創造工学実習(AC)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 創造工学実習(AC)
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科一般科目・共通専門科目 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:4
教科書/教材 自作テキスト
担当教員 瀨川 透,八須 匡和

到達目標

本科目の目的は、まず、他者の考えや立場を理解し、相手の意見を聞いて自分の意見を正しく伝えることができるとともに、仕事をする上で計画を立てて論理的に課題解決していける汎用的技能を活用できるようになることである。つぎに、クライアントの要求を解決するためのプロセス(企画立案から実行)を理解し解決策を創案できる創造的思考力を活用できるようになることが目的である。
本科目の目標は、下記の3点である。
1. 相手の立場や専門性に応じて多様な方法で円滑なコミュニケーションをとることができ、応用的・実践的な課題解決に活用できる。
2. 課題解決のための論理的思考力を応用的・実践的な課題解決に活用できる。
3. クライアントの要求を解決するためのプロセス(企画立案から実行)を応用的・実践的な課題解決に活用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1相手の立場や専門性に応じて多様な方法で円滑なコミュニケーションをとることができ、応用的・実践的な課題解決に活用できる。相手の立場や専門性に応じて多様な方法で円滑なコミュニケーションをとることができ、応用的・実践的な課題解決に活用する方法を理解できる。相手の立場や専門性に応じて多様な方法で円滑なコミュニケーションをとることができ、応用的・実践的な課題解決に活用する方法を理解できない。
評価項目2課題解決のための論理的思考力を応用的・実践的な課題解決に活用できる。課題解決のための論理的思考力を応用的・実践的な課題解決に活用する方法を理解できる。課題解決のための論理的思考力を応用的・実践的な課題解決に活用する方法を理解できない。
評価項目3クライアントの要求を解決するためのプロセスを応用的・実践的な課題解決に活用できる。クライアントの要求を解決するためのプロセスを応用的・実践的な課題解決に活用する方法を理解できる。クライアントの要求を解決するためのプロセスを応用的・実践的な課題解決に活用する方法を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

②自ら考え計画し、能力を総合的に発揮して問題を解決できる能力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目は、コミュニケーションスキルおよび合意形成、論理的思考力などの汎用的技能、ならびにエンジニアリングデザイン能力を高めるための科目である。本科目では、これらのスキルを高めるために、ファシリテーション会議およびPBLによる応用的・実践的な課題解決の実習を行う。
授業の進め方・方法:
コミュニケーションスキルなどの汎用的技能について解説した後、ファシリテーション会議を通して応用的・実践的な課題解決の実習を行う。その後、エンジニアリングデザイン能力について解説し、汎用的技能も活用してPBL課題を通した応用的・実践的な課題解決の実習を行う。実習はチームで取り組む。また、実施した実習テーマについて、プレゼンテーションを課すので、発表内容を参考にするとともに質疑応答を活用して汎用的技能とエンジニアリングデザイン能力を高めること。
評価は、課題85%、発表10%、受講態度5%で評価し、総合評価60点以上を合格とする。
注意点:
協議を毎回行うので、協議に必要な情報収集を実習までに行うこと。特に、テーマに関する基礎知識がないと能力向上効果が小さいので、事前調査を十分に行うこと。
各能力の向上のために、各個人が積極的な参加の姿勢を示すこと。
チームでの取り組みが重要なので、欠席しない様にすること。
週ごとの到達目標を達成できているか確認し、達成できていないところは次の実習までに達成度を高めること。

事前・事後学習、オフィスアワー

事前学習: 毎回のテーマに必要な基礎知識を事前調査すること。
事後学習: テーマへの取組結果と週ごとの到達目標を照合して達成度を確認し、足りない点を復習すること。
オフィスアワー: 16:00 – 17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
分野必修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
ファシリテーション
ファシリテーションの意味と重要性を説明できる。
2週 ファシリテーション実技1 自らの意見を正しく伝えることができる。
3週 ファシリテーション実技2 相手の意見を理解することができる。
4週 ファシリテーション実技3 自己の主張と他者の主張を比較検討できる。
5週 ファシリテーション実技4 結論に対して客観的に評価できる。
6週 PBL課題1 課題を解決するための情報を収集できる。
7週 PBL課題2 情報を集め、課題を解決するための設計ができる。
8週 PBL課題3 改良に必要な情報を収集することができる。
2ndQ
9週 PBL課題4 目標の策定ができる。
基礎専門知識を応用できる。
10週 PBL課題5 課題に対して安全性や経済性の面も考慮することができる。
11週 エンジニアリングデザイン エンジニアリングデザインを説明できる。
12週 PBL課題6(1回目) 社会の要求を見つけ出すことができる。
13週 PBL課題6(2回目) 設計解をみいだすためのアイディアを複数提示できる。
14週 PBL課題6(3回目) 役割分担や時間配分を計画できる。
15週 中間報告会1 課題の内容を理解して、必要な準備等を計画できる。
16週
後期
3rdQ
1週 PBL課題6(4回目) 自らのアイデアを客観的に観察し、評価できる。
2週 PBL課題6(5回目)
3週 PBL課題6(6回目) 自らのアイデアに対して、改良や変更を加えることができる。
4週 PBL課題6(7回目)
5週 中間報告会2の準備1
6週 中間報告会2の準備2 自らの考えを具体化する力を身につけている。
7週 中間報告会2 他者とのデザインの比較検討ができる。
8週 PBL課題6(8回目) 創案した設計解の問題の抽出およびその解決策の提案ができる。
4thQ
9週 PBL課題6(9回目)
10週 PBL課題6(10回目)
11週 PBL課題6(11回目) 創案した設計解の実証ができる。
12週 最終報告会準備1
13週 最終報告会準備2
14週 最終報告会準備3 創案した設計解を伝えるための資料を準備できる。
15週 最終報告会3 創案した設計解を口頭発表によって伝えることができる。
口頭発表による質疑応答を基に、創案した設計解の評価およびブラッシュアップ案を提示できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。4
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。4
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。4
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。4
他者の意見を聞き合意形成することができる。4
合意形成のために会話を成立させることができる。4
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。4
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。4
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。4
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。4
創造性・デザイン能力創造性創造性課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。4
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。4
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。4

評価割合

課題発表受講態度合計
総合評価割合85105100
基礎的能力7010585
専門的能力100010
分野横断的能力5005