基礎工業力学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 基礎工業力学
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 堀野正俊著,「機械工学入門シリーズ 機械力学入門 (第3版)」(オーム社)
担当教員 本橋 元

到達目標

1.物体に作用する力と力のモーメントを見極め,物体のつり合いを理解できる.
2.質点および剛体の運動方程式を求めることができる.
3.仕事・動力・エネルギー・効率を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応用的な力と力のモーメントのつり合いを説明できる.基礎的な力と力のモーメント,つり合いが理解できる. 左記ができない
評価項目2剛体の運動方程式を求めることができる.質点の運動方程式を求めることができる.左記ができない
評価項目3仕事・動力・エネルギーの関係を説明できる.仕事・動力・エネルギーの定義を理解できる.左記ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では工学の基礎となる科目として,ものづくりに必要な力学的な問題を扱う.静力学と動力学における基礎的事項を習得した後,エネルギー・動力の概念を学ぶ.
授業の進め方・方法:
登校禁止期間は遠隔授業のため教材配信によるe·ラーニング形式で行う.各章の重要事項を説明する資料を用意するので,その内容を理解してノート整理する.授業時間の最後に,その日の分のノートを写真に撮り,その画像を提出する.また,与えられた課題を手書きでレポートにまとめ,その写真画像を翌週の授業前までに提出する.対面授業期間は講義した内容について課題を与えるので,各自解いてきて次の授業で黒板で解説するとともにレポートとして提出する.
注意点:
力学系の授業は内容を理解することが重要である.つり合いの式等は変数を使って表し,各項の物理量が等しいことを確認する.数値計算をする場合は,最後に単位換算した数値を代入する.

事前・事後学習、オフィスアワー

【事前・事後学習】本科目は学修単位(2単位)の授業であるため,授業で保証する学習時間と予習・復習(レポートおよび試験のための学習も含む)に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.授業で与えられた課題を翌週レポートとして提出する.
【オフィスアワー】授業実施日の16時~17時(遠隔授業期間はメールで対応)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.準備 力の表し方,および物理量と次元・単位を理解できる.
2週 1.物体の動き
1) 速度と加速度
速さと速度,加速度を理解できる.
3週 1.物体の動き
2) 円運動と相対速度
円運動と相対速度を理解できる.
4週 2.力(Ⅰ)
1) ニュートンの運動法則と力の合成・分解
ニュートンの運動法則と力の合成・分解を理解できる.
5週 2.力(Ⅰ)
2) 力のモーメント・偶力・重心
力のモーメント・偶力・重心を理解できる.
6週 2.力(Ⅰ)
3) 摩擦力
摩擦力を理解できる.
7週 3.力の釣合い 力の釣合い・支点反力を理解できる.
8週 中間試験 1~7週の内容を理解できる.
2ndQ
9週 4.仕事・動力とエネルギー
1) 仕事・動力とエネルギー
仕事・動力とエネルギーの概念を理解できる.
10週 4.仕事・動力とエネルギー
2) 力学的エネルギー保存則と機械の効率
力学的エネルギー保存則と機械の効率を理解できる.
11週 5.力(Ⅱ) 向心力と遠心力・慣性力を理解できる.
12週 6.剛体の運動
1) 剛体の運動方程式
剛体の運動方程式を理解できる.
13週 6.剛体の運動
2) 慣性モーメント
慣性モーメントを理解できる.
14週 7.振動 単振動を理解できる.
15週 期末試験 9~14週の内容を理解できる.
16週 答案返却・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
仕事の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4
動力の意味を理解し、計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4

評価割合

中間試験期末試験レポート取組姿勢合計
総合評価割合35351515100
基礎的能力00000
専門的能力00000
分野横断的能力35351515100