信号処理

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 信号処理
科目番号 0251 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 _制御情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 貴家仁志,ディジタル信号処理,オーム社
担当教員 渡部 誠二

到達目標

ディジタル信号処理システムにおいて、実処理で重要となる時間領域、設計で重要となるZ領域、解析で重要となる周波数領域の各領域でシステムの入出力関係を理解し、基礎を身につける。また、ディジタルフィルタの基礎を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ディジタル信号表現、信号処理システムの基礎が理解できる.ディジタル信号表現、信号処理システムの基礎がだいたい理解できる.ディジタル信号表現、信号処理システムの基礎が理解できない.
評価項目2システムの伝達関数と周波数特性の計算ができる.システムの伝達関数と周波数特性の計算がだいたいできる.システムの伝達関数と周波数特性の計算ができない.
評価項目3ディジタルフィルタの基本が理解できる.ディジタルフィルタの基本がだいたい理解できる.ディジタルフィルタの基本が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ディジタル信号処理は,IT 産業の基幹を支える最も重要な学問の一つである.この授業では,ディジタル信号の信号表
現から画像処理まで体系的に学んでいく.特に,時間領域・周波数領域・Z 領域の相互関係を明確に捕らえられるように配慮して説明していく.
授業の進め方・方法:
中間試験45%,期末試験45%,授業の姿勢10% として総合的に評価する.各試験においては,達成目標に則した内容を選定して出題する.試験問題のレベルは,教科書および板書,授業ノートと同程度とする.総合評価で60点以上を合格とする.
注意点:
例題や演習問題を解くことによって,数式の扱いに慣れ,理解を深める.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 信号のサンプリングと量子化について サンプリングの方法ならびに量子化の仕組みが理解できる.サンプリング周期や量子化ステップなどの各諸量を計算できる.
2週 信号の表現法と信号の処理手順 アナログ信号からディジタル信号への数式表現ができる.アナログ→ディジタル→アナログへの信号処理手順が理解できる.
3週 代表的な信号例と信号処理システムについて 複素正弦波信号,単位ステップ信号,インパルス信号の数式表現が理解できる.また,各信号処理システムの特徴を理解できる.
4週 畳み込み演算とシステムの実現 システムの入出力の関係を表す畳み込み演算ができる.システムを表す数式からハードウェアを構成できる.または,その逆もできる.
5週 システムの安定性の判別 システムの安定性をインパルス係数をもとに判別できる.
6週 Z変換とシステムの伝達関数 Z変換ができる.システムの伝達関数を求めることができる.
7週 逆Z変換とシステムの安定性 逆Z変換ができる.伝達関数の極からシステムの安定性の判別ができる.
8週 システムの周波数特性 時間領域,Z領域,周波数領域の関係と特徴が説明できる.システムの伝達関数より周波数特性を求めることができる.
2ndQ
9週 連続時間信号における周期信号ならびに非周期信号のフーリエ解析 フーリエ解析の分類が理解できる.連続時間信号のフーリエ解析が理解できる.
10週 離散時間信号における周期信号ならびに非周期信号のフーリエ解析 離散時間フーリエ変換と離散フーリエ変換について理解できる.
11週 サンプリング定理と窓関数による信号の切り出しの影響 サンプリング定理を説明できる.窓関数による信号解析に与える影響が理解できる.
12週 ディジタルフィルタについて ディジタルフィルタの分類が理解できる.理想フィルタと実際のフィルタの違いが理解できる.
13週 直線位相フィルタについて 直線位相フィルタの特徴を理解できる.インパルスの対称性から直線位相フィルタの判別ができる.
14週 画像信号の表現 画像の分類ができる.ディジタル画像の信号表現を理解できる.簡単な濃度補正などの画像処理手順が理解できる.
15週 多次元信号処理について 画像のような多次元信号処理のサンプリングならびにフィルタ処理について概要が理解できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング変数とデータ型の概念を説明できる。5
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。5
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。5
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000