到達目標
量子力学・統計力学の知識を基に,固体中の電子と格子が織りなす多彩な性質についての基礎知識を習得する.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | | 結晶の周期性を反映する格子ベクトル逆格子ベクトルについて理解し, | |
評価項目2 | | | |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科で学んだ物理,応用物理および専攻科の物理学特論を前提に,固体物理学の基礎知識の習得を目標とする.固体物性において本質的な結晶の周期性と凝集機構について学んだあと,格子振動とその熱的性質,自由電子近似を基にした固体のバンド構造について学ぶ.
授業の進め方・方法:
板書とパワーポイントを用いた講義形式で行う.
注意点:
試験の評価(全体の80%)の内訳は,8回目に実施する中間試験30%,最終試験50%とします.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
結晶の周期性と格子ベクトル |
結晶の周期性・対称性について格子ベクトルを用いた数学的取り扱いができる.
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2週 |
逆格子空間と逆格子ベクトル |
逆格子空間について理解し,格子ベクトルから逆格子ベクトルを求めることができ,またブリルアンゾーンの考え方を理解している.
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3週 |
結晶の結合力:vdW結合・イオン結合 |
vdW結合エネルギーを調和振動子近似から導出できる.また,イオン性結晶のマーデルングエネルギーを計算できる.
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4週 |
結晶の結合力:共有結合・金属結合・水素結合 |
水素分子の共有結合について理解し,結合・反結合軌道について説明できる.また,金属結合・水素結合について説明できる.
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5週 |
格子振動(フォノン):単原子結晶の振動 |
単原子結晶の格子振動の分散関係を求めることができる.
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6週 |
格子振動(フォノン):基本格子が2個の原子を含む場合 |
基本格子が2個の原子を含む場合の格子振動の分散関係を求めることができ,音響的分枝と光学的分枝について理解している.
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7週 |
フォノンの熱的性質 |
フォノンの比熱をデバイモデル,アインシュタインモデルに基づき計算でき,その特性について理解している.
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8週 |
試験 |
1回目から7回目の学習内容について,基礎的な事項をその数学的取り扱いを含めて理解している.
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4thQ |
9週 |
自由電子フェルミ気体 |
自由電子近似について理解し,フェルミエネルギー・状態密度の計算ができる.
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10週 |
自由電子フェルミ気体の熱的性質 |
自由電子近似に基づいた電子系の比熱を求めることが出来,フォノンの場合との違いについて理解している.
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11週 |
バンド理論とエネルギーギャップ |
周期ポテンシャルによりエネルギーギャップが開く事を理解し,これに基づき絶縁体・半導体・金属の違いについて説明できる.
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12週 |
半導体の物性:ホール・有効質量近似 |
半導体のバンド分散について,ホール・有効質量の概念を通じて理解している.
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13週 |
半導体の物性:不純物効果 |
半導体の不純物ドーピングについて,ドナー・アクセプターの概念を基に理解している.
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14週 |
相転移と秩序変数 |
相転移について,自由エネルギーと秩序変数を用いて理解しており,一次相転移と2次相転移の違いについて説明できる.
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15週 |
試験 |
主として9回目から14回目の講義内容について基礎的な事項をその数学的取り扱いを含めて理解している.講義で学んだ事項について,全体を通して,系統的な理解が出来ている.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
専門的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 40 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |