材料科学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 材料科学
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「基礎固体化学」 村石治人著(三共出版)
担当教員 粟野 幸雄

到達目標

セラミックスなど生活および産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造について理解できる。現代を支える代表的な新素材を例に、その機能と合成方法、材料開発による環境など、現代社会への波及効果について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1セラミックスなど生活および産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造について完全に理解でき、現代社会への波及効果についても説明できる。セラミックスなど生活および産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造についてほぼ理解でき、現代社会への波及効果についても概ね説明できる。セラミックスなど生活および産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造について理解できず、現代社会への波及効果についても説明できない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料物性の基礎となる固体中の電子のふるまい及び種々の電気伝導現象の間の差異について学び導体、半導体、絶縁体の区別について理解する。
 材料の電気的、磁気的性質と電子構造との関係について学ぶ。
 固体分析の基本であるX線回折分析の原理について学ぶ。
 主たる固体材料のセラミックスについて、その製造法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業への取り組み(レポート提出状況・内容)10 %、小テスト40 %、期末試験50 %によって総合的に評価する。各試験においては達成目標に則した内容を出題する。試験問題のレベルは、教科書および板書、授業ノートと同程度とする。
注意点:
参考書:
 「キッテル固体物理学入門」宇野良清ほか訳(丸善)
 「材料科学3 」( 倍風館)
オフィスアワー:
 授業日の16:00~17:00

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Ⅰ構造編(1)電子構造① 電子殻と電子配置を説明出来る。
2週 Ⅰ構造編(1)電子構造② 量子数と原子軌道の形を説明出来る。
3週 Ⅰ構造編(1)電子構造③ 共有結合性物質、イオン結合性物質と金属結合性物質について、電子配置から説明出来る。
4週 Ⅱ物性編(1)電気的性質①導電性1 金属と半導体、超伝導体の電気伝導の機構が説明出来る。
5週 Ⅱ物性編(1)電気的性質①導電性2 イオン伝導体の電気伝導の機構が説明出来る。
6週 Ⅱ物性編(1)電気的性質②誘電性1 分極と電気双極子モーメントを理解し、誘電体の種類を説明出来る。
7週 Ⅱ物性編(1)電気的性質②誘電性2 誘電率とコンデンサー容量を理解し、強誘電体の用途を説明出来る。
8週 Ⅱ物性編(2)磁気的性質① 電気量と磁気量の比較、軌道・スピンによる磁気モーメントを説明出来る。
2ndQ
9週 Ⅱ物性編(2)磁気的性質② 磁性体を分類し、各磁性体の磁化について説明出来る。
10週 Ⅱ物性編(2)磁気的性質③ 強磁性体の用途について説明出来る。
11週 Ⅲ 基礎固体 (1) X線回折分析① X線の発生機構を理解し、X線回折(XRD)分析の原理を説明出来る。
12週 Ⅲ 基礎固体 (1) X線回折分析② XRD分析の利用法について説明が出来る。
13週 Ⅲ 基礎固体(2)セラミックス① セラミックス粉体の各種合成法を説明出来る。
14週 Ⅲ 基礎固体(2)セラミックス② セラミックス粉体の成形法について、説明出来る。
15週 Ⅲ 基礎固体(2)セラミックス③ 各種セラミックス粉体の特徴を説明出来る。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。5
金属の性質を説明できる。5
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学セラミックス(ガラス、半導体等)、金属材料、炭素材料、半導体材料、複合材料等から、生活及び産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造等について理解している。5
現代を支える代表的な新素材を例に、その機能と合成方法、材料開発による環境や生命(医療)等、現代社会への波及効果について説明できる。5
単結晶化、焼結、薄膜化、微粒子化、多孔質化などのいくつかについて代表的な材料合成法を理解している。5
各種無機材料の機能発現や合成反応を結晶構造、化学結合、分子軌道等から説明できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力4000001050
専門的能力400000040
分野横断的能力100000010