錯体・有機金属

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 錯体・有機金属
科目番号 0291 科目区分 専門 / 必修選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 _物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基本無機化学、荻野・飛田・岡崎共著(東京化学同人)
担当教員 森永 隆志

到達目標

錯体化学で使用される用語を理解している。錯体の命名法の基本を理解している。配位数と構造について理解している。代表的な錯体の性質を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1錯体化学で使用される用語と命名法を完全に理解し、実例に即した応用ができる。錯体化学で使用される用語と命名法を理解できる。錯体化学で使用される用語と命名法が理解できない。
評価項目2配位数と構造について完全に理解し、代表的な錯体の性質も完全に理解できて応用もできる。配位数と構造について理解し、代表的な錯体の性質が理解できる。配位数と構造について理解できなく、代表的な錯体の性質も理解できない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
錯体化学を歴史的な順序をたどりながら解説し、狭義の錯体の他に有機金属を含めて、錯体に関する基礎的な知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
小テスト(20 %)および中間試験(40 %)、学期末試験(40 %)により評価する。試験問題のレベルは、
教科書および板書、授業ノートと同等とする。総合評価60点以上を合格とする。
注意点:
参考書
「配位化学-金属錯体の化学-」F. Basoloら著、山田祥一郎訳(化学同人)

オフィスアワー
授業日の16:00~17:00


授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 錯体化学の歴史的発展 錯体化学発展の歴史を整理でき、錯体の分類ができる。
2週 錯体の配位数と構造 錯体の基本構造が理解できる。
3週 配位子 配位子の名称と構造、
配位原子が理解できる。
4週 錯体の命名法 錯体の命名法を理解でき、化学式と名前の相互変換ができる。
5週 錯体の異性現象 錯体の立体配置と異性体について理解し、区別ができる。
6週 錯体の結合(原子価結合法) 中心金属と配位子間の結合様式を原子価結合法で理解できる。
7週 錯体の結合(結晶場理論) 中心金属と配位子間の結合様式を結晶場理論で理解できる。
8週 中間試験 これまでの授業内容を整理確認する。
4thQ
9週 錯体の電子スペクトル 錯体の色と電子遷移の関係が理解できる。
10週 錯体の反応 錯体の溶液内平衡、配位子置換、電子移動などが理解できる。
11週 錯体の応用(物性利用) 実社会で利用されている例を挙げることができる。
12週 錯体の応用(反応性利用1) 実社会で利用されている例を挙げることができる。
13週 錯体の応用(反応性利用2) 実社会で利用されている例を挙げることができる。
14週 錯体の応用(反応シミュレーション研究) 実社会で利用されている例を挙げることができる。
15週 生物無機化学 錯体が関わる生体内反応の例を挙げることが出来る。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。3
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。3
無機化学電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。3
イオン結合と共有結合について説明できる。4
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。4
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。3
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。3
配位結合の形成について説明できる。4
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。4
錯体の命名法の基本を説明できる。4
配位数と構造について説明できる。4
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。4
分析化学錯体の生成について説明できる。3
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。3
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。3
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力1000001020
専門的能力6000001070
分野横断的能力100000010