工学実験・実習Ⅰ(化学・生物)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工学実験・実習Ⅰ(化学・生物)
科目番号 0088 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 _創造工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 物質化学実験テキスト
担当教員 佐藤 貴哉,上條 利夫

到達目標

1.陽イオンおよび陰イオンのいずれかについて,分離のための定性分析ができる。
2.中和滴定法を理解し,酸あるいは塩基の濃度計算できる。
3.酸化還元滴定法を理解し,酸化剤あるいは還元剤の濃度計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1陽イオンおよび陰イオンについて,分離のための定性分析ができる。陽イオンおよび陰イオンのいずれかについて,分離のための定性分析ができる。陽イオンおよび陰イオンについて分離のための定性分析ができない。
評価項目2中和滴定法を理解し,酸および塩基の濃度計算できる。中和滴定法を理解し,酸あるいは塩基の濃度計算できる。中和滴定法を理解できず,酸および塩基の濃度計算ができない。
評価項目3酸化還元滴定法を理解し,酸化剤および還元剤の濃度計算できる酸化還元滴定法を理解し,酸化剤あるいは還元剤の濃度計算できる。酸化還元滴定法を理解し,酸化剤および還元剤の濃度計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期は,最初に実験の基本操作そして陽イオンおよび陰イオンの定性分析実験を通して代表的な元素の性質・特徴等の理解ともに実験の基本操作を修得させる。その後、分析化学の授業内容が実際の実験で確認できるようにするために,重量分析実験,後期に入って容量分析実験を行う。この実験を通して定量的に、正確に実験できる能力を身につけさせる,併せてレポートの書き方についても指導する。
授業の進め方・方法:
注意点:
レポート60%,実験ノート・清掃10%,実験技術30%をもって総合的に評価して50点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験の基本的注意事項(説明) 分析実験で必要な数値の扱いができる。実験レポートの形式や書き方が理解できる。
2週 定性分析(説明) イオンの定性分析の概要を理解できる。
3週 陽イオン1族の各個反応と系統分析 陽イオン1族の各個反応実験を行い,元素の性質が理解でき,一部の元素の系統分析を行い分離操作確認ができる。
4週 陽イオン3・4族の各個反応 陽イオン3・4族の各個反応実験を行い,元素の性質が理解できる。
5週 陽イオン5族の各個反応 陽イオン5族の各個反応実験を行い,元素の性質が理解できる。
6週 陽イオン3族の系統分析 陽イオン3族の系統分析を行い分離操作確認ができる。
7週 陰イオンの定性分析 代表的な陰イオン5種の系統分析を行い,その性質が理解できる。
8週 重量分析(説明) 重量分析について理解している。
2ndQ
9週 塩化物イオンの定量 塩化物イオンの定量ができる。
10週 天秤の使い方とルツボの恒量
硫酸銅中の結晶水
天秤の使い方を習得し,ルツボの恒量を求めることができる。硫酸銅中の結晶水ができる。
11週 硫酸銅中の銅の定量1 硫酸銅中の銅の定量ができる。
12週 硫酸銅中の銅の定量2 硫酸銅中の銅の定量ができる。
13週 硫酸銅中の硫酸の定量1 硫酸銅中の硫酸の定量ができる。
14週 硫酸銅中の硫酸の定量2 硫酸銅中の硫酸の定量ができる。
15週 測定とその誤差 各種測定における誤差について理解している。
16週
後期
3rdQ
1週 容量分析(説明) 容量分析について理解している。
2週 中和滴定法 標準溶液の調製と標定 中和滴定法により標準溶液の調製と標定ができる。
3週 中和滴定法 工業用硫酸の純度測定 中和滴定法により工業用硫酸の純度測定ができる。
4週 キレート滴定法 標準溶液の調製・標定・Zn未知試料の測定 キレート滴定法によりZn未知試料の測定ができる。
5週 キレート滴定法 水の硬度測定 キレート滴定法により水の硬度測定ができる。
6週 沈殿滴定法 標準溶液の調製と標定 沈殿滴定法により標準溶液の調製と標定ができる。
7週 沈殿滴定法 海水中のCl イオンの定量 沈殿滴定法により海水中のCl イオンの定量ができる。
8週 酸化還元滴定法I 酸化還元滴定法により酸化剤あるいは還元剤の濃度を求めることができる。
4thQ
9週 酸化還元滴定法II 酸化還元滴定法により酸化剤あるいは還元剤の濃度を求めることができる。
10週 容量分析(まとめ) 容量分析について理解し、濃度の測定や定量の計算ができる。
11週 機器使用分析(説明) 機器分析について説明できる。
12週 中和滴定法(pH 計による) pH計を用いた中和滴定の実験を行い,機器分析の概略を理解できる。
13週 電位差滴定(ORP 計による) ORP計を用いた電位差滴定法の実験を行い,機器分析の概略を理解できる。
14週 溶存酸素濃度測定 溶存酸素濃度測定を行うことができる。
15週 吸光光度分析 吸光光度分析を行うことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。2
測定と測定値の取り扱いができる。3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。2
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。2
ガラス器具の取り扱いができる。3
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3
試薬の調製ができる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。4
酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。4
キレート滴定を理解し、錯体の濃度の計算ができる。4
陽イオンおよび陰イオンのいずれかについて、分離のための定性分析ができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000005050
専門的能力000005050
分野横断的能力0000000