環境化学(1・2年生)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 環境化学(1・2年生)
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科一般科目・共通専門科目 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 J.E.アンドリューズ他(渡辺正訳) 「地球環境化学入門」丸善出版
担当教員 阿部 達雄

到達目標

地球的規模の環境において、陸水の化学・海の化学・化学物質の移動、循環および環境への影響について理解できる。陸水・海洋における環境やそれぞれの環境における化学物質の挙動の違いを理解できる。環境汚染物質の発生起源とその対策、環境保全の方策、環境に優しい化学技術のあり方を考察できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1陸水の化学についての知識があり、応用的に考察できる。陸水の化学についての知識がある陸水の化学についての知識がない
評価項目2海の化学についての知識があり、応用的に考察できる。 があり、応用的に考察できる。海の化学についての知識がある海の化学についての知識がない
評価項目3化学物質の循環についての知識があり、応用的に考察できる。化学物質の循環についての知識がある化学物質の循環についての知識がない

学科の到達目標項目との関係

③専門分野に加えて基礎工学をしっかり身につけた生産技術に関る幅広い対応力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球的規模の環境について、化学の視点から講義する。環境汚染物質の発生起源とその対策、環境保全の方策について理解を深め、環境に優しい化学技術のあり方を考える。
授業の進め方・方法:
期末試験70%、レポート30%、をもって総合的に評価して60点以上を合格とする。
期末試験のレベルは達成目標に則した内容とする。レポートは地球環境化学についての知識を問う内容とする。
注意点:
*本講義は、WebClassを用いて行われます。
原則として遠隔で実施するが、初回、最終回は対面で実施する予定である。

事前・事後学習、オフィスアワー

【オフィスアワー】授業日に対応する。それ以外の日ではメールによる対応を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 陸水の化学
・元素の溶けやすさ
・イオン組成を決めるもの
アルカリ度、炭酸水素イオン、緩衝作用が説明できる。
2週 陸水の化学
・アルミニウムの溶解性と酸性
土壌の酸性化、鉱山廃水の酸性化、三元相図が説明できる。
3週 陸水の化学
・水の成分と生物活動
生物の栄養、富栄養化が説明できる
4週 陸水の化学
・重金属汚染
金鉱山の水銀汚染が説明できる
5週 陸水の化学
・地下水の汚染
地下水の人為汚染例、ヒ素汚染が説明できる。
6週 海の化学
・河口で起こる現象
コロイド物質の沈殿、淡水と海水の混ざり合い、平衡化とイオン交換、微生物の活動が説明できる
7週 海の化学
・海水の特徴
海水の特徴が説明できる
8週 海の化学
・主要イオンの循環
海から大気に出る成分、海水の蒸発で沈殿する成分、イオン交換で失われる成分、海底に沈む炭酸カルシウム・ケイ素、硫酸還元菌で増減する成分、熱水噴出孔で増減する成分、カリウムイオンの収支について説明できる。
2ndQ
9週 海の化学
・海水の微量成分
溶存気体、溶存イオン、不活性な成分、栄養塩になる成分、吸着除去されやすい成分が説明できる
10週 海の化学
・海の生物を育てる鉄
生物を育てる鉄について説明できる
11週 海の化学
・海水循環と元素
海水循環と元素について説明できる
12週 海の化学
・海の化学と人間活動
人間活動が変える海水成分について説明できる
13週 変わりゆく地球
・炭素の循環
二酸化炭素を中心とした炭素の循環が説明できる
14週 変わりゆく地球
・硫黄の循環
硫黄と人間活動、大気、雨、気候の関係を説明できる
15週 変わりゆく地球
・残留性有機汚染物質(POPs)
POPsと生物濃縮について説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス・アースサイエンスライフサイエンス・アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。4
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。4
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。4
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。4
マグマの生成と火山活動を説明できる。4
地震の発生と断層運動について説明できる。4
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。4
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。4
地球上の生物の多様性について説明できる。4
生物の共通性と進化の関係について説明できる。4
生物に共通する性質について説明できる。4
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。4
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。4
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。4
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。4
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。4
世界のバイオームとその分布について説明できる。4
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。4
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。4
生態ピラミッドについて説明できる。4
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。4
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。4
有害物質の生物濃縮について説明できる。4
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力3000001040
専門的能力2000001030
分野横断的能力2000001030