格支配の前置詞
複数形に関しては、英語との考えが全く異なることを理解の上、テキストで取り上げられているものを理解する。特徴的な語尾変化をよく覚える。
改めて格とは何かが問われるが、再度英語の構文から3格について確認することから始め、既習の1格4格と合わせて理解の幅を広げたい。
7週 22〜26、4格支配の前置詞、前置詞の融合形
人称代名詞の3格、4格
格支配、について理解を深め、定冠詞との融合形の使われ方を検討する。
格支配、の復習をおこなった上で、人称代名詞にもその考え方が及ぶことを理解してもらうが、機械的に覚えられたら、文にして応用できるように心掛けてもらいたい。
8週 27、時刻の表現
中間試験
公式、慣用的なふたつの用法があることを理解する。口頭試問ではできれば両方を答えてもらいたいが、片方でも可とする。
前期のまとめテストである。現在動詞変化や格支配の理解、指定した短文の和訳等に取り組んでもらいたい。
2ndQ
9週 28〜33、分離動詞、非分離動詞
話法の助動詞(1)
話法の助動詞(2)
前綴り、について理解するが、テキストに取り上げられている代表的なものの使用理解に留めたい。
感情表現の重要な文法なので、時間を掛けて進めたい。前半はkönnen sollen magen(möchte)を取り上げ、多くの例を検討する。自作の文を口頭試験で取り上げられればと考えている。
受動史の後半は、wollen müssen dürfenを取り上げ、同様に展開したい。
10週 34〜39、命令形
3,4格支配の前置詞(1)
3,4格支配の前置詞(2)
敬称、親称での使い方の違いを理解するが、動詞の人称変化を再確認しながら進めたい。
第一回目は、機械的に覚えるように努力するが、場所と方向、の概念を明らかにして覚えたい。
第二回目は、テキストに掲載の地図で練習してみるが、慣れたら学内の案内にも挑戦してみたい。
11週 40〜45、並列接続詞
現在完了(1)
現在完了(2)
英語の知識を応用して習得に努める。並列とは何かを理解するため、第27回目で扱う従属/条件の接続詞を対比のため登場させる。
口語では、過去を表現するのに現在完了が使用されることを理解するとともに、英語との違いにも着目してみたい。
実例を豊富に取り上げ、学生自らも表現できるように試みたい。
12週 46〜51、過去形
定冠詞類
現在完了形との違いを理解し、過去形が規則/不規則両者あるものの、人称変化は規則的であることを理解し、よく使われるものは覚える。
形容詞格変化の入門であるが、基本的にはその現象があることを把握することに留めたい。ただし、好学の者は積極的に覚えてもらってかまわない(試験の範囲外である)。
13週 52〜57、副文
比較級と最上級
副文とは何か、を理解し、従属の接続詞を覚えるが、その際第5回以降注視している定動詞第二位について確認をするようにする。
接続詞alsを使用した比較の表現、またamを使った最上級、同等比較の基本的k使い方に慣れる。
14週 58〜60、再帰代名詞と再帰動詞 再帰、の考え方を理解するとともに、代表的なものに慣れる。前置詞句を伴ったもので代表的なものを口頭試験の対象にしたい。
15週 期末試験 後期のまとめテストである。助動詞、3,4格支配の前置詞、現在完了の理解がメインとなろう。
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合503500015100
基礎的能力503500015100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000