シミュレーション工学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 シミュレーション工学
科目番号 0078 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 指定しない
*参考書;白鳥則郎監修、シミュレーション(未来へつなぐデジタルシリーズ18、共立出版)1, 2, 6, 7, 8 章
担当教員 岩岡 伸之

到達目標

諸問題を微分方程式としてモデル化し数値的に解析(シミュレーション)する技術を身につける。
コンピュータを用いた数値計算法だけでなく、グラフ化・データ分析技術を学び、シミュレーション工学の基礎を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基本的な物理モデルの意義を説明でき、自らモデルを立て、Excel 等を用いて数値的に解析することができる。基本的な物理モデルの意義を説明でき、自らモデルを立て、振る舞いを議論できる。基本的な物理モデルの意義を知っている。
評価項目2基本的なデータ分析技術の意義を説明でき、Excel 等を用いて自ら、与えられたデータを数値的に分析することができる。基本的なデータ分析技術の意義を説明できる。基本的なデータ分析技術を知っている。
評価項目3コンピュータを用いて、Euler 法による微分方程式の数値計算を理解し、自ら Excel 等を用いて近似解を計算することができる。コンピュータを用いて、Euler 法による微分方程式の数値計算を理解している。コンピュータを用いて、微分方程式を数値計算できることを知っている。

学科の到達目標項目との関係

③専門分野に加えて基礎工学をしっかり身につけた生産技術に関る幅広い対応力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
主に微分方程式で表されるシステムについて、コンピュータを用いたシミュレーション法を学び、併せて、データに対するコンピュータを用いた基本的な解析技術も学ぶ。
理論面と実用面から理解を深め、シミュレーションを用いる工学技術者に必要な知識を身につける。
授業の進め方・方法:
講義形式にて進める。授業計画に示す様々なシステムをモデル化し、コンピュータを用いた数値計算処理・グラフ化を行い、結果を考察する。
学生が自らシミュレーションを実施して解析するレポートを課すため、各自がパソコンを使ってシミュレ ーションを行い、その結果をまとめてレポートとして提出できる環境を有することが必須となる。
注意点:
・基本的に Excel を用いたシミュレーションとする。ただし、python などスクリプト/プログラミング言語を用いて取り組んでもよい。
・状況により、遠隔オンデマンド形式の講義で実施する場合がある。

事前・事後学習、オフィスアワー

◾️事前・事後学習: 本科目は学修単位(2単位)の講義であり、講義時間以外の予習・復習に必要な標準的な学習時間(レポートや試験のための学習を含む)が60時間であるため、相応の復習とレポートへの取り組みを前提に進める。
◾️オフィスアワー: 講義日の16:00-17:00、その他随時。事前に Teams チャット連絡を推奨。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本講義を受講する上で必要な知識・ツールを理解している。
2週 シミュレーションとは シミュレーションの概要を理解している。
3週 微分方程式の数値計算、近似解 微分方程式の数値計算法について理解し、解析解と近似解について理解している。
4週 ロジスティック方程式 ロジスティック方程式を用いて、生態系の個体数変動をモデル化し、コンピュータを用いて数値的に解を求め、その振る舞いを説明することができる。
5週 ロトカ・ヴォルテラ方程式 ロトカ・ヴォルテラ方程式を用いて、競争する多種生態系の個体数変動をモデル化し、コンピュータを用いて数値的に解を求め、その振る舞いを説明することができる。
6週 感染症の数理モデル SIRモデルを用いて、感染症の流行初期をコンピュータで数値的に解析し、振る舞いを説明することができる。
7週 運動方程式 運動方程式に基づく物体運動のシミュレーションを理解し、投射運動(抵抗力あり/なし)に適用することができる。
8週 電気回路 電気回路のシミュレーションを理解し、LC、RLC 回路に適用することができる。
2ndQ
9週 コンピュータによるシミュレーション解析・考察① 第4~8週目で学んだ数理モデルをコンピュータを用いてシミュレーションすることができる。
10週 コンピュータによるシミュレーション解析・考察② 第4~8週目で学んだ数理モデルのシミュレーション結果を考察することができる。
11週 シミュレーションにおけるデータ分析 データ分析の意義を説明することができる。
12週 相関分析 相関分析の意義を説明することができる。
13週 線形回帰分析 単・重回帰分析の意義を説明することができる。
14週 コンピュータによるデータ解析・考察 第11~13週目で学んだ分析手法を用いて与えられたデータを解析・考察することができる。
15週 全体のまとめ 本講義で学んだシミュレーション技術を総合的に理解し、説明することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート取り組み姿勢合計
総合評価割合702010100
基礎的能力35101055
専門的能力205025
分野横断的能力155020