専攻科実験

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 専攻科実験
科目番号 0015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 専攻科一般科目・共通専門科目 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教員作成資料
担当教員 飯島 政雄,佐藤 淳,武市 義弘,本橋 元,佐々木 裕之

到達目標

前半の融合複合実験では,機械,電気電子,化学系の各分野に関する基礎実験を通じて各分野の基礎技術を幅広く体験し,知識の幅を広めて生産技術に関わる問題解決能力を身につける.後半では各コースの専門に関わる実験を行って専門技術を体得し,専攻科研究にも活かしていく.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1融合複合テーマの内容を説明することができ、他分野の基礎的技術が身についている。融合複合テーマの内容を理解し、他分野の基礎的技術が身についている。融合複合分野の基礎的技術が身についていない。
評価項目2テーマの内容を説明することができ、専門分野の実践的技術が身についている。テーマの内容を理解し、専門分野の実践的技術が身についている。専門分野の実践的技術が身についていない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前半の6回は融合複合実験(機械実験Ⅰ〜Ⅲ,電気実験Ⅰ〜Ⅲ,化学実験Ⅰ,Ⅱ)として、6テーマを行う.後半9回は専門のコース実験として所属コースに分かれ、複数担当あるいはオムニバス方式で専門の実験を行う。
授業の進め方・方法:
前半の融合複合実験は出身学科によるクラス分け方式で行い、後半のコース実験ではそれぞれの所属コース(機械・制御MC、電気電子・情報EI、応用化学AC)に分かれて行う。各コースでの実施内容は以下の通りである.
(融合・複合実験)【出身学科によるクラス分け方式】
MCコース:電気実験Ⅰ〜Ⅲ,化学実験Ⅰ,Ⅱ
EIコース:化学実験Ⅰ,Ⅱ,機械実験Ⅰ〜Ⅲ
ACコース:電気実験Ⅰ,Ⅱ,機械実験Ⅱ,Ⅲ
(コース実験)【所属コースによるクラス分け方式またはオムニバス方式】
MCコース:ロボットアームの運動制御
EIコース:レゴNXTロボットを使用したソフトウェア設計とプログラム開発
ACコース:先端機器分析5テーマ
注意点:
本科の出身学科によってテーマが異なることがあるので、注意すること。
詳細については初回のガイダンスで説明する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験のスケジュールおよび融合複合実験の目的等についてガイダンスを行う。
2週 融合複合実験(以下のテーマで並列実施)、6週
【出身学科によるクラス分け方式】
3週 ・機械実験Ⅰ(本橋):
三次元測定機やノギス、マイクロメータにより三次元工作物の寸法測定を行う。
・機械実験II(田中):
旋盤を用いて加工した品物の加工品質を評価し、不具合の原因を考察する。
・機械実験III(増山):鋼材の引張試験とはり構造物のたわみ計測およびたわみの計算をする。
・測定方法および測定誤差、幾何公差を理解できる。
・切削の原理、方法を理解できる。
・材料力学の基礎的事項を理解し、マイクロメータやダイヤルゲージ、ひずみゲージなどの計測機器を使用できる。
4週 ・電気実験Ⅰ(佐藤秀昭、高橋):直流、交流モータを用いた回転数制御の実験を行う。
・電気実験ⅠI(佐藤秀昭、高橋):整流回路および増幅回路を製作し、その特性試験を行う。
・電気実験Ⅲ(佐藤秀昭、高橋):変圧器の極性試験、変圧比の実験、実負荷試験およびシーケンス回路の基礎的実習を行う。
・直流と交流の回路それぞれの特徴を理解できる。
・基礎的な電子回路を理解できる。
・変圧器の特性およびシーケンス制御の基礎を理解できる。
5週 ・化学実験I(粟野):塩化ナトリウムのX線回折測定を行い、格子定数を解析する。
・化学実験 Ⅱ(清野、松浦):重力沈降式粒度分布測定装置であるアンドレアゼン・ピペットにより、炭酸カルシウムの粒度分布を実測する。
・X線回折分析の基本原理を理解し、結晶の定性分析ができること。
・粒子径および分布決定に関する原理を理解し、基本的な化学操作ができること。
6週 同上 同上
7週 同上 同上
8週 コース実験(並列実施)、9週
【所属コースによるクラス分け方式】
2ndQ
9週 MCコース実験(佐々木、小野寺):
FA実験装置のロボットアームを用いて、運動学を利用した運動制御を行う。
3自由度と6自由度の場合での順運動学問題と逆運動学問題を理解できる。
10週 EIコース実験(佐藤淳、武市):
LEGO Mindstorms NXTロボットを使用したソフトウェア設計とプログラム開発を行う。
アジャイル開発手法をベースとして、モデルベース設計によるソフトウェア開発ができる。
アジャイル開発手法をベースとして、モデルベース設計によるソフトウェア開発ができる。
11週 ACコース実験(化学・生物コース教員):
PCR、Ft-IR、GPC、AAS、ICP、HPLCによる分析を行う。

各機器分析の測定原理及び特徴を理解でき、測定操作およびデータの解析ができる。
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 同上 同上
16週 同上 同上

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。5前3
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。5前3
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。5前3
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。5前3
切削工具材料の条件と種類を説明できる。5前3
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。5前3
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。5前3
材料引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。5前3
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。5前3
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。5前3
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。5前3
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。5前3
計測制御計測の定義と種類を説明できる。5前3
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。5前3
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。5前3
情報系分野ソフトウェアソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。5前9,前10
その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。5前4
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。5前4
化学・生物系分野無機化学結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。5前5
分析化学無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。5前11
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。5前11
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。5前11
化学工学分級や粒径分布について理解している。5前5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000