環境地理学特論(1・2年)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 環境地理学特論(1・2年)
科目番号 0112 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科一般科目・共通専門科目 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は使用しない
担当教員 石山 謙

到達目標

なぜ地球には生命がいるのだろうか?このような素朴な疑問は人間の好奇心を駆り立てるだろう.この疑問を解決するには,1つの学問だけではなく,学際的な視点から議論する必要性がある.まだ未解決な点も多いが,本講義では,宇宙科学・地球科学の基礎を学修することで,約140億年にわたる歴史を科学的視点に基づきて解き明かし,地球に生命がいることを理解・説明できるようになることを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1宇宙の誕生から地球の誕生の過程を説明し,基本的な計算ができる.宇宙の誕生から地球の誕生の過程を説明できる.宇宙の誕生から地球の誕生の過程を説明できない.
評価項目2地球の内部構造・プレートテクトニクス・地震・火山の関係性を説明し,基本的な計算ができる.地球の内部構造・プレートテクトニクス・地震・火山の関係性を説明できる.地球の内部構造・プレートテクトニクス・地震・火山の関係性を説明できない.
評価項目3生命の進化過程を説明し,基本的な化学問題を解ける.生命の進化過程を説明できる.生命の進化過程を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

①広い視野を持ち、多様な価値観を理解できる能力   説明 閉じる

教育方法等

概要:
宇宙科学・地球科学の基礎を学修し,学生は宇宙の誕生から生命の進化過程を統合的に説明できる自然科学の素養を身につける.
授業の進め方・方法:
講義では,本題の基本的事項や理論的内容を説明する.講義では,基礎演習や簡単な重要事項のまとめに取り組んでもらう.
注意点:
学年末:100%で評価し,総合評価60点以上を合格とする.再試験を行う.

事前・事後学習、オフィスアワー

事後学修として,講義で扱ったプリントの基礎演習は必ず解けるようになること.オフィスアワーは,授業日の16:00〜17:00とする.何か質問がある場合は,Teamsのチャット機能より気軽にご連絡下さい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 学修内容や講義の受け方を理解する.
2週 恒星の観測(1) 恒星の光の観測から,実視等級・絶対等級の違いを理解し,恒星の基本パラメータを計算できる.
3週 恒星の観測(2) 恒星の光の観測から,実視等級・絶対等級の違いを理解し,恒星の基本パラメータを計算できる.
4週 恒星の進化過程 HR図より,恒星の進化過程を理解し,説明できる.
5週 銀河とダークマター 銀河の種類・構造・特徴を説明でき,ダークマターとの関係性を説明できる.
6週 宇宙の膨張と年齢 宇宙がダークエネルギーによる膨張している事実を理解し,宇宙の年齢を予想・説明できる.
7週 太陽系の進化過程 太陽系の構造を理解し,Niceモデルによる最新の太陽系の進化過程を説明できる.これと関連し,地球と月の起源説を説明できる.
8週 地球の内部構造とプレートテクトニクス 地球の内部構造を理解し,複数の地質学的証拠からプレートテクトニクスを説明できる.
4thQ
9週 地震活動 プレートテクトニクスを理解し,地震活動と津波の関係を説明できる.
10週 火山活動 プレートテクトニクスを理解し,火山活動の仕組みや,火成岩の形成過程を説明できる.
11週 地球大気と気象現象 地球の大気構造を理解し,対流圏での基本的な気象現象を科学的観点から説明できる.
12週 地球の熱収支とハビタブルゾーン 地球の熱収支を計算でき,地球に海がある理由を説明できる.
13週 生命の進化過程(1) 無機物から生命に必要なアミノ酸とタンパク質の形成過程を説明できる.
14週 生命の進化過程(2) 化石の理解から,地質時代を定義し,冥王累代の出来事を説明できる.
15週 生命の進化過程(3) 始生・原生・顕生累代の出来事および,人間の誕生の過程を説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。4
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。4
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。4
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。4
マグマの生成と火山活動を説明できる。4
地震の発生と断層運動について説明できる。4
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。4
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。4
地球上の生物の多様性について説明できる。4
生物の共通性と進化の関係について説明できる。4
生物に共通する性質について説明できる。4
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。4
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。4
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。4
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。4
人文・社会科学社会現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
分野横断的理解能力100100