実践電気電子工学

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 実践電気電子工学
科目番号 0079 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 樋渡涓二,エレクトロニクス入門,コロナ社
担当教員 渡部 誠二

到達目標

エレクトロニクスは、コンピュータ、通信システムなど様々な分野で多岐にわたって応用されている.各自の専門分野にかかわるエレクトロニクスについて理解が深まるように幅広く概要を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気磁気学や回路工学の概要や基礎が理解できる.電気磁気学や回路工学の概要や基礎がだいたい理解できる.電気磁気学や回路工学の概要や基礎が理解できない.
評価項目2半導体工学の概要や基礎が理解できる.半導体工学の概要や基礎がだいたい理解できる.半導体工学の概要や基礎が理解できない.
評価項目3各自の専門に関するエレクトロニクスの応用についてわかりやすく説明できる.各自の専門に関するエレクトロニクスの応用についてだいたい説明できる.各自の専門に関するエレクトロニクスの応用について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

③専門分野に加えて基礎工学をしっかり身につけた生産技術に関る幅広い対応力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
エレクトロニクスの知識は,電気電子系以外の学生にとっても大変重要である.製品を設計開発する場合は,自分の専門以外の分野のエンジニアと議論や検討を重ねて進められていく.教員の製品開発設計の経験によって得られたノウハウを反映したうえで,電気磁気学から情報にわたって幅広くエレクトロニクスの基礎を学んでゆく.
授業の進め方・方法:
対面式講義の授業とする.期末試験40%,課題(プレゼンテーション資料30% ,レポート20%),授業態度10% (受講状況,課題提出期限の厳守などを評価)として総合的に評価する.各試験においては,達成目標に則した内容を選定して出題する.試験問題のレベルは,教科書および板書,授業ノートと同程度とする.総合評価で60 点以上を合格とする.
注意点:
総合評価の点数が60点未満の場合,申し出があれば再試験またはレポートによる評価を実施する.

事前・事後学習、オフィスアワー

オフィスアワーは,月曜日14:30~16:00,木曜日14:30~16:00とするが,教員室に在室しているときであれば,いつでも可能である.遠隔授業のときは,Teamsやメール等で対応する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気磁気学の基礎 静電気と青磁気において,クーロンの法則が説明できる.
2週 電気磁気学の基礎 キルヒホッフの法則を説明できる.抵抗の直並列接続の合成抵抗が計算できる.
重ね合わせの理,テブナンの定理を使った回路の計算ができる.
3週 電気磁気学の基礎 アンペアの法則を説明できる.フレミングの法則ならびにファラデーの法則が説明できる.自己インダクタンス,相互インダクタンスによる変圧器の解析ができる.
4週 過渡現象 RL,RC直列回路の過渡現象について解析できる.
5週 過渡現象 RL,RC直列回路の過渡現象について解析できる.
6週 交流回路の基礎 記号法による交流回路の基本的な解析ができる.
7週 交流回路の基礎 記号法による交流回路の基本的な解析ができる.
8週 交流回路の基礎 dBの計算、アナログフィルタの解析ができる.
2ndQ
9週 電子デバイス ダイオード,トランジスタの動作原理がわかる.
10週 電子デバイス ダイオード,トランジスタの動作原理がわかる.
11週 期末試験
12週 期末試験解答説明
最近のエレクトロニクス技術
各自の専門分野で,電気・電子系分野と関連のある最新技術について調査する.
13週 最近のエレクトロニクス技術 各自の専門分野で,電気・電子系分野と関連のある最新技術について紹介する.紹介をとおして,さらに調査内容について理解が深められる.
14週 最近のエレクトロニクス技術 各自の専門分野で,電気・電子系分野と関連のある最新技術について紹介する.紹介をとおして,さらに調査内容について理解が深められる.
15週 最近のエレクトロニクス技術 各自の専門分野で,電気・電子系分野と関連のある最新技術について紹介する.紹介をとおして,さらに調査内容について理解が深められる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4
理想変成器を説明できる。4
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4
演算増幅器の特性を説明できる。4
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4
発振回路の特性、動作原理を説明できる。4
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。4
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4

評価割合

試験課題授業態度合計
総合評価割合405010100
基礎的能力40201070
専門的能力030030
分野横断的能力0000