技術者倫理

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 技術者倫理
科目番号 0004 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科一般科目・共通専門科目 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:適宜プリントを配布
担当教員 宍戸 道明

到達目標

技術は経済成長とともに高度化,複雑化および多様化を加速している.同時に事故や環境破壊,ひいては人命に関わる惨事も多発している.これらの背景を,技術者の倫理的側面からみると,未然に防げたケースが多い.なぜ技術者に倫理が必要かといった問いにその重要性や社会的背景を説く.そして自発的に「専門的職業人」としてのあり方を学ぶ.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1専門用語を活用し,見解をまとめることができる専門用語が理解できる左記ができない・不十分
評価項目2事例分析・ポイント理解をふまえ,事故を未然に防ぐための提案ができる事例分析を行い,ポイントを理解できるポイントがつかめない
評価項目3多様な意見をもとに,最適解の提案やリーダー的役割を果たすことができるグループワークに積極的に参加するグループワークで発言できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
技術は経済成長とともに高度化,複雑化および多様化を加速している.同時に事故や環境破壊,ひいては人命に関わる惨事も多発している.これらの背景を,技術者の倫理的側面からみると,未然に防げたケースが多い.なぜ技術者に倫理が必要かといった問いにその重要性や社会的背景を説く.そして自発的に「専門的職業人」としてのあり方を学ぶ.
授業の進め方・方法:
講義型および参加体験型(グループワーク)
注意点:
自学自習により調査した事例を基に回答する設問を含む中間試験40%,学年末試験(レポート提出)60%で達成度を総合評価する.総合評価60点以上を合格とする.試験問題のレベルは,プリントや参考書の演習問題程度とする.(全講義の受講を求める)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 専門的職業人と倫理観
(技術者倫理とは)
受講の趣旨の理解と自覚
2週 企業活動で優先すべきもの 利益追求以外に必要とされるものの理解
3週 専門的職業人のあるべき姿(課題と責任) 課題と責任の違いの理解
4週 倫理規定,倫理綱領,グループワーク① 各学協会に倫理規定がある意味の理解
5週 グループワーク① 発表と討論 積極的な参画
6週 イノベーションと環境問題 環境破壊因子と影響の理解
7週 リスクとトレードオフ リスク管理の概念
8週 中間試験 問に対する最適解の要求
4thQ
9週 法の枠組みと法規制の意味 法規制の必要性の理解
10週 製造物責任と知的財産権 専門用語の理解
11週 内部告発と告発者の保護 正しい内部告発の理解
12週 テクノロジー・アセスメント
グループワーク②
用語(アセスメント)とその必要性の理解
13週 グループワーク② 発表と討論 積極的な参画
14週 事例分析(設計と安全性) 事故を未然に防ぐ提案
15週 歴史や先人より学ぶ倫理観 歴史や先人から学ぶ倫理観の理解
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。4
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。4
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。4
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。4
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。4
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。4
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。4
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。4
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。4
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合40000060100
基礎的能力1000001020
専門的能力1000002030
分野横断的能力2000003050