工学設計に必要な作業について,体系的に理解すること.製品設計に当たって現代の設計者が考慮すべき事項を理解すること.合理的な設計手法について理解すること.
概要:
型破りな発想を求めるには,「型」を知る必要がある.また,あらゆる人工物は,意味があってその形状や機能を有している.高い付加価値をそなえた創造的プロセスを柔軟に進めるための思考を涵養する.本講義では製品設計の流れと,設計を支援する種々の考え方やツールについて解説する.
授業の進め方・方法:
教科書や教員配付資料に基づく講義のほか,適宜演習を取り入れる.
注意点:
各自が「よいものを造るために必要なこと」を常に意識してください.日常,身の回りにある各種の工業製品について,その製品を利用する際に,設計者・製造者の意図を思い浮かべることが必要です.前期末試験70%,授業や課題への取り組み状況30%を元に達成度を総合評価し,総合評価60点以上を合格とします.なお再試験は実施しません.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 5 | |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 5 | |
標準規格を機械設計に適用できる。 | 6 | |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 5 | |
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。 | 5 | |
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。 | 5 | |
軸の種類と用途を理解し、適用できる。 | 5 | |
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。 | 5 | |
キーの強度を計算できる。 | 5 | |
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。 | 5 | |
滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 5 | |
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。 | 5 | |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 5 | |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 5 | |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 5 | |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 5 | |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 5 | |
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 5 | |
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。 | 5 | |
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 5 | |
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。 | 5 | |
材料 | 機械材料に求められる性質を説明できる。 | 5 | |
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。 | 5 | |
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。 | 5 | |
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。 | 5 | |
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。 | 5 | |
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。 | 5 | |
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。 | 5 | |
金属と合金の結晶構造を説明できる。 | 5 | |
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。 | 5 | |
合金の状態図の見方を説明できる。 | 5 | |
塑性変形の起り方を説明できる。 | 5 | |
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。 | 5 | |
鉄鋼の製法を説明できる。 | 5 | |
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。 | 5 | |
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。 | 5 | |
焼きなましの目的と操作を説明できる。 | 5 | |
焼きならしの目的と操作を説明できる。 | 5 | |
焼入れの目的と操作を説明できる。 | 5 | |
焼戻しの目的と操作を説明できる。 | 5 | |