到達目標
1.計測法およびプロセス制御の原理が理解できる。
2.測定値の標準偏差、測定器の校正計算ができる。また、プロセス方程式の導出、ラプラス変換・逆変換、過渡応答・周波数応答、安定性評価、PID制御等の理解、および計算ができるようになる。
3.Excel等の表計算ソフトにより応答波形を確認する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 種々の計測法の測定原理が理解でき、温度計測の原理を説明できる。温度計の校正ができる。 | 温度計測の原理が説明でき、温度計の構成計算ができる。 | 熱電対の基本測定回路が書けない。温度計校正法ができない。 |
評価項目2 | 微分方程式のラプラス変換ができ、安定性判定ができる。 | 与えられた関数のラプラス変換ができ、過渡応答、周波数応答のグラフ表示を読み取れる。 | ラプラス変換ができない。過渡応答、周波数応答の意味が理解できていない。 |
評価項目3 | PID制御の構成が書けてパラメータが調節できる。 | PID制御の意味が理解できる。 | PID制御方式が理解できていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
計測法の概要、制御の基本的な項目について学習する。講義の進行に合わせて自作テキストを配布し、予習復習がやりやすいよう配慮する。また適宜レポート提出を課し、自ら調査して報告させる。中間試験を実施して試験範囲を適切に設定し、評価の機会を増やす。
授業の進め方・方法:
制御とその入力に当たる計測を学ぶ。計測では測定原理を表した資料を配布して理解を深め、電子天秤などの測定原理の調査レポートを課すことにより一層理解を深める。制御では微分方程式の立て方とラプラス変換による解法に習熟し、伝達関数を中心とした各種応答、安定性、PID制御の問題を解説、理解をはかり、自ら問題に取り組めるよう指導する。
注意点:
計測は測定対象が多岐にわたるが、そのうち一つを深く学習し、計測技術への理解を深める。制御では数学的難易度の高い部分もあるので、要点は何かを意識して理解を深めること。そのためには、教員の説明をよく聞き、課題は自らの力で解決してほしい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
今後の授業の進め方を説明し、計測と制御の意義を理解してもらう。 |
計測・制御が化学工場の安全安定操業にとって重要な役割を果たしていることを理解すること。
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2週 |
測定データの取り扱い |
測定データに含まれる誤差の種類を理解し、正確さと精密さを区別できること。
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3週 |
計測器の構成 |
計測器の構成を理解し、その構成法を理解する。
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4週 |
各種物理化学量の測定 |
種々の物理・化学的原理に基づいた測定法の基本原理を理解する。
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5週 |
計装について |
プロセスを制御するためのセンサーやコントローラー、制御機器類を理解する。
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6週 |
プロセス制御の歴史と意義 |
制御の歴史的発展経緯を理解し、重要性を認識する。
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7週 |
プロセス方程式 |
制御対象の動特性を物質収支とエネルギー収支式で表す方法を理解する。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
ラプラス変換 |
ラプラス変換法、逆変換法の定義と変換表を用いた変換法が理解できる。
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10週 |
ラプラス変換 |
微分方程式であるプロセス方程式をラプラス変換法で解く方法を理解する。
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11週 |
過渡応答 |
制御系の安定性を判定するための過渡応答法が理解できる。
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12週 |
周波数応答 |
制御系の安定性をより詳細に判定する周波数応答法が理解できる。
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13週 |
要素の応答 |
一次遅れ、高次遅れ、むだ時間などの要素の応答が理解できる。
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14週 |
安定性判定法 |
ナイキストの安定性判別法、フルビッツの安定性判別法が理解できる。
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15週 |
PID制御 |
PID制御方式が理解でき、パラメータの調節ができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 10 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 5 | 0 | 5 | 30 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 5 | 0 | 5 | 60 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 10 |