概要:
この講義では、3年生で学んだ有機化学の知識を基にして、官能基ごとに分類された有機分子の特性を理解し、それらに特徴的な反応に関する知識を習得する。始めにハロゲン化アルキルの命名法や構造と求核置換反応を学ぶ。次にアルコール類、カルボニル化合物、カルボン酸類、アミン類の順で取り上げ、最後に有機合成法について解説する。
授業の進め方・方法:
試験は前期末(30%)、学年末(40%)と各単元(6項目)ごとの小テスト(30%)を実施し、それらの総合成績で評価する。試験問題レベルはテキストの問題程度である。試験結果の良くない学生に対しては特別に補習と再試験を実施することがある。講義で説明した部分をしっかり復習して頭に定着させること。
注意点:
オフィスアワーは講義のある日の16時から17時の間
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
3年の復習 |
アルカン、アルケン、アルキン、芳香族化合物の名称と反応を理解している。
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2週 |
ハロゲン化アルキル (1) 命名法、合成方法 |
ハロゲン化アルキルの名称と構造式を相互変換できる。 ハロゲン化アルキルの合成方法が説明できる。
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3週 |
ハロゲン化アルキル (2) Grignard 試薬 (3) 求核置換反応 |
ハロゲン化アルキルとグリニア試薬の反応を説明できる。 置換反応とはどのような反応かを説明できる。
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4週 |
ハロゲン化アルキル (3) 求核置換反応 |
ハロゲン化アルキルの求核置換反応について説明できる。SN1,SN2反応の違いが説明できる。
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5週 |
ハロゲン化アルキル (4) 脱離反応 |
ハロゲン化アルキルの脱離反応について説明できる。 E1,E2反応の違いが説明できる。
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6週 |
アルコールとエーテル (1) 命名法、アルコールの合成と反応 |
アルコール類の反応の主生成物を予想できる。
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7週 |
アルコールとエーテル (2) エーテル、エポキシドの合成と反応 |
エーテル類の反応の主生成物を予想できる。
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8週 |
アルコールとエーテル (3) フェノール類、チオール類の合成と反応 |
フェノール類の反応の主生成物を予想できる。
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2ndQ |
9週 |
ハロゲン化アルキルとアルコール類についての総まとめ |
上記の到達目標についてその達成度を振り返る。
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10週 |
アルデヒドとケトン (1) 命名法、カルボニル基の構造と性質 |
カルボニル化合物についてその種類と構造が説明できる。
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11週 |
アルデヒドとケトン (2) アルデヒド、ケトンの合成と反応 |
アルデヒド、ケトン類の名称と構造式を相互変換できる。アルデヒドとケトンの合成方法が説明できる。
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12週 |
アルデヒドとケトン (3) 求核付加反応(Grignard 反応、Wittig 反応) |
アルデヒド、ケトン類の反応の主生成物を予想できる。
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13週 |
カルボン酸 (1) 命名法、カルボン酸の合成と反応 |
カルボン酸類の名称と構造式を相互変換できる。
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14週 |
立体化学についての復習 |
R,S配置が判別できる。ハロゲン化アルキルのSN2反応における立体化学の反転について例をあげて説明できる。
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15週 |
前期の総まとめ |
前期の到達目標につての振り返り
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
カルボン酸の誘導体 (1) 酸ハロゲン化物の合成と反応 |
酸ハロゲン化物の反応の主生成物を予想できる。
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2週 |
カルボン酸の誘導体 (2) 酸無水物の合成と反応 |
酸無水物の反応の主生成物を予想できる。
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3週 |
カルボン酸の誘導体 (3) エステルの合成と反応 |
エステル類の反応の主生成物を予想できる。
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4週 |
カルボン酸の誘導体 (4) アミドの合成と反応 |
アミド類の反応の主生成物を予想できる。
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5週 |
カルボン酸の誘導体 (5) ニトリルの合成と反応 |
ニトリル類の反応の主生成物を予想できる。 ケト-エノール互変異性について理解している。
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6週 |
カルボニル化合物の置換反応と縮合反応 (1) ケト-エノール互変異性とα-置換反応 |
カルボニル化合物の置換反応の主生成物を予想できる。
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7週 |
カルボニル化合物の置換反応と縮合反応 (2) アルドール縮合反応 |
カルボニル化合物の縮合反応の主生成物を予想できる。
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8週 |
カルボニル化合物の置換反応と縮合反応 (3) Claisen 縮合反応、Dieckmann 環化反応 |
カルボニル化合物の縮合反応の主生成物を予想できる。
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4thQ |
9週 |
カルボニル化合物の置換反応と縮合反応 (4) Michael 反応、反応のまとめ |
カルボニル化合物の縮合反応の主生成物を予想できる。
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10週 |
カルボニル化合物の置換反応と縮合反応 |
アルドール縮合、クライゼン縮合、マイケル付加について例をあげて説明できる。
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11週 |
アミン (1) 命名法、アミンの塩基性度 |
アミン類の名称と構造式を相互変換できる。 アミンの基本的な性質を説明できる。
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12週 |
アミン (2) アミンの合成と反応 |
アミン類の反応の主生成物を予想できる。
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13週 |
アミン (3) ジアゾニウム塩とSandmeyer 反応 |
ジアゾ化反応、サンドメイヤー反応について」説明できる。
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14週 |
後期の総まとめ |
後期の到達目標につての振り返り。簡単な有機化合物の合成法を反応式で書くことができる。
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15週 |
後期の総まとめ |
後期の到達目標につての振り返り
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 3 | |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 3 | |
物質が原子からできていることを説明できる。 | 3 | |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 3 | |
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。 | 3 | |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 3 | |
水の状態変化が説明できる。 | 3 | |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 3 | |
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 3 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | |
同位体について説明できる。 | 3 | |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 3 | |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 3 | |
価電子の働きについて説明できる。 | 3 | |
原子のイオン化について説明できる。 | 3 | |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 3 | |
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。 | 3 | |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | |
イオン結合について説明できる。 | 3 | |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 3 | |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 3 | |
共有結合について説明できる。 | 3 | |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 3 | |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 3 | |
金属の性質を説明できる。 | 3 | |
原子の相対質量が説明できる。 | 3 | |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 3 | |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 3 | |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 3 | |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 3 | |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 4 | |
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。 | 4 | |
反応機構に基づき、生成物が予測できる。 | 4 | |