塑性加工学(1・2年)

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 塑性加工学(1・2年)
科目番号 0029 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基礎塑性加工学(第3版),川並ほか,森北出版
担当教員 本橋 元

到達目標

1.主要な塑性加工法の概要を理解できる.
2.塑性ひずみ,降伏条件,応力-ひずみ関係式などを概ね理解できる.
3.ブロックの圧縮解析の手法を概ね理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種塑性加工方法の特徴を説明できる. 主要な塑性加工法の概要を理解できる.左記ができない
評価項目2塑性ひずみ,降伏条件,応力-ひずみ関係式などを説明できる. 塑性ひずみ,降伏条件,応力-ひずみ関係式などを概ね理解できる.左記ができない
評価項目3ブロックの圧縮解析ができる.ブロックの圧縮解析の手法を概ね理解できる.左記ができない

学科の到達目標項目との関係

③専門分野に加えて基礎工学をしっかり身につけた生産技術に関る幅広い対応力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 先ず代表的な塑性加工の例として,曲げ,絞り,押出し,圧延などについて,具体的な例を挙げながら説明する.次に,塑性加工を受ける材料の応力とひずみを力学的に解析するための基礎を講義する.すなわち,応力に関する基本量,塑性ひずみ,降伏条件,応力-ひずみ関係式などについて解説し,塑性変形の特徴を理解させる.最後に,実際の初等的な解析例を解説する.
授業の進め方・方法:
前半(塑性加工)については,実例を挙げながら,各加工方法の特徴を説明する.後半(塑性力学)については,説明された基礎的な事項をもとに,各自で式を誘導する.
この科目は学習単位科目なので,自学自習のために与えられた課題を毎回レポートとして指定日までに提出すること.
注意点:
・材料力学の基礎(応力・歪)を理解しておくこと.
・オフィスアワーは授業実施日の16時から17時,および在室時随時.

事前・事後学習、オフィスアワー

【事前・事後学習】本科目は学修単位(2単位)の授業であるため,授業で保証する学習時間と予習・復習(試験およびレポートのための学習も含む)に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.与えられた課題について,次週までにレポートとして提出する.
【オフィスアワー】授業実施日の16時~17時,他在室時随時.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.塑性加工のはたらき 塑性加工の実例と,それが利用されている理由を説明できる.
2週 2.素材のつくり方
 1)板,型鋼
板,型鋼の圧延を説明できる.
3週  2)棒,線,管 棒・線の加工方法および製管方法を説明できる.
4週 3.加工法のいろいろ
 1)せん断,曲げ,深絞り
せん断,曲げ,深絞りの加工方法を説明できる.
5週  2)張出し,スピニング,引抜き 張出し,スピニング,引抜き加工を説明できる.
6週  3)押出し,鍛造 引抜き,押出し,鍛造加工を説明できる.
7週 中間試験 1週から6週までの講義内容について,基礎的な事項を系統的に説明できる.
8週 4.塑性力学の基礎
 1)主応力,偏差応力
主応力,静水応力,偏差応力を説明できる.
4thQ
9週 2)降伏条件 トレスカとミーゼスの降伏条件を説明できる.
10週 3)真歪 歪と体積一定則を説明できる.
11週 4)相当応力,相当歪 相当応力,相当歪を説明できる.
12週 5)応力-歪の関係式① フックの法則を説明できる.
13週 5)応力-歪の関係式② 全歪理論を説明できる.
14週 5.初等解析―ブロック状材料の圧縮―
 1)加工圧力と応力状態
圧縮解析における応力状態を説明できる.
15週  2)歪と変形 単軸圧縮との違いを説明できる.
16週 期末試験 主として8週から15週までの講義内容について,基礎的な事項を系統的に説明できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。5後1
応力とひずみを説明できる。5後11,後13
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。5後12
材料塑性変形の起り方を説明できる。5後1
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。5後2

評価割合

中間試験学年末試験レポート合計
総合評価割合353530100
基礎的能力0000
専門的能力353530100