電気法規及び電気施設管理

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電気法規及び電気施設管理
科目番号 0320 科目区分 専門 / 必修選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 _電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 東京電機大学出版局 竹野正二著  電気法規と電気施設管理 平成29年度版
担当教員 佐藤 秀昭

到達目標

1.電気関係法令の体系と電気事業法の位置づけを理解し、電気保安4法によって各種電気工作物の保安がどのように規制されているかを説明できる。
2.負荷率、需要率、不等率の計算ができる。
3.絶縁、接地、過電流保護などについて、電気設備技術基準はどのように決めているか説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気関係法令の体系と電気事業法の位置づけについて、歴史的背景も含めて説明でき、各種電気工作物の保安についてどのように規制されているかを電気保安4法に基づいて説明できる。電気保安4法に基づいて電気工作物の工事、維持、保安についてどのように規制されているか説明できる。左記ができない。
評価項目2負荷率、需要率、不等率の意味を説明し、計算できる。負荷率、需要率、不等率の意味を説明できる。左記ができない。
評価項目3電気設備技術基準とその解釈について、その技術的意味、なぜその規程が必要かを説明できる。かつ絶縁、接地、過電流保護などについての決まりを説明できる。絶縁、接地、過電流保護などについて、電気設備技術基準および解釈はどのように決めているか説明できる。左記ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気は我々にとって重要不可欠なエネルギーである反面、取扱いを誤るときわめて危険である。このため生産者、保守管理者、利用者に対してさまざまな法規によって規制している。授業ではその趣旨や全体の考え方を理解できるようにすすめる。
授業の進め方・方法:
 例題(電験問題)を多く取り入れながら説明する。講義内容をプリントにまとめて配布するので、教科書をむしろ参考書のように使ってほしい。
注意点:
 評価は小テスト10%、中間試験40%、期末試験40%、学習態度10%として総合評価する。試験問題は授業中に実施する練習問題、電験第2種、第3種問題、電気工事士第1種試験程度とする。
なお、この科目は電気主任技術者認定のための必須科目である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.電気関係法令の体系と概要及び法令に用いる用語 電気関係法令の体系と電気事業法の位置づけが説明できる。法令に関わる用語、用法について説明できる。
2週 2.電気事業に関する法令
 (電気事業法その他の法令)
電気事業法の目的を理解し、我が国の電気事業の発展過程、それを規制する関係法令の体系について説明できる。
3週 同 上 同 上
4週 同 上 同 上
5週 3.電気保安に関する法令
(電気保安4法による電気保安体制)
電気保安4法による保安体制を理解し、各種電気工作物の保安がどのように規制されているか説明できる。
6週 同 上 同 上
7週 小テストおよび解説 未理解部分を理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却と解答、解説。
4.電気施設管理
負荷率、需要率、不等率、力率改善
誤答したところを理解できる。
 負荷率、需要率、不等率の定義、意味を理解し、計算してそれらの値を求めることができる。
 力率改善の意味を理解し、力率改善に必要なコンデンサの容量を求めることができる。
10週 負荷率、需要率、不等率、力率改善 同 上
11週 負荷率、需要率、不等率、力率改善 同 上
12週 5.電気設備技術基準および解釈
用語、電路の絶縁、接地の意味、接地の目的、接地工事、過電流保護、地絡保護等
電気設備技術基準および解釈に決められていることの技術的意味も含めて説明できる。
13週 同 上 同 上
14週 同 上 同 上
15週 小テストと解説 未理解部分を理解する。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。3
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。3
理想変成器を説明できる。3
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。3
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
静電エネルギーを説明できる。3
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。3
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3
FETの特徴と等価回路を説明できる。3
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3
演算増幅器の特性を説明できる。3
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3
真性半導体と不純物半導体を説明できる。1
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。1
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。1
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。1
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。1
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。3
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。3
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。3
直流機の原理と構造を説明できる。3
誘導機の原理と構造を説明できる。3
同期機の原理と構造を説明できる。3
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。3
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。3
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。3
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。3
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。3
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。3
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。3
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。3
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。3
電力量の測定原理を説明できる。3
オシロスコープの動作原理を説明できる。3
制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。3
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。3
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。1
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。1
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。1
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90001000100
基礎的能力6000100070
専門的能力200000020
分野横断的能力100000010