応用代数

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用代数
科目番号 0028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科一般科目・共通専門科目 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント
担当教員 田阪 文規

到達目標

ベクトル空間とその間の線形写像の概念が分かる。線形写像の行列表現ができる。基底の変更と線形写像の行列表現の変化の関係が分かる。線形写像をかんたんな行列で表現できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数ベクトル空間の他にもベクトル空間の実例を多くあげられるベクトル空間の概念が分かるベクトル空間の概念が分からない
評価項目2ベクトル空間の基底を変えるとき座標がどのように変わるか分かるベクトル空間の基底の概念が分かるベクトル空間の基底の概念が分からない
評価項目3基底を変えるとき線形写像の表現行列がどのように変わるか分かり線形写像をわかりやすい行列で表現できるベクトル空間の線形写像の概念が分かるベクトル空間の間の線形写像の概念が分からない

学科の到達目標項目との関係

③専門分野に加えて基礎工学をしっかり身につけた生産技術に関る幅広い対応力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科で学んだベクトル・行列・1次変換の内容を深めた、線形代数という学問を学習する。ベクトル空間とその間の線形写像、線形写像の行列表現について学ぶ。
授業の進め方・方法:
ノートのプリントを配布する。例題の解説解答のあとに類題に取り組んでもらう演習の時間をとる。
注意点:
期末試験50%、レポート40%、授業への取り組み10%をもとに総合評価し、60点以上を合格とする。各試験においては達成目標に則した内容を出題する。試験問題のレベルはプリントの問題と同程度とする。再試験は行わない。

事前・事後学習、オフィスアワー

オフィスアワーは放課後随時。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトル空間の定義と例(1) ベクトル空間の概念を理解する。平面ベクトルの集合がベクトル空間をなすことを理解する。数ベクトル空間について理解する。
2週 ベクトル空間の定義と例(2) 同時連立1次方程式の解の集合はベクトル空間となることを理解する。部分空間の概念を理解する。関数や数列や多項式の集合からなるベクトル空間について理解する。
3週 ベクトルの線形結合
ベクトルの線形結合の概念を理解する。ベクトル空間の生成系の概念を理解する。
4週 ベクトルの線形独立、ベクトル空間の次元 ベクトルの線形独立・線形従属の概念を理解する。ベクトル空間の次元の概念を理解する。数ベクトル空間の部分空間の次元を計算できる。
5週 ベクトル空間の基底、座標 ベクトル空間の基底の概念を理解し、具体的なベクトル空間の基底を選べる。所与の基底に関するベクトルの座標の概念を理解し、実際に座標を求められる。有限次元ベクトル空間は数ベクトル空間と同一視できることを理解する。
6週 基底変換行列 ベクトル空間の基底を変えるときの基底変換行列を理解し、基底の変換でベクトルの座標がどのように変わるか計算できる。
7週 線形写像の定義、線形写像の例 ベクトル空間の間の線形写像・線形変換の概念を理解する。線形写像の実例に触れる。
8週 線形写像の表現行列 ベクトル空間の基底を決めるとき、線形写像と行列(線形写像の表現行列)が対応することを理解する。具体例で線形写像の表現行列を求められる。
2ndQ
9週 線形写像の合成と表現行列の積 線形写像の合成と表現行列の積が対応し、線形写像の逆写像と表現現列の逆行列が対応することを理解する。線形写像の合成写像や逆写像の表現行列を計算できる。
10週 線形写像の核・像、次元公式 線形写像の核空間や像空間といった線形写像に関連して現れる部分空間の概念を理解する。線形写像に関する次元公式を理解する。
11週 基底変換と表現行列(1) ベクトル空間の基底を変えたとき線形写像の表現行列がどのように変わるか理解し、具体例で計算できる。
12週 固有値・固有ベクトル 線形変換の固有値・固有ベクトルの概念を理解し計算できる。
13週 基底変換と表現行列(2) 具体的な線形変換の表現行列を固有値・固有ベクトルの計算をもとに対角行列などかんたんな行列で表せる。
14週 表現行列の対角化の応用 表現行列の対角化を利用して、漸化式の一般項を求めたり、線形微分方程式の解空間を求めたりする。
15週 期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

期末試験レポート平常点合計
総合評価割合504010100
基礎的能力504010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000