到達目標
1.反応工学の目的が理解できる。
2.反応の進行を表す変数を自在に活用でき、濃度、分圧、モル分率などの基本的な量が理解できるようになる。
3.個別の反応操作の設計ができる。気固触媒反応のチイル数が理解でき、触媒有効係数を求めることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 反応速度式等の誘導ができ、さらに各種反応器の設計・計算ができる。 | 反応速度式の誘導はできないが、与えられた式を用いて設計計算ができる。 | 式の誘導、計算ができない。 |
評価項目2 | 反応器内の流れを区別でき、適切な設計式を選択できる | 与えられた設計式に基づいて計算できるようになる。 | 設計式が与えられても正しい計算ができない。 |
評価項目3 | チイル数を用いて有効触媒係数の評価ができる。 | チイル数、有効触媒係数の意味がわかる。 | チイル数、有効触媒係数の意味がわからない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
反応工学は反応器設計において重要な役割を担っている。授業では重要な式の誘導法の考え方に重点を置いて説明する。また、理解を確実なものとするため、適宜課題レポートを提出してもらう。
授業の進め方・方法:
標準的な教科書に沿って授業を進める。主に定密度系の理想流れが仮定できる系を対象に取り上げて進める。この場合でも微分方程式に対する基礎的な知識がないと、理解が困難となるので、不得意な人は予習、復習を怠らないこと。
注意点:
化学工学と同様、数学的な内容が多く含まれている学問であり、特に微分方程式や積分法に関する基礎的理解が求められる。不得手な人は応用数学の教科書により知識を確実なものにしておくこと。式の使い方も必要であるが、誘導方法も大切な点に注意をおくこと。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
反応工学の学問について、各種反応器の形式、化学反応の分類と反応速度式 |
反応工学の目的を理解し、用いられている反応器の特徴が理解できる。化学反応の分類ができ、速度式が誘導できる。
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2週 |
反応場と反応速度、反応率(転化率)、収率、選択率 |
固体と流体間の反応、流体同士の反応の速度について速度式を理解できる。反応の進行を表す反応率が理解でき、収率や選択率の定義が理解できる。
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3週 |
反応に伴う濃度変化、反応を伴う物質収支 |
反応が進行して反応率が増加した時、核反応成分の濃度に現れる変化を式で表す事ができる。反応と物質移動が同時に進行するとき、全体の過程の速度はどのように表わせるかが理解できる。
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4週 |
流体の流れと反応器、回分反応器の設計 |
反応器内の反応物質である流体の流れ方の分類が理解できる。撹拌槽型反応器などの回分反応器の設計が理解できる。
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5週 |
中間試験 |
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6週 |
管型反応器と連続槽型反応器の設計、反応器の比較 |
連続操作である管型と連続撹拌槽の設計法を理解できる。共に連続操作である、管型反応器と連続撹拌槽型反応器の違いと共通点が理解できる。
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7週 |
非等温反応器の設計、反応と物質移動 |
非等温で反応させる必要がある場合の温度設定法が理解できる。気固触媒反応のように、反応過程の他に拡散や吸脱着を含む場合の考え方が理解できる。
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8週 |
気固触媒反応の移動速度、固体触媒内の反応 |
気固触媒反応の物理ステップである、拡散移動速度が理解できる。固体触媒内の反応速度はバルクよりも低いが、その倍数をチイル数、有効触媒係数で表す方法が理解できる。
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 10 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 5 | 0 | 5 | 30 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 5 | 0 | 15 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |