基礎工業力学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 基礎工業力学
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 堀野正俊著,「機械工学入門シリーズ 機械力学入門 (第3版)」(オーム社)
担当教員 本橋 元

到達目標

1.物体に作用する力と力のモーメントを見極め,物体のつり合いを理解できる.
2.質点および剛体の運動方程式を求めることができる.
3.仕事・動力・エネルギー・効率を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
物体の動きを理解できる. 円運動と相対速度を理解できる.物体の 速度と加速度を理解できる.左記ができない
物体のつり合いを理解できる. 応用的な力,力のモーメント,および物体のつり合いを説明できる.基礎的な力,力のモーメント,および物体のつり合いを理解できる. 左記ができない
物体の運動方程式を求めることができる.剛体の運動方程式を求めることができる.質点の運動方程式を求めることができる.左記ができない
仕事・動力・エネルギーを理解できる.仕事・動力・エネルギーの関係を説明できる.仕事・動力・エネルギーの定義を理解できる.左記ができない

学科の到達目標項目との関係

③専門分野に加えて基礎工学をしっかり身につけた生産技術に関る幅広い対応力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では工学の基礎となる科目として,ものづくりに必要な力学的な問題を扱う.静力学と動力学における基礎的事項を習得した後,エネルギー・動力の概念を学ぶ.
授業の進め方・方法:
各単元の基礎的な事項を説明し,その内容について課題を与える.各自解いてきて次の授業で黒板で解説するとともにレポートとして提出する.
注意点:
力学系の授業は内容を理解することが重要である.つり合いの式等は変数を使って表し,各項の物理量が等しいことを確認する.数値計算をする場合は,最後に単位換算した数値を代入する.
課題に対する黒板での解説を取組み姿勢として評価する.
総合評価が59点以下の場合,再試験を受けることができる.

事前・事後学習、オフィスアワー

【開講前の準備】本科の物理で学んだ力学の内容を復習しておくこと.
【事前学習・事後展開学習】本科目は学修単位であり,授業30時間に加えて,予習・復習60時間が必要である.(具体的内容は授業毎に指示する)
【オフィスアワー】授業実施日の16時~17時,他在室時随時

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.準備 力の表し方,および物理量と次元・単位を理解できる.
2週 1.物体の動き
1) 速度と加速度
速さと速度,加速度を理解できる.
3週 1.物体の動き
2) 円運動と相対速度
円運動と相対速度を理解できる.
4週 2.力(Ⅰ)
1) ニュートンの運動法則と力の合成・分解
ニュートンの運動法則と力の合成・分解を理解できる.
5週 2.力(Ⅰ)
2) 力のモーメント・偶力・重心
力のモーメント・偶力・重心を理解できる.
6週 2.力(Ⅰ)
3) 摩擦力
摩擦力を理解できる.
7週 3.力の釣合い 力の釣合い・支点反力を理解できる.
8週 中間試験 1~7週の内容を理解できる.
2ndQ
9週 4.仕事・動力とエネルギー
1) 仕事・動力とエネルギー
仕事・動力とエネルギーの概念を理解できる.
10週 4.仕事・動力とエネルギー
2) 力学的エネルギー保存則と機械の効率
力学的エネルギー保存則と機械の効率を理解できる.
11週 5.力(Ⅱ) 向心力と遠心力・慣性力を理解できる.
12週 6.剛体の運動
1) 剛体の運動方程式
剛体の運動方程式を理解できる.
13週 6.剛体の運動
2) 慣性モーメント
慣性モーメントを理解できる.
14週 7.振動 単振動を理解できる.
15週 期末試験 9~15週の内容を理解できる.
16週 答案返却・解説 9~15週の内容を理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4前1
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。4前4
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4前4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。4前5
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。4前5
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。4前7
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4前6
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4前2
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4前2
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4前4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4前4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4前4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4前3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4前3,前11
仕事の意味を理解し、計算できる。4前9
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4前9
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4前9
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4前9
動力の意味を理解し、計算できる。4前10
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4前6
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4前12,前13
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4前13

評価割合

中間試験期末試験レポート取組姿勢合計
総合評価割合35351515100
基礎的能力10105530
分野横断的能力2525101070