設計工学(1・2年)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 設計工学(1・2年)
科目番号 0025 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科一般科目・共通専門科目 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 必要に応じて講義資料を配布する
担当教員 宍戸 道明

到達目標

工学設計に必要な作業について,体系的に理解すること.製品設計に当たって現代の設計者が考慮すべき事項を理解すること.合理的な設計手法について理解すること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
設計業務の整理設計業務の流れを理解し,要求に応じて重視すべき事項を指摘することができる.設計業務の流れを説明することができる.設計業務の流れを説明することができない.
設計支援ツールの利用直面する設計課題について,FMEAなどの設計支援法を的確に取捨して利用することができる.各種の設計支援,分析ツールを理解することができる.設計を支援するツールの論理を説明できない.
最適設計設計問題に対して,適切に最適設計法を適用することができる.各種の最適設計法を説明することができる.各種の最適設計法を説明することができない.

学科の到達目標項目との関係

③専門分野に加えて基礎工学をしっかり身につけた生産技術に関る幅広い対応力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
型破りな発想を求めるには,「型」を知る必要がある.また,あらゆる人工物は,意味があってその形状や機能を有している.高い付加価値をそなえた創造的プロセスを柔軟に進めるための思考を涵養する.本講義では製品設計の流れと,設計を支援する種々の考え方やツールについて解説する.
授業の進め方・方法:
教科書や教員配付資料に基づく講義のほか,適宜演習を取り入れる.
注意点:
各自が「よいものを造るために必要なこと」を常に意識してください.日常,身の回りにある各種の工業製品について,その製品を利用する際に,設計者・製造者の意図を思い浮かべることが必要です.前期末試験70%,授業や課題への取り組み状況30%を元に達成度を総合評価し,総合評価60点以上を合格とします.なお再試験は実施しません.

事前・事後学習、オフィスアワー

オフィスアワー:毎週水曜14:30~16:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 設計工学 設計工学の立場を説明することができる.
2週 設計プロセス 製品設計の流れを説明することができる.
3週 コンカレントエンジニアリング 設計の流れを説明することができる.
4週 設計思想 よりよい製品設計には思想が必要と理解することができる.
5週 設計思想 設計思想の分析をすることができる.
6週 安全設計 安全設計について説明することができる.
7週 信頼性設計 要素の信頼性と製品の信頼性の関係を計算することができる.
8週 中間試験
4thQ
9週 事象分析ツール FMEAを説明することができる.
10週 事象分析ツール FTAを説明することができる.
11週 事象分析ツール 与えられた事象について,各種のツールで分析することができる.
12週 事象分析ツール 自分で事象を発見し,それを分析することができる.
13週 最適設計法 最適解の存在を理解できる.
14週 最適設計法 最適解の求めかたを理解できる.
15週 最適設計法 最適解の求めかたを理解できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。5
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。5
標準規格を機械設計に適用できる。6
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。5
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。5
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。5
軸の種類と用途を理解し、適用できる。5
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。5
キーの強度を計算できる。5
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。5
滑り軸受の構造と種類を説明できる。5
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。5
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。5
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。5
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。5
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。5
歯車列の速度伝達比を計算できる。5
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。5
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。5
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。5
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。5
材料機械材料に求められる性質を説明できる。5
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。5
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。5
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。5
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。5
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。5
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。5
金属と合金の結晶構造を説明できる。5
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。5
合金の状態図の見方を説明できる。5
塑性変形の起り方を説明できる。5
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。5
鉄鋼の製法を説明できる。5
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。5
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。5
焼きなましの目的と操作を説明できる。5
焼きならしの目的と操作を説明できる。5
焼入れの目的と操作を説明できる。5
焼戻しの目的と操作を説明できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合40000600100
基礎的能力1000010020
専門的能力1000030040
分野横断的能力2000020040